満州が舞台の本格ミステリー!【幻月と探偵】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は以前紹介した本格歴史ミステリー小説【雨と短銃】の作者伊吹亜門【幻月と探偵】をネタバレな袖紹介していきます!!

歴史本格ミステリーを今一番面白く書く作家!?

概要

  • 作品名:【幻月と探偵】
  • 作家:伊吹亜門
  • 発売日:2021年8月30日(単行本)
  • 発行所:角川

あらすじ

ここは夢の楽土か、煉獄か――。

1938年、革新官僚・岸信介の秘書が急死した。秘書は元陸軍中将・小柳津義稙の孫娘の婚約者で、小柳津邸での晩餐会で毒を盛られた疑いがあった。岸に真相究明を依頼された私立探偵・月寒三四郎は調査に乗り出すが、初対面だった秘書と参加者たちの間に因縁は見つからない。さらに、義稙宛に古い銃弾と『三つの太陽を覚へてゐるか』と書かれた脅迫状が届いていたことが分かり……。次第に月寒は、満洲の闇に足を踏み入れる。

引用:角川

伊吹亜門=歴史本格ミステリー!?

今作【幻月と探偵】の作者伊吹亜門は連作短編小説【刀と傘】でデビューしたのですが、この【刀と傘】ミステリが読みたいで1位、本格ミステリー大賞も受賞し、他のミステリーランキング本でも高い順位でランクインしていました!!

実際にバンディーも読みましたが明治時代が舞台の本格歴史ミステリーでそれまでは歴史系の小説は苦手だったのですが、【刀と傘】を読んで歴史小説の苦手意識もなくなりましたがとにかくミステリーとしてもべらぼうに面白い作品なんです!歴史好きやミステリー好き反対に苦手な人でも是非とも読んで頂きたい作品ですね~!!

そして2作品目の【雨と短銃】も前作【刀と傘】の前日譚に当たる作品でどちらからも読んでも問題は無いです!そして 【雨と短銃】 は皆大好き坂本龍馬や新選組が登場します!!前作は連作短編小説でしたが 【雨と短銃】 は長編小説で人間消失等しっかりミステリー要素もあるのでご安心を。

伊吹亜門作品2作読みましたがやっぱり歴史本格ミステリーを書くのが上手い作家さんだと感じました!そんな伊吹亜門の3作品目【幻月と探偵】はいかに!?

満州が舞台の作品は初めてかも!?

今回紹介する作品【幻月と探偵】は前2作品は昔の日本が舞台ですが、なんと大戦前の1938年の満州が舞台の作品なんです!!今まで以前紹介した【同志少女よ、敵を撃て】ロシア(ソ連)、【悲しみのイレーヌ】フランスが舞台の海外作品は読みましたが、バンディー中国や満州が舞台の作品は読んだ事無く最初は不安がありましたが毎度の如く読み終わったら問題なく読み終えれました!

満州が舞台でも日本人が主人公で登場人物も日本人が多いので問題なかったですし、若干異国の人達も登場しますが違和感なく楽しめましたので同じ様な不安を抱える人は安心してください!!

異邦のロジック異形のミステリー

今作【幻月と探偵】の帯に書いてましたがまさに読み終わってその言葉たちがピッタリだと納得ですね~。連続毒殺事件や『三つの太陽』という謎の言葉、渦巻く陰謀等々十分ミステリー作品ですね。

満州が舞台ならではの理由もあり読み進めて行くうちに納得してしまいましたし、久しぶりにバンディー的にはどんでん返しや飛び道具(突拍子なトリック)等を使わずに真っ向勝負を挑んできた作品だと感じました!!謎解きの楽しさを改めて実感した作品です!

登場人物は伊吹作品おなじみの実在の人物今作【幻月と探偵】では岸信介(前総理大臣安倍晋三のおじいさん)が登場したりと史実を織り交ぜた作風が特徴です!!この塩梅がまたいい!!

次回作は現代の作品が読んでみたいかも!?

伊吹亜門の作品は全て歴史ミステリーで史実を織り交ぜながら読者を楽しませてくれましたが、そろそろ次回作では現代を舞台にしたミステリーを読んでみたいですね~!!もちろん本格歴史ミステリーでも十分面白いのですがずっとそればかりではいずれ頭打ちになってしまう可能性もあるかもしれませんし、単純に伊吹亜門のミステリーが好きなので現代が舞台の作品で違った世界を見せてほしいってバンディー個人の願望です(笑)

【幻月と探偵】

バンディー的オススメ度

★★★★★★☆☆☆☆

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