ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は阿泉来堂のホラーミステリー【僕は■■が書けない 朽無村の怪談会】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
阿泉来堂はホラーが得意な作者ですが、ホラー作品の中にミステリー要素があるのが良いですね〜!ホラー苦手な方でも読みやすいと思います!!
怪談話が全て終わった後に待ち受ける出来事・・・
概要
- 作品名:【僕は■■が書けない 朽無村の怪談会】以下【僕は■■が書けない】
- 作者:阿泉来堂
- 発売日:2024年8月8日(文庫本)
- 発行所:PHP研究所
あらすじ
通夜の晩に怪談話をすると死者の魂が甦る――そんな言い伝えが残る朽無村の名士・古柳哲郎氏が亡くなった。小説のネタ集めに通夜に参加することにした、ホラー作家「僕」と担当編集者の壱子。故人の遺言に則って集められた参加者と共に、曰くつきの会が始まる中、「僕」は披露される怪談に疑問を覚え……? 怪談に隠されていたものとは。
引用:PHP研究所
次世代のホラーミステリーの担い手
今回紹介している【僕は■■が書けない】の作者阿泉来堂は【ナキメサマ】は第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞・読者賞を受賞したデビュー作です。
以前バンディーも【ナキメサマ】を紹介しましたが次世代のホラーミステリーを担う1人だと思います。
バンディーはマイベストの作品【首無の如き祟るもの】の作者三津田信三がホラーミステリーの大御所と思ってますが、阿泉来堂もいずれその位置までいくと信じてます!
【ナキメサマ】意外にも【贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚】等色々な作品を書き分けており色んな作風を楽しめます!
今作【僕は■■が書けない】も新しい作品でバンディーにはシリーズ化して欲しいと思います!!
メタ作品
今回紹介している【僕は■■が書けない】はホラーミステリーですが、メタ要素がある作品でもあります!
作者阿泉来堂らしき人物が主人公として登場しており、これまでの作品についても語られています。
この表現方法によりフィクションが実際の話か分からなくなり境界線があいまいになる事で、読者が困惑してより作品に没頭出来ます!!
メタ要素もあんまりやり過ぎたら作品がぶっ飛び過ぎるので(笑)注意が必要ですね〜!バンディー的にはメタ要素よりモキュメンタリーぐらいの方が丁度いいと思いました。
怪談会
今作【僕は■■が書けない】の話のメインは主人公達が訪れる朽無村で行われる怪談会に参加して話を聞く事です。
朽無村の名士古柳哲朗が無くなりその通夜で怪談話を披露して欲しいとの遺言がありました、その怪談会を見守る側として主人公で作家の僕と編集者の壱子が参加する事になりました。
通夜で怪談話をすると死者が蘇るという言い伝えがあり、それが本当かも確かめる事になるのでした・・・。
3人がそれぞれ怪談話を披露していくのですが、全員話し終わった後に待ち受ける出来事は一体どうなるのでしょうか!?
怪談話か事件か!?
【僕は■■が書けない】で1番面白いところは怪談話を聞き終わる度に主人公が怪談話とは別の解釈を披露してくれるんですね〜!
普通に読んでたらただの怪談話なのに見方を変えると確かに殺人事件に思えてきます、ただ理由もなく殺人事件で話を進めてるのでは無くトリックや犯人まで主人公が提示してくれるので一つの話で2度楽しめるのは嬉しいです。
ミステリー要素としては歌野晶午【葉桜の季節に君を想う】のような種類では無いので、そういった驚きを期待する人は肩透かしを喰らうのでご注意を!!
途中で伏線や違和感に気付くので勘がいい人はある程度真相が分かるかもしれませんが、今作【僕は■■が書けない】はそれだけでは終わらないですね〜!!
ラストは賛否両論!?
バンディーが今作【僕は■■が書けない】を読んで難しいと思ったのは物語ラストの展開です。
ネタバレになるので詳しく書くのは避けて、濁しながら書きますのでご理解ください。
ラストの展開は読者によって感じ方が違ってくると思いますが、多分賛否両論だと思います!
バンディーはラスト前の展開が好きだったので、そのまま上手く話を着地させてくれたらスッキリ読め終われたのですが、予想の斜め上をいきました(笑)
確かに阿泉来堂作品と考えれば納得出来予測出来た筈だが、やっぱりそれまでの怪談話を殺人事件として解釈するミステリー要素が素晴らしかったので、より残念に感じたのかもしれません・・・。
実際に皆様読んでみてどう感じるのか?楽しみですね〜!次回はブラッシュアップしてシリーズ化してほしいです。
【僕は■■が書けない 朽無村の怪談会】
バンディー的オススメ度
★★★★☆☆☆☆☆☆