ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は雷鈞の華文ミステリー【黄】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!
最近は華文ミステリーにハマっており、今作も期待出来そうで読むのが楽しみです!
どの国にもどんでん返し作品はある!?

概要
- 作品名:【黄】
- 作者:雷鈞
- 発売日:2019年7月24日(単行本)
- 発行所:文藝春秋
あらすじ
中国の孤児院で育ち、その聡明さからドイツの里親に引き取られた盲目の少年。凄惨な〈幼児目潰し事件〉を解決すべく母国を再訪する!
引用:文藝春秋
島田荘司推理小説賞
今回紹介している雷鈞【黄】は島田荘司推理小説賞を受賞した作品です!
島田荘司は言わずもがな日本ミステリー界のレジェンドですね。
島田荘司推理小説賞は台湾で2008年から募集された賞で推理小説が対象で、以前紹介した寵物先生【虚擬街頭漂流記】が第1回を受賞した賞でもあります。
【虛擬街頭漂流記】が面白かったので『島田荘司推理小説賞』の中から新たな作品を探してたら出会った作品でした。
今作【黄】は2015年の第4回に受賞した作品で華文ミステリー熱が上がってる今は非常に楽しみにしてた作品です!
盲目の青年
今作【黄】の主人公は生まれつき目が見えない障害を持っている青年ベンヤミンは中国の孤児院で育ちましたが、お金持ちの両親の里子としてドイツで暮らす事になります。
ベンヤミンの現在パートと孤児院時代の過去パートが描かれており徐々にベンヤミンの生い立ちが分かる構成になっています。
ベンヤミンは目が見えないが、聡明な青年で目が見えない分視覚以外の感覚が優れてる人物なんですね〜!
目が目えない主人公には良くありがちな設定かもしれないが物語を読んでいくとその設定をも作中に上手く活かしていたから感心しました。
そんなベンヤミンは生まれ故郷の中国で起きた6歳児の両眼をくり抜かれ襲われた事件に興味をもち、同じ境遇となってしまった少年の為に事件を解決する為に中国に渡るのでした・・・。
捜査
ベンヤミンは中国に渡って事件を捜査しに行きますが、流石に盲目の人が1人で旅行するのは危険なので付き添いとしてインターポール捜査官の温幼蝶が同伴します。
ベンヤミン1人よりは『見える』温幼蝶がいる事で情報をベンヤミンに伝え捜査していく事になります。
2人のバディが一体どのように事件を解決していくのか!?最初は余り信頼関係が無い2人が徐々に打ち解けていくのも良かったですね~!
目が見えないベンヤミンは温幼蝶から得れる情報を頼りに捜査していかないといけません、今作【黄】を読んでいる読者もベンヤミン同様に読んでる情報が正しいのか不安になりながら読むことになります。
終盤のお楽しみ
今回紹介した【黄】は盲目の青年が主人公の作品ですが、設定はありきたりだな〜と思いながら読みましたが読み終わったあとはなんと浅はかな考えだったか反省しました(笑)
タイトル、作中の伏線どれを取っても上手く読者を騙しにきておりお見事だと思いました!
無意味にただ驚かされるだけの作品ではなく、丁寧に描いてきたからこそ訪れる驚きには脱帽です!!
改めてどんでん返しは日本の小説だけではなく、万国共通で驚く事ができるのだと実感することが出来ました!
ただ残念な点を挙げると真相が判明した後のタネ明かしがあまりにも現実離れしすぎており、若干興醒めしてしまったのが惜しかったです・・・。
【黄】
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆
