ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は飛鳥部勝則のミステリー小説【ラミア虐殺】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
飛鳥部勝則は【堕天使拷問】で存在を知り、かなり特異な作家でなかなか作品が手に入らなかったですが、やっと初飛鳥部勝則作品を読めるのでかなりワクワクしてました!
ミステリー+〇〇

概要
- 作品名:【ラミア虐殺】
- 作者:飛鳥部勝則
- 発売日:2003年10月25日(単行本)
- :2025年4月20日(文庫本)
- 発行所:光文社
あらすじ
吹雪に閉ざされた山荘で若い男の死体が発見される。それは、続く惨劇の序曲に過ぎなかった。被害者が2人、3人と増え、連続殺人の様相を呈する中で、残された者たちは互いに疑心暗鬼に陥る。彼らの精神状態が極限に達し、自らに眠る獣が牙を剥いた時、誰も予想し得なかった地獄絵図が繰り広げられる……。
引用:光文社
20年前の作品
今回紹介している飛鳥部勝則のミステリー作品【ラミア虐殺】は単行本は2003年に刊行されており、なんと22年後に文庫化されるという珍しい作品です!
なかなか入手しにくい飛鳥部勝則作品でしたが、2025年1月に文庫で刊行された【堕天使拷問】の流れで今作【ラミア虐殺】も文庫化されました。
2008年に刊行された【堕天使拷問】が2024年に再刊行されたのがきっかけでした、かなりプレ値もついて入手しにくいので文庫化はかなり嬉しかった!
以前紹介した古泉迦十の【火蛾】も同じく23年後に文庫化されており、今作【ラミア虐殺】と同じぐらい驚きました!
この流れのまま飛鳥部勝則作品沢山再刊行されて欲しいし、まだ文庫化されてない隠れた名作も文庫化して欲しいものです!
私立探偵
今作の主人公は私立探偵の杉崎でクールだがどこか謎がありそうな感じがするキャラクターなのが良かったですね~!
そんな杉崎の探偵事務所に美夜がやってきます、美夜も小柄な可愛らしい女性ですが掴みどころがない不思議な人物です。
他にも美夜を奪還しようとする2人組のボディーガードもめちゃくちゃ強そうだが、こちらも謎がありそうなのが良き!
今作【ラミア虐殺】は登場人物全て魅力的!
最初は厄介ものが来たと感じた杉崎ですが、徐々に打ち解けていきます、そんな美夜からボディーガードを依頼されます。
序盤はハードボイルド色が強くなっており、色々な魅力がある作品で冒頭から惹き込まれましたが、だんだんとただのミステリーでは無い感じてきました・・・。
山荘の惨劇
製薬会社の元社長でもある美夜の父親北条秋夫の邸宅に向かうのですが、かなり山奥で雪が積もった辺鄙なとこにあります。
成り行きでボディーガード達でと共に北条邸に向かうが、大雪で除雪車でないといけない場所で明らかにここから何かが起こる気しかしません!
着いていきなり美夜の親戚月岡まことが首吊り自殺をしてるのに遭遇します、しかし現場に向かうと『ツキオカ』という謎のメッセージがミステリーっぽくなってきます。
やはり北条邸にいる人物達全てクセ強でキャラの大渋滞だが、不思議とすんなり読めるのが素晴らしい!
詳細は伏せますがまことの自殺?事件から続々と事件が起き、いわゆる連続殺人事件がおき誰が犯人なのか読みながら推理していきました。
閉ざされた雪の山荘!まさにミステリーの王道!!ここまではハードボイルド、ミステリーときましたがここからさらに物語は加速していき、【ラミア虐殺】の最大のポイントを迎えていきます。
〇〇要素!?
今回紹介した【ラミア虐殺】連続殺人事件が起こるが終盤は特に見どころ満載です!
物語冒頭からどこか匂わせる描写ばかりだったのが終盤で回収されます!
元傭兵の杉崎、そんな杉崎がずっと手袋をしてる左手、北条秋夫は軍用の新薬実験という明らかに怪しい事を行っており、杉崎とも関係があるような匂わせもあります。
他にも至るところで違和感が読んでてありましたが、この部分が今作【ラミア虐殺】の最大の魅力的な要素です!
〇〇の要素は是非とも読んで楽しんで頂きたいです、普通ならこんなぶっ飛んだ設定をぶち込んだら興醒めするが全く嫌な気にならず読めたのがバンディー的に面白い作品の証拠だと思いました!
是非とも一度皆様にも味わって欲しい作品です!もう少し杉崎や他のキャラクターの掘り下げをして欲しかったです、もっと読んでおきたいと思えた良作です!
【ラミア虐殺】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆
