ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は佐藤究のクライムノベル【テスカトリポカ】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
発売当時はかなり話題になった作品でしたが、読むタイミングを逃したので文庫発売はかなり嬉しかったです!一体どんな話が待ち受けるのか!?
圧倒的に読ませる魅力がある作品!!
概要
- 作品名:【テスカトリポカ】
- 作者:佐藤究
- 発売日:2021年2月19日(単行本)
- :2024年6月13日(文庫本)
- 発行所:角川
あらすじ
メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。
引用:角川
直木賞受賞作!
今回紹介している佐藤究【テスカトリポカ】はなんと直木賞を受賞しています!
内容的に万人受けしない作品だと思いますが直木賞を受賞したのはバンディー的には驚きました、お硬いイメージがあったので意外に感じましたね〜!
直木賞以外にも山本周五郎賞まで受賞してるので業界の中でもかなり高い評価を得てるのが分かりますね。
この2つの賞以外にも年末の主要なミステリーランキングでも2位を3つ獲得してるので一般の我々読者もかなり気になる作品となってます!!
これだけ色々な賞を獲得してミステリーランキングに上位ランクインしてるので面白いはず!?
日本の川崎とメキシコが舞台
今回紹介している【テスカトリポカ】最初軽くあらすじ見た時はなかなか理解しにくかったですが、読み始めると止まらなかった!
主に日本の川崎とメキシコが舞台となっており別々の場所の登場人物が意外なかたちで邂逅する憎い展開が待ち受けます。
メキシコと日本のハーフ青年コシモとメキシコのカルテルの幹部バルミロがメインの登場人物となってますが他にも元心臓外科医の末永など魅力的な人物が沢山います!
主要な登場人物は一人一人丁寧に描かれてるので読んでいてもモブキャラで終わらない所が良かったですね〜。
クライムノベル
今作【テスカトリポカ】はジャンルで言えばクライムノベルです!
内容も結構エゲツナイ出来事が起こったりするので、そういった暴力描写が苦手な方は要注意!!
最初はメキシコのカルテル達による麻薬密売が語られますが、日本のパートでも薬物の話は出てきており、いかに薬物が世界に蔓延しているのか読んで分かりました。
フィクションですが、現実世界でも実際に起こってる出来事なのがより恐ろしいですね〜!
バルミロと末永が出会った事で日本の川崎を舞台にした『心臓密売』の裏のビジネスが開始していきます。
それまでの経緯を丁寧に描いてるからこそ読み応えがあったし、壮大な物語に圧倒されたが不思議と飽きる事なくどんどん先が気になる作品に久しぶりに出会った!!
とりあえず読むべき作品!
今回紹介した【テスカトリポカ】はクライムノベルでコシモの生い立ちや身体能力の高さとナイフ職人パブロとの関係性がすごく良かった。
故郷メキシコで兄弟や子供、妻を敵対組織に殺されても生き延び復讐と返り咲きを誓いながら日本で『心臓密売』のビジネスを大きくしていき、ならずものさを集め『家族』というより組織を作っていく。
元心臓外科医の末永もバルミロと出会い運命が大きく変わるが、自分の思い描く地図の為に行動する。
なかでもバルミロがならずもの達を集めて組織の処刑人として育てていく過程が非常に興味深く良かった!この部分もっと深掘りして描いて欲しかったですね〜。
一番重要な古代アステカ文明の要素たしかにあることで物語が引き締まり大事な事を分かるのですが、バンディー的には無いほうが良かった・・・。
文化やしきたり宗教的な要素が含まれたからこそ直木賞受賞したのかも知れませんが、無くてもクライムノベルとしてもっと読みやすく読む人も増えたはず!?
今作【テスカトリポカ】はとにかく何も考えず黙って読むべき作品である!
是非とも映画化してほしい!!
【テスカトリポカ】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆