ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は藤つかさのミステリー小説【その意図は見えなくて】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
高校生が主人公の青春群像劇で連作短編小説です!
高校時代の『あの頃』を思い出す!?
概要
- 作品名:【その意図は見えなくて】
- 作者:藤つかさ
- 発売日:2022年6月22日(単行本)
- :2024年5月15日(文庫本)
- 発行所:双葉社
あらすじ
高校を舞台に、何かと同級生と比べてしまったり、将来に悩んだり、圧倒的な才能を持つ生徒を前に諦めてしまったりする生徒たちが、自分は何者なのか? これから先の自分は? と悩みながらも答えに行き着く姿を日常の謎を絡めて描く青春群像劇。「あの頃」の気持ちを思い出しながら謎解きを。注目の新人作家による青春ミステリー。
引用:双葉社
第42回小説推理新人賞受賞!
今回紹介している【その意図は見えなくて】の中の1編で表題作の『その意図は見えなくて』が第42回小説推理新人賞を受賞しました。
肩書きが全てでは無い思いますが、やっぱり新しい本を探す時の指針にはなると思いますね〜!
何もない普通の作品より何か1つ『武器』があった方が良いので、大々的に広告・宣伝していくべきですね。
短編が賞を受賞した連作短編小説他に思い浮かぶのは結城真一郎の【#真相をお話します】や伊吹亜門の【刀と傘】でした!
この2作品は全く毛並みが違いますが、面白さは保証するので未読の方は是非とも読んで頂きたいです!
5編の連作短編小説
今作【その意図は見えなくて】は5編からなる連作短編小説になっています。
面白いのが明確な主人公がおらず、章によって主人公(語り手)が変わっていくスタイルは良かったです!
ある時は主人公だったのに次の章の時には別の人物から前の章の主人公が映し出され、違った角度の良さや人となりが分かります!
大体は決まった主人公で最後まで物語は語られますが、今作【その意図は見えなくて】のように主人公が変わっていく方が
飽きがこなくて毎章新鮮な気持ちで読めるのは利点かもしれませんね~!
第42回小説推理新人賞を受賞した『その意図は見えなくて』は生徒会長選に立候補した人気者の生徒に対して、
何故白票が投票されたのか?それを突き止めていくですが、思ってた展開いいい意味で楽しめました。
中でもバンディーがいちばん好きだったお話が、『その訳を知りたくて』でした!!
この話はミステリー的な要素も良かったですが、少し毒がある要素やスカッとする部分もあったのがなお良かった!
全体的に王道的なミステリーでは無い気がします。
高校時代特有の空気感
今回紹介した【その意図は見えなくて】は高校時代の特有の空気感や甘酸っぱい気持ちが蘇ってきます!
以前紹介した金子玲介【死んだ山田と教室】のノリの方がよりバンディーには身近に感じました。
作者の藤つかさは今回がデビュー作なので粗削りな部分はあるのでこれからに期待したいですね~!!
ただ気になる点もあり、全体的に平坦で山場が無いので残念でした。
先ほど書いたように面白い話もありますが、普通でワクワク感は無かったです・・・。
淡々と読み気付けば読み終わってたぐらいの感じでした。
だから余計に次回作が重要になってきますね~!また今作みたいな感じだったら読者は飽きてしまうかもしれません・・・。
【その意図は見えなくて】
バンディー的オススメ度
★★★☆☆☆☆☆☆☆