ハイ！ど～も、バンディーです！！
今回紹介する作品は伊吹亜門のミステリー小説【焔と雪 京都探偵物語】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います！！
大正の京都を舞台にした探偵物語です、設定だけでも面白そうな匂いがしますね～！！
本当に二度読み必至の出来なのか！？
概要
- 作品名:【焔と雪 京都探偵物語】
- 作者:伊吹亜門
- 発売日:2023年8月17日(単行本)
- 発行所:早川書房
あらすじ
探偵・鯉城は「失恋から自らに火をつけた男」には他に楽な自死手段があったことを知る。それを聞いた露木はあまりに不可思議な、だが論理の通った真相を開陳し……男と女、愛と欲――大正の京都に蠢く情念に、露木と鯉城が二人の結びつきで挑む連作集
引用:早川書房
伊吹亜門作品は好き
今回紹介する作品【焔と雪 京都探偵物語】の作者伊吹亜門作品は一作品を除き読破していますが、個人的に好きな作家の１人です！
時代設定も現代ではなく、明治や大正昭和等絶妙な設定で普段はそこまで好き好んで読まないですが伊吹作品は喜んで読めますね～！！
１番最初に読んだ【刀と傘】を読んだ時は衝撃的で時代劇ミステリーで１番好きな作品で、『本格ミステリー大賞』を受賞した名実共に素晴らしい作品なので伊吹作品読んだ事無い方はこの作品だけでも読んで欲しいですね～！！
京都を舞台にした連作短編小説
今回紹介している【焔と雪 京都探偵物語】は全５話から構成されている連作短編小説です！物語の主人公は私立探偵の鯉城と共同経営者の露木の2人です、バディ作品の要素もあるミステリーとなっております。
探偵の鯉城は元警察官で屈強な人物で対する露木は病弱な身体でほぼ家からは出れず、対照的なコンビが謎を解決していきます。
病弱な露木ですが類い稀な推理力で鯉城が警察時代の時から事件解決の手助けをしており、探偵になった今もその推理力は冴えています。今作【焔と雪 京都探偵物語】も鯉城から聞いた情報から露木が真相を見抜く流れになっています。
1話1話のミステリー的な完成度は【刀と傘】に及ばないと思います、残念ながらそこまで驚く事は無かったです、これが【刀と傘】の前に読んでたらもっと驚けたと思います・・・。
物語的には普通ですが、一体どの部分が『2度読み必至』なのか楽しみですね～！
仕掛けは悪く無いが・・・
先ほど書いた通り『２度読み必至』な理由も読み進めていったら自ずと判明してきます、伊吹作品は好きなバンディーですが忖度無しに書くと『２度読み必至』でも『驚愕必至』でも無かったです・・・。
確かに仕掛けは面白いですし、『２度読み必至』の意味も理解できますがハードルが上がり過ぎでしたし、既視感もあるのでフレッシュ感は無かったです。
1話1話の真相も浮かび上がりますが、作品を通しての真相が分かった時の方が驚きます。今作【焔と雪 京都探偵物語】はトリックよりは登場人物達の人間性だったり人間関係に重きが置かれていると思うので、トリックで騙されたい方はあまり楽しめないかもしれません。
続編があってもいいかも！？
今回紹介した【焔と雪 京都探偵物語】は鯉城と露木のコンビが活躍し、この2人の関係性にも注目したい作品です。
今回だけでは充分満足出来なかったしモヤモヤしたので、シリーズ続編があっても良いかも知れませんね！シリーズを重ねるごとに鯉城と露木の関係をもっと掘り下げて読みたい気がします。
以前紹介したピーター・スワソン【８つの完璧な殺人】の時のようにガッカリはせず、純粋に伊吹作品は次回作も読んでみようと思いました！スワソン作品は・・・。
【焔と雪 京都探偵物語】
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆