ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は阿泉来堂のホラーミステリー!【ぬばたまの黒女】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
以前に紹介した驚愕のデビュー作!?【ナキメサマ】に続く第2弾作品が今作【ぬばたまの黒女】でございます!!恐いだけじゃないのが阿泉来堂作品の特徴ですね~!
前作同様ホラーミステリーだな・・・
概要
- 作品名:【ぬばたまの黒女】
- 作者:阿泉来堂
- 発売日:2021年6月15日(文庫本)
- 発行所:角川
あらすじ
神出鬼没のホラー作家にして怪異譚蒐集家・那々木悠志郎再び登場!
生まれ故郷の村が近隣の町に吸収合併されると知り、十二年ぶりに道東地方の寒村、皆方村を訪れた井邑陽介。
妊娠中で情緒不安定の妻から逃げるように里帰りした陽介は、かつての同窓生から、村の精神的シンボルだった神社一族が火事で焼失し、憧れだった少女が亡くなっていたことを告げられる。
さらに焼け跡のそばに建立された新たな神社では全身の骨が折られた死体が発見されるという、壮絶な殺人事件が起こっていた――。深夜、陽介と友人たちは、得体のしれない亡霊が村内を徘徊する光景を目撃し、そして事件は起こった――。
果たして村では何が行われているのか。異端のホラー作家那々木が挑む、罪と償いの物語。
引用:角川
前作を読んでなくてもOK!
今作【ぬばたまの黒女】は前回紹介した【ナキメサマ】の続編ですが今作から読んでも問題無いのでその点は安心して頂いて大丈夫です!
ただ登場人物で怪異譚蒐集家の那々木悠志郎は前作に引き続き登場しますので、那々木の人となりを知りたい方は前作【ナキメサマ】を読んでた方がより今作【ぬばたまの黒女】を楽しめると思います!
那々木は探偵役でもありますが、かなりクセの強いキャラクターですが魅力的で、これからも那々木が登場する作品は読んでいきたいと思えるキャラクター像でした!
ホラー作品として読む!?
今回紹介する【ぬばたまの黒女】は読んでいて現実的には起こりえない事が立て続けに起こります!読んでいて『現実的にあり得ない!』と思っちゃいましたが冷静に考えたらホラー作品なのでそんな事言うのは野暮ってもんですね(笑)
身体の芯からくるような恐さでは無いのでホラー作品が苦手な方も読みやすいので安心して読んで頂いて大丈夫ですが、若干残酷な描写があるのでその点はご注意を!
今作【ねばたまの黒女】は現実的では無い怪異が起こるのでその点はホラー作品だと理解した上で読むことが大事ですね!現実的なホラーだと小野不由美の【残穢】が恐ろしかったですし、ずっとバンディー言い続けてると思いますが、ホラーとミステリーが高い水準で融合した数少なく作品は三津田信三の【首無の如き祟るもの】がベストだと思っています!
村の中で起こる怪異と奇跡
事件はかつて主人公が昔住んでいた皆方村が舞台で、トンネルの中から死体で発見された人達の亡霊が漂い、謎の黒い巫女の衣装を着た化け物に無惨な殺され方をされる被害者が続出していきます。
亡霊や黒女の正体は一体何なのか?と言ったミステリー要素である謎を残しながら話は進んでいきます。そして、主人公の陽介にも過去に何かがあった様な描写があり先が気になる展開が続きます!
皆方村に昔からいる神社の三門一族が行っていた『死者を蘇らず奇跡』と言った胡散臭い信仰などが満載でよく言えばこういった人里離れた山村にはよくありがちな設定ですが、小説的には大変嬉しい事ですね~!
前作と似通った部分もあり・・・
今回紹介している【ぬばたまの黒女】はホラーとミステリーが程よくミックスされています、しかし、読んでいて感じたのは前作【ナキメサマ】でも読んだ事あるような似通った設定でした・・・。
物語終盤には読者を驚かしてくれる展開が待ち受けていて、非常に楽しませてくれたのですが、こんなにところも前作と同じなんですね~(笑)なのでやっぱり今作【ぬばたまの黒女】は前作【ナキメサマ】を超える事は出来ませんでした・・・。
ただ主人公陽介と父親との関係性は読み始めた時と終盤に比べたら全く印象が変わり、この部分があったたからこそ前作【ナキメサマ】と似通ったところがあっても、差別化され読後感も良いものになりました!
新たなミステリーとホラーの名手として恐驚ける作品をこれからも阿泉来堂に期待したですし、那々木の活躍も読みたいですね~!他にも同じ著者の【贋物霊媒師: 櫛備十三のうろんな除霊譚】もオススメです!!
ぬばたまの黒女
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆