ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は澤村伊智の連作短編小説【アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!
ホラー作品が多いイメージの作者澤村伊智の本格ミステリー作品のようなので楽しみですね~!!
色んなお話が楽しめる連作短編小説!
概要
- 作品名:【アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿】以下【アウターQ】
- 作者:澤村伊智
- 発売日:2023年6月14日(文庫本)
- 発行所:双葉社
あらすじ
癖者揃いの娯楽系ウェブマガジン『アウターQ』編集部。新人ライター湾沢陸男は、小学生の頃によく遊んだ公園の落書きを調査することに。最後に<露死獣>と書かれた意味不明なその落書きを、当時の子供たちは<露死獣の呪文>と呼び、解読しようと夢中になった。取材を進めるうち、湾沢は「二十歳までこの呪文を覚えていると<露死獣>に殺される」との説を唱えた旧友が亡くなっていたことを知り……。
引用:双葉社
Webマガジンのライターが主人公
今回紹介している澤村伊智の【アウターQ】はWebマガジンのライターが主人公の連作短編小説になっています。
Webマガジンのライターって所が今の時代設定らしくイメージしやすいし、作品的にも各章ごとに取り上げる記事のネタもWebマガジンぽく良かったですね~!
主人公が雑誌の記者なら少し堅苦しくなりそうでしたが、Webライターの方がフットワーク軽く読者にとっても読みやすくなってます。
扱ってる記事のネタも澤村伊智なのでホラーだらけだと思ってましたが、意外にも色んな種類の話がありメリハリがあるので読みやすく飽きなかったです。
好きな話
個人的的な話になりますが。【アウターQ】全7話の中で1番好きな話は最初の【笑う露死獣】です!
あらすじにも書いてますがネタバレ無しで書いていくと、主人公の陸男が小学生の時に遊んでいた公園にあった謎の呪文に関する話です。
呪いのように書かれた漢字ばかりの文字最後に『露死獣』の呪文と言われており大人になった今子供時代に分からなかった意味を調査していく。
良いですね〜!この感じバンディー自身こんな呪文みたいな落書きは無かったが似たような謎の文字列は見たことあるので自分の子供時代も思い出しました。
『笑う露死獣の呪文』も陸男と昔からの知り合いで高校でもライターでも先輩の井手と共に調べ始めます。
簡単な調査と思ってましたが、調べれば調べるうちにドンドン謎は深まるし面白くなってきます!ただでは終わらず印象に残る終わり方は良かった心に傷は残りますが(笑)
優秀な連作短編小説
先ほどはお気に入りの話をピックアップしましたが他の6話も面白い話ばかりです!お気に入りの話が見つかるはず!?
不思議なハンバーガーショップでの話、地下アイドルのライブで起こった事件、花火の時に起きた事故に関係する話、絵の中の女性に恋した話、最後の2話は続いており奇妙な屋敷の話等などがあります!
連作短編小説なので各話で登場する人物が各話で終わりではなく、話が進む事に登場していき関係性が続いていくのが連作短編小説の強みです。
読者も話が繋がってるので持続して読めるし、作品を通しての謎もあるのもGood!
【アウターQ】でも最後まで読んだら驚く仕掛けがあります!ネタバレになるのでこの事も書くのギリギリラインですが、ひとつの楽しみにとっておいて下さい。
ただ本格ミステリーを期待しているとそこは少し物足りなさを感じる点が残念でしたが、気になったのはその点ぐらいです。
久しぶりに連作短編小説らしい作品に出会えました!ひとつのひとつの話が面白く、登場人物や謎を作品全体通して繋がっており、最後に驚きが待ち受ける!
これがバンディー的連作短編小説の面白さのポイントだと思ってます。なので今作【アウターQ】は安定感がある連作短編小説でミステリー初心者の方にこそオススメしたいです!!
マンガ化はしてるので次は連続テレビドラマ化しても面白くなると思うので期待です!!
【アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆