ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は五条紀夫のミステリー小説【イデアの再臨】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
今作はおそらく賛否両論かなりあると思いますが、バンディーは作者の心意気は評価したいと思います!!
映像化不可能系の作品はハードルが高い!?
概要
- 作品名:【イデアの再臨】
- 作者:五条紀夫
- 発売品:2024年4月24日(文庫本)
- 発行所:新潮社
あらすじ
朝起きたら、壁に四角い穴が空いていた。あるべきものがない? これって――世界から が消えている! 誰も異変に気がつかない。混乱する僕に突然、金髪の同級生が告げる。「ここは小説の中の世界。俺たちは登場人物だ」次々と消されていく言葉、混沌を極める世界で、僕たちは犯人の正体を突き止められるのか。紙の本ならではのギミックが炸裂する究極のメタ学園ミステリー、爆誕。
引用:新潮社
前作が好評
今回紹介している【イデアの再臨】は作者五条紀夫の2作品目になります。
前作【クローズドサスペンスヘブン】はミステリーですが、登場人物全員がすでに死んでいる特殊設定ミステリーです!!
全員死んでいるのでどのように話が進んで行くか分からないし、さらに館とクローズドものの新しい風が吹き込んだ作品です!
読みやすいので今作【イデアの再臨】で五条紀夫作品が気に入ったら是非読んでみて下さい!!
何だこの学園ミステリー!?
今回紹介している【イデアの再臨】は学園ミステリーかと思って読んでいたのですが、予想は裏切られました(笑)
登場人物は高校生たちが主役ですが、冒頭で読んでて何かが違うぞ!?と思うようになりました。
主人公が朝起きて気づいたら壁に四角い穴が空いている事に気付きます。
そこにはあるべきもの『 』が無くなっていた!?
冒頭からいきなり今まで読んだ事ない文体をぶっこんできました(笑)
本来なら『 』の部分には『窓』の漢字が入ります!
今作【イデアの再臨】が面白いのは『 』のように歯抜けの文体が続々出てきて何とも不思議な読書体験ができます!!
『 』この部分になんの文字が入っているのか考えながら読むのも面白いし、自分なりに予想しながら読んで行きます。
何故このような現象が起こるのか今作【イデアの再臨】を読んで頂くと分かりますので詳細は控えておきますね!
特殊能力が起こる世界で文字が消えるのにもルールがあり、いきなり文字が消えるのではなく、
一度文中に出ている文字でないと無くせないというルールがバンディーは気に入りました。
物語終盤一体文章がどんなことになっているのか、全く文字が無くなっている可能性も!?
そんなことをワクワクしながら読み進めて行きました!!
賛否両論
今回紹介している【イデアの再臨】は実際にバンディー読み終わりましたが、かなり評価が分かれる賛否両論ある作品でした!!
作者の心意気と企みは評価できますが、ミステリーと思って読むと肩透かしを喰らう人が多いと思います!!
この文字がどんどん無くなっていく展開は斬新ではありますが、筒井康隆の【残像に口紅を】が真っ先に頭に浮かびました!
【残像に口紅を】は章ごとに日本語の音が1種類ずつ小説の文面から失われてゆく、という設定で物語が展開します。
この作品は1989年に発売されているので、申し訳ないですが二番煎じ感が否めなかったです・・・。
もちろん今作【イデアの再臨】は全く同じ内容では無いですが、やはり【残像に口紅を】が脳裏をよぎってしまいますね~。
物語の落としどころは全く違うのでご安心を!!
今作【イデアの再臨】も映像化不可能と書かれていますが、最近はこのような煽り分が多いですが漏れなくガッカリする作品が多い印象です・・・。
杉井光の【世界でいちばん透きとおった物語】は近年では唯一本当に映像化不可能な作品だった気がします!
今作【イデアの再臨】の作者五条紀夫は次作いったいどんな作風の作品を提供してくれるのか楽しみですね~!!
【イデアの再臨】
バンディー的オススメ度
★★☆☆☆☆☆☆☆☆