ハイ!ど～も、バンディーです！！
今回は以前紹介した青柳碧人【むかしむかしあるところに、死体がありました。】の最新作【赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。】を紹介していきます！
西洋童話×ミステリー！の意外な融合！？
出典：双葉社
概要
作品名:【赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。】
作者:青柳碧人
発刊日:2020年8月19日(単行本)
発行元:双葉社
あらすじ
引用：日本の昔話をミステリで読み解き好評を博した『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続き、西洋童話をベースにした連作短編ミステリが誕生しました。今作の主人公は赤ずきん！ ――クッキーとワインを持って旅に出た赤ずきんがその途中で事件に遭遇。「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」を下敷きに、小道具を使ったトリック満載！ こんなミステリがあったのか、と興奮すること間違いなし。全編を通して『大きな謎』も隠されていて、わくわく・ドキドキが止まりません！
引用：双葉社
西洋童話とミステリーの親和性
前作の【むかしむかしあるところに、死体がありました。】の時もそうでしたが昔話や西洋童話とミステリーの親和性は以外に高く思いもよらない科学反応を起こしてくれました！
今作【赤ずきん、旅の途中に死体と出会う。】も同じで原作の童話を一度でも聞いた事があるのでざっくりとしたあらすじが分かるので、その原作とのギャップも楽しんでみてください！
各章構成
今作は各4章で構成された連作短編小説です！赤ずきんが各事件を解決していきます。各章で話は完結していきますが、1章から順に読んでいく事をオススメします！
1章:ガラスの靴の共犯者
【シンデレラ】がベースの物語です。有名な話には協力者がいた？意外な犯人は一体誰なのか！？
2章:甘い密室の崩壊
【ヘンデルとグレーテル】がベースの物語です。童話だからこそのトンデモないトリックが待ち受けます！人間以外のキャラクターがいい味出してます(笑)
3章:眠れる森の秘密たち
【眠り姫】がベースの物語です。眠り姫だからこそ活きてくる企みが見事です。最後には次の最終章へ向けて赤ずきんから驚くべく言葉が・・・
最終章:少女よ、野望のマッチを灯せ
【マッチ売りの少女】がベースの物語です。いちばん原作のイメージとかけ離れたカオスっぷりです(笑)物語を通しての謎も解明されます。
バンディー的感想
【赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。】は見事に童話×ミステリーを融合していました！
各物語も原作の童謡のイメージとは違いブラックユーモア溢れる作品に化けていました、このさじ加減が絶妙で原作通りのままでは面白くもなんともない作品になっていたかもしれません・・・
最終章は物語全体を通しての謎や連作短編小説らしい繋がりを見せてくれます！ぜひご自分の目で確かめて下さい！
前作との物語の繋がりはないのでどちらから読んでもいいのですが【むかしむかしあるところに、死体がありました。】の方がバンディー的には一つ一つの話のクオリティも高く驚いた要素が多かったので、今回【赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。】を読んでから前作を読んだ方がいいかと思います！
次回の作者の作品に期待ですが、このパターンなら何でも有りになってきそうですね・・・
三国志や過去の歴史上の人物、まだまだ残っている日本昔話や童話等々パターン化できますが、マンネリ化やよっぽど練られた構成やトリック等が無ければ今作や前作を超える作品になるのは難しいかもしれませんね・・・
バンディー的オススメ度
【赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。】
★★★★★☆☆☆☆☆
