ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は水生大海【少女達の羅針盤】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
女子高生四人の劇団を巡る事件の真相を解明するミステリー小説で映画化された作品です!!
徐々に真相が判明していく・・・
概要
- 作品名:【少女達の羅針盤】
- 作者:水生大海
- 発売日:2009年7月10日(単行本)
- :2012年9月12日(文庫本)
- 発行所:原書房(単行本)
- :光文社( 文庫本)
あらすじ
「お前こそが殺人者だ 証拠が残っていたんだ」 短編ホラー映画の主演女優としてロケ現場にやってきた舞利亜。彼女に渡された台本には脅迫状が挟みこまれていた! 四年前路上パフォーマンスで伝説的な人気を得た女子高校生四人の劇団「羅針盤」は、メンバーの突然の死によって活動を停止した。その死に舞利亜はどう関わっていたのか? 隠された真相を暴いたのは――。
引用:光文社
ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作品受賞作
今作【少女達の羅針盤】はばらのまち福山ミステリー文学新人賞の優秀賞を受賞した作品です!バンディーは今作を読むまであまり存在を知らなかったですが、どんな賞でも受賞するだけやはりスゴいことだと思います!
作家の水生大海は今作【少女達の羅針盤】でデビューしており、デビュー作で新人賞を受賞しているのは幸先が良い感じがするし、さらに映画化もされた今作ますます内容が気になりますね~!
現在と過去
今回紹介している【少女達の羅針盤】は過去と現在が交互に描かれていく作品で、設定としては定番化している設定であまり新鮮味は無いのが残念ですが、それでも今作【少女達の羅針盤】は上手く過去と現在を描けている作品でした!
現在
現在のパートは新人女優の舞利亜が短編ホラー映画を撮影している所から始まりますが、台本がおかしかったり、誰かから嫌がらせのような事をされたりし徐々に雲行きが怪しくなってきます。
『お前こそが殺人者だ 証拠が残っていたんだ』と脅迫状も届き過去に何かがあった事が伺えます、そして女子高生4人で結成した伝説的な劇団『羅針盤』とは一体・・・?
過去
一方で過去の話は女子高生瑠美、利里子、かなめ、蘭の4人で劇団『羅針盤』を結成しストリートでパフォーマンスし有名になりますが、ある事故が原因で『羅針盤』は消滅します、この出来事が現在と繋がってきます。
『羅針盤』4人それぞれに抱えている問題や悩み等が高校生の青春要素を含みながらも一人一人背景を深掘りしているのは良かったですし、しっかり伏線として活かせてるのも上手いと思いました!!
この過去の話が今作【羅針盤】でも重要な位置付けなので、しっかり読んでおく事をオススメします!何なら過去編だけでも充分成り立ちますが、現在のパートがある分よりミステリー要素が強くなっていると感じました!
徐々に真相が判明していく
現在のパートと過去のパートが交互に進んでいく事で徐々に真相が判明していく事になりますが、最後に驚くべき事実とどんでん返し要素もあったのは良かったですね~。
現在の舞利亜が短編ホラー映画を撮影している時に台本が舞利亜自身が過去に犯した『ある出来事』を告発する内容になっており、徐々に舞利亜を追い詰めていきます、誰がこんな事を仕組んだのか?現在のパートでも犯人当ての要素もあります。
真相が判明した時は過去の『羅針盤』の4人の事を知っている分スッキリ、悲しい、爽快といった様々な感情が沸き起こりました!
最後に
今作【少女達の羅針盤】は過去と現在の時間軸が交互に進んで生き徐々に真相が判明していく所と青春小説要素があり良かったです。
しかし、『羅針盤』の4人の事について深堀りしている点は良かったのですが、4人の名前と人となりを覚えるのに一苦労しました個性はあるはずですが、キャラクターのかき分けに難がありました・・・。デビュー作なので仕方ないですが。
過去と現在の時間軸を行き来する話は既視感があり目新しさもなく、ミステリー部分もかなりびっくりするような出来ではないので驚きを求めているミステリー玄人の方は物足りないかも知れませんね~!
映画化もされた今作【少女達の羅針盤】は原作読んでから映画を観てどのように原作と違うか比べてみるのも楽しみの一つかも知れませんね!?
【少女達の羅針盤】
バンディー的オススメ度
★★★★☆☆☆☆☆☆