ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は大山誠一郎のミステリー小説【仮面幻双曲】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
ドラマ化もされた作者大山誠一郎の代表作は【アリバイ崩し承ります】が有名で皆さんも名前だけは聞いたことがあるかも知れませんね~!そんな作者の初期作ですが意外に楽しめました!
誰が整形をした双子の弟分からないのでハラハラする!?
概要
- 作品名:【仮面幻双曲】
- 作者:大山誠一郎
- 発売日:2006年6月23日(単行本)
- :20023年6月6日(文庫本)
- 発注所:小学館
あらすじ
時は、戦後間もない昭和22年。東京で亡き父の事務所を継いだ私立探偵の川宮兄妹は、依頼を受けて滋賀県の双竜町に赴く。
依頼主は、地元随一の製糸会社を営む占部家の先代社長夫人。専務の武彦が双子の兄である現社長の文彦に恨みを抱き、殺害を目論んでいるのだという。武彦は女子工員の小夜子に恋をしていたが、彼女は町中に中傷の手紙がばらまかれたことを苦に自殺。兄の仕業だと思い込んだ武彦は姿をくらまし、整形手術を受けて顔を変え、別人になりすまして双竜町に戻っている。
「なぜ顔を変えたかわかるか? お前の近くにいる」
川宮兄妹の使命は、武彦を探し出し、文彦の命を守ること。
しかし、琵琶湖のほとりに建つ巨大な洋館に招かれ、寝ずの番にあたった矢先、文彦は惨殺されてしまう――果たして誰が”武彦”なのか。
引用:小学館
昭和が舞台
今作【仮面幻双曲】は戦後間もない昭和22年の滋賀県が舞台の作品です、東京で開業している私立探偵の川宮兄妹が先代の社長夫人貴和子から依頼を受けます。
依頼の内容は事件の舞台滋賀県にある製糸会社の社長文彦の命を狙っている双子の弟武彦の計画を阻止して欲しいとの内容でした。
作中の時代設定が戦後間もない昭和って所もいいですね~!現代と違い便利な道具やネットもないし、警察の科学捜査もそんなに発達していないので犯人の絞り混み大変だと思います、けどバンディーはそんな時代のミステリー作品の方が好きだったりします。
整形して顔を変えた双子の弟
ありきたりな設定ながら惹かれてしまったのは双子の兄弟の復讐劇って部分です、ただ復讐するだけでは無く弟の武彦は整形手術をした形跡があり全くの別人となり兄の文彦を殺しに来るかもしれないのです!!
さらに整形手術を受けていますが、舞台は昭和今ほど整形手術の技術は進んでないはずです、しかし、整形手術をした医者は当時では数少ないかなりの腕前をもった医者なので別人になった武彦を見抜く事は難しいんですね~!
作中に登場する人物が誰が武彦かも読者も分からないままなので読んでいてハラハラしますね~!武彦視点は冒頭に病院で整形が得意な闇医者と会話している部分はありますがそれ以降は誰に変わっているのか分からないのもいいです!!
トリックは意外に驚いた!?
今作【仮面幻双曲】は双子の兄弟の弟が整形して一体誰に整形してるのか分からない所がキモの部分です、真相を知った時はある意味驚きました!!ぶっ飛んだトリックがある訳では無いですがそれでも種明かしされた時はなるほど~!!って感心しました。
奇抜な戦法ではなく正攻法で挑んできた作品で、作者の大山誠一郎はその裏を上手くかいてきて読者を騙しに来ましたね~!!そんな手があったか!!ってバンディーは感心しましたし簡単すぎて逆に気づかなかったパターンです(笑)詳しく書きすぎたらネタバレになるのでここいらで辞めておきます。
ミステリー小説を読む前はビックリさせられたいと思いますが、たまにはこういったぶっ飛んだトリックではない作品もいいですね!?ドラマ化もされ色々なランキング本にランクインした【アリバイ崩し承ります】ではそんなに感心はしませんでしたがバンディーは今作【仮面幻双曲】の方が好みに合いました!
最後まで気は抜けない!?
今回紹介した【仮面幻双曲】はトリックも見ものでしたがそれだけでは無いのも飽きずに読めたポイントでした!それだけだったら今作はそこまで印象に残らないただの普通のミステリー小説でした・・・。
終盤二転三転する展開に驚かされたし、地味だと思った事件もしっかりとそれだけでは終わるか終わらないか分からないのでダレずに読み終われました!最初はそこまで期待していましたが予想をいい意味で裏切ってくれた作品でした!!
大山誠一郎の2006年の初期作品でしたが文庫化にあたり様々な手が加えられているみたいでしたが、読んでいても違和感感じなかったので成功だと思います!ただ大きく作品を弄ってしまったら別作品になりかねないので難しい所ですが。また今作で活躍した川宮兄妹の活躍を読みたいですね~!!
【仮面幻双曲】
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆