ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品はフランスの作家ブリジット・オベールのミステリー小説【マーチ博士の四人の息子】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
何やら本の帯に気になる事書いてますが、本当に信じていいものか・・・!?
一体誰が殺人鬼なのか!?

概要
- 作品名:【マーチ博士の四人の息子】
- 作者:ブリジット・オベール
- 発売日:1997年2月27日(文庫本)
- 発行所:早川書房
あらすじ
医者のマーチ博士の広壮な館に住み込むメイドのジニーは、ある日大変な日記を発見した。書き手は館にいる生まれながらの殺人狂で、幼い頃から快楽のための殺人を繰り返してきたと告白していた。
引用:早川書房
帯に書いてる事
今回紹介している【マーチ博士の四人の息子】ですが、バンディーがまず気になったのは帯に書かれてる事でした。
『表紙からすでに仕組まれたトリック!』これはミステリー好きには刺さりますね〜!!
ただ今まで散々こういった煽り文で期待させておいて、いざ読んでみると期待外れの方が多い事(笑)
なので今回もあまり期待せずに読むことにしましたが、結果は如何に!?
殺人鬼の日記
今作【マーチ博士の四人の息子】は殺人鬼の日記をメイドのジニーが見つける所から始まります。
タイトルに書いてる通り、マーチ博士の息子達が重要人物になってきますしかも四つ子なんですね〜!その中の四人の息子達の誰かが殺人鬼で日記をつけています。
四人の中の誰が殺人鬼なのかを探していくのが今作【マーチ博士の四人の息子】のポイントです!
しかもその存在を知ってるのはジニーだけで、殺人鬼との攻防が見どころなんですね〜!!
地の文が無い!?
今回紹介している【マーチ博士の四人の息子】の特筆すべき点は地の文が無く、殺人鬼とジニーの日記でのやりとりで話が進んでいく所です!
殺人鬼もジニーも別々の日記に出来事を書いてるので2人の直接的なキャッチボールは無いのですが、徐々にお互いの存在と距離感が近くなっていってるのが読んでいて分かります。
ジニーは殺人鬼の日記を読んでるので、何をして誰を手にかけたか分かりますが、殺人鬼はジニーの日記を読めないのでジニーの方が有利な気がします。
殺人鬼はマーチ博士の四つ子の息子達の誰かなのかは判明しているが、個人までは特定出来ないのがもどかしいし、迂闊にジニーも行動出来ずモヤモヤしているのが読んでいても分かる。
この展開が一体どのようにして着地するのか?、読んでいてその事が気になりましたね〜。
日記でのやりとりしか無いので、最初は良かったがだんだんと飽きてしまったのが残念だ!
昔の作品の弊害
今回紹介した【マーチ博士の四人の息子】は本の帯に期待する事書いてましたが、バンディー的には消化不良に終わってしまいました。
やはり期待させるだけさせて、それを上回る作品にはなかなか出会えないものですね・・・。
終盤に確かに驚くべき展開が待ち受けているが、少し無理がある設定で素直に楽しめなかったのとどこかで読んだ事ある展開に既視感を覚えた。
ただ今作【マーチ博士の四人の息子】が悪いわけでは無く、発売時期の兼ね合いもあります。
本作が発売されたのは1997年なので今から約30年も前になります、当然その間に様々なミステリー作品が産まれトリックやどんでん返しに驚かされました。
発売当時に読んでいれば今作【マーチ博士の四人の息子】も充分楽しめたかも知れないが、色々なトリックを知った後読めば当然古臭く感じたり、驚きも軽減するでしょう。
例えトリックが先に出来た名作でも読む時期やタイミングによって驚き具合が変わってくるので、発売時期が古い名作ほど感想を書くのが難しく感じる今日この頃です・・・。
【マーチ博士の四人の息子】
バンディー的オススメ度
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
