実話?フィクション?浮かび上がる真実とは・・・ホラー小説!背筋【近畿地方のある場所について】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は背筋のホラー小説【近畿地方のある場所について】を紹介していきたいと思います!!

今作【近畿地方のある場所について】デビュー作の背筋ですが、デビュー作でここまで仕掛けや構成がしっかりしてるのは凄いですね!?

真実かフィクションか境界線が分からない作品・・・

概要

  • 作品名:【近畿地方のある場所について】
  • 作者:背筋
  • 発売日:2023年8月30日(単行本)
  • 発行所:角川

あらすじ

背筋と名乗るライターの主人公は友人であり編集者である小沢と一緒にオカルト雑誌を作っていた。そして幾つかの不気味な怪談に近畿地方のある場所がかかわっているのではないかという仮説を立てた二人は調査、考察を進めていく。しかし、ある日小沢は現地へ行くと言い残して失踪してしまうのだった。背筋は行方不明になった小沢の目撃情報を募るため、雑誌記事を中心に様々な媒体・メディアから引用抜粋した――少女失踪事件に関する週刊誌報道、ネットの匿名掲示板に投稿された怖い話、おかしな読者からの手紙等を『近畿地方のある場所について』というタイトルでまとめ、WEB上で情報提供を呼びかけていく。だが、これらの怪談と近畿地方のある場所には恐ろしい事実が隠されていて――。

引用:角川

【変な家】のヒットからの流れ?

今作【近畿地方のある場所について】の存在を知って感じたのは、以前に紹介した雨穴【変な家】が頭によぎりました!

雨穴の【変な家】はYouTubeで話題になり、さらにそこから書籍化され未だにヒットしており実際にバンディーも読みましたが確かに面白かった!その続編【変な絵】も発売され波に乗ってます!

映画化もされるので大ヒットと言っても過言では無いですが、今作【近畿地方のある場所について】も雨穴の時と同じ感じがします、良く言えばヒットの流れに乗る、悪く言えば二番煎じ・・・さてどちらに当てはまるでしょうか!?

面白い構成の作品

今作【近畿地方のある場所について】は数々のインタビューや雑誌や新聞の切り抜ききし等から構成されている本で長編ミステリーではないのでご注意を!どちらかと言えばドキュメンタリーに近いです!

本作の語り手の友人が行方不明になっている事が告げられそこからそれまでに何が起こったかが描かれますが不気味な話が多くホラー色が強い作品になっています!

まずは山に不気味な何かが存在する話があるのですが、それらは色々な記事やインタビューにも登場します、他にも両手を上げてジャンプする赤い服を着た女の目撃者情報も同じく色々な記事や話から登場します。

先ほど書いた書き方からも分かるように今作【近畿地方のある場所について】はいくつかの大きな怪異が様々な記事やインタビュー等に語られていますが、読書は最初はバラバラだった不気味な話が徐々にピースがハマっていき真相が明らかになる作りとなっていて非常に面白い構成になっています

バンディーはこういった構成が大好きなんで非常に嬉しいですし、1つ1つの話も不気味で特に両手をジャンプする赤い女なんて想像しただけでも恐ろしいですね~!他にも印象に残る話があるのでお楽しみに!

考察系の話

今回紹介した【近畿地方のある場所について】は先ほど書いたように年代もバラバラな話や情報がどのような話に辿り着くの予想が出来ない展開が注目ポイントです。

巻末には袋とじもありさらにワクワクしてしまいます、実話なのかフィクションなのか?一体何が真実なのか分からず読者が考察して楽しむような作品なので読後もあれこれ考えてしまう作品です!

昔読んだ木原浩勝、中山市郎【新耳袋】のような不気味さと小野不由美【残穢】のような身体の芯から震え上がるような怖さが合わさったような作品でした!

色々と惜しい作品でもある

今作【近畿地方のある場所について】の存在を知った時は冒頭に紹介した雨穴【変な家】の時と同じようなワクワクを抱きバンディー的にはかなり期待し同じようにヒットすると思いました!

本当に期待した作品でしたが、すいませんが忖度無しに書かせて頂くとかなり残念な結果でした・・・。途中まではかなりワクワクしたのですが最後にはそのワクワクも無くなってました。

色々な大きな出来事が集まり真相が見えてくるのですが、ちょっとバラバラ過ぎたし考察するにしても少し分かり辛かったし強烈な印象を残した話はあったがそれだけでしたね~。

同じ考察系の作品で言う雨穴【変な家】も優秀でしたが、モキュメンタリードラマ【放送禁止】が面白すぎましたし、伏線も上手く散らされ考察もしやすかったです、それに比べたら分かり辛さが際立ちました。

雨穴のヒットを受けて悪い言い方をすれば二匹目のどじょうをすくおうとしましたが、見事に失敗だと個人的には思いますが、多分表紙の良さや宣伝の仕方が上手いので多分ヒットはするかと思います・・・。

【近畿地方のある場所について】

バンディー的オススメ度

★★★★☆☆☆☆☆☆

【サクッと!オススメ作家別リスト!!】

-