ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は波木銅の青春小説!【万事快調 オール・グリーンズ】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
大麻を扱った何やらぶっ飛んでそうな小説なので期待して読み始めました!!
設定は良かったからもっと攻めて欲しかった!!
概要
- 作品名:【万事快調 オール・グリーンズ】以下【万事快調】
- 作者:波木銅
- 発売日:2021年7月5日(単行本)
- :2023年6月7日(文庫本)
- 発行所:文藝春秋
あらすじ
このクソ田舎とおさらばするには金! とにかく金がいる! だったら大麻、育てちゃえ(学校の屋上で)。
引用:文藝春秋
茨城のどん詰まり。クソ田舎の底辺工業高校には噂があるーー。表向きは園芸同好会だが、その実態は犯罪クラブ。メンバーは3人の女子高生。彼女たちが育てるのは、植物は植物でも大麻(マリファナ)だった!
松本清張賞受賞作!
今回紹介している波木銅の【オール・グリーンズ】は松本清張賞を受賞した作品です!
ただ受賞しただけでなく、弱冠21歳で松本清張賞を史上2番目の若さでの受賞なんですね〜。
しかも現役大学生での受賞でデビュー作だから末恐ろしい!!
作品の内容も今までにあまりない切り口だし、これからもっともっと今作【オール・グリーンズ】のような若い感性で描かれる作品が出てくる事を期待したい!!
大麻を扱った異色青春小説!?
今作【オール・グリーズ】は一応青春小説ですが、何が今までの青春小説と違うかと言うと『大麻』を扱っている部分ですね〜!
ここまで『大麻』をメインに扱った小説も珍しい気がします!少しは作中に出てくる事はあっても今作【オール・グリーンズ】ほど焦点は当たってないです。
大麻自体日本は違法なので普通に暮らしてたら縁もない代物ですが、ヒップホップやレゲエは密接に関係してると思うし、映画でも扱われてます。
以前紹介したガイ・リッチー監督作【ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ】でも作中重要な扱いで登場します!
ヒップホップでも洋邦問わず歌詞やMVに登場するし、ニュースでも大麻所持等でアーティストが捕まる場面がテレビに映ったりと昔に比べて身近になった気がします。
そんな大麻を扱った異色な青春小説を作者の波木銅がどのように調理したか、かなり興味を引く作品だと思います!!
女子高生3人が主人公
今作【オール・グリーンズ】は底辺工業高校に通う女子高生3人が主役の作品です!
ヒップホップのフリースタイルサイファーを密かに行う朴秀美
男子とも仲良くしているリア充で陸上部所属の映画好き矢口美流紅
後輩と漫画を共作していた漫画好きでボウリング場でバイトしている岩隈真子
この3人が徐々に関わっていき、大麻を栽培して売りさばき大金を手にし一発逆転を狙い現状を打破していこうとする物語です!
3人それぞれにストーリーがあり、普通に読めば青春小説ですが、読めば分かりますが確かに青春小説ですが今作【オール・グリーンズ】はかなり異色な青春小説となってます!
色んなジャンルをぶち込んだ作品!?
今回紹介している【オール・グリーンズ】は『大麻』をメインに扱ってる小説ですが、それだけではありません!
3人それぞれ好きな趣味が異なり、音楽・映画・小説・漫画などなどサブカル要素もてんこ盛りなので、結構読者の間口は広いかも知れませんね〜!
ヒップホップ、映画、漫画、小説全部好きだから今作【オール・グリーズ】は読む前から期待して読みました!
確かにヒップホップでニトロマイクロフォンアンダーグラウンドやサイファー出てくるのはテンション上がるし、小説や映画もメジャー、マイナー問わず出てくるのも良かった点ですね〜!
気になったし点を書けば、ページ数に対して色々なジャンルを詰め込みすぎて中途半端に感じました!
せっかくならヒップホップ、映画、漫画等の要素を1つに絞って深掘りして描いた方がより面白かったと思いました!!
惜しい作品!
今回紹介した【オール・グリーンズ】は大麻を栽培して現実を打破していく、少女達の成り上がり譚としてはいい設定だと思います!
細かな設定や大麻を吸った時の描写等興味深い点もあるが、先程も書いた通り全体を通してまとまりが悪かったのが残念でした!
登場人物達はぶっ飛んだ奴が多く、バンディー的には楽しく読めたし、朴の弟が1番のお気に入りです(笑)
色々といい設定がある分惜しい作品だと感じました。
映画【渇き。】ぐらい突き抜けた描写ぐらいが丁度良かったかも!!
映像化した方がより面白くなりそう!?
【万事快調 オール・グリーンズ】
バンディー的オススメ度
★★★★☆☆☆☆☆☆