ミステリーランキングランクイン確実!?【蒼海館の殺人】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回は近年出す本がほとんどミステリーランキングで上位にランクインしてくる波に乗っている作家!阿津川辰海の最新作【蒼海館の殺人】を紹介していきます!!

本年度(2021年)ランキング上位入賞は確実な作品!?

概要

  • 作品名:【蒼海館の殺人】
  • 著者:阿津川辰海
  • 発売日:2021年2月16日(文庫本)
  • 発行所:講談社

あらすじ

学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。
名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、
激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでも――夜は明ける。
新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。

引用:講談社BOOK倶楽部

話題になった【紅蓮館の殺人】の続編作品

今回紹介する【蒼海館の殺人】は以前紹介した話題作【紅蓮館の殺人】の続編作品です!

【紅蓮館の殺人】は2020年版の本格ミステリーベスト・10では第3位、ミステリが読みたいでは第5位、このミスでは6位と好成績を残した作品で、『名探偵とは』という定義を考えさせられた作品で、伏線、どんでん返しもありの名作です!

以前紹介した記事を書いてますので気になる方は先にこちらをチェック!【紅蓮館の殺人】の感想記事

続編を期待していただけに、今作の登場はバンディー的には非常に嬉しい出来事でした!

【蒼海館の殺人】単体だけで読んでも内容的には楽しめると思いますが、前作のネタバレは無いですが内容にも少し触れています、さらに前作から引き続き登場している、田所、葛城二人の主人公の葛藤や前作のラストの出来事を知っておけばさらに今作をより楽しめるはずです!!

【蒼海館の殺人】は全8部構成

今作はプロローグとエピローグを含めると全8部の構成で成り立っています。

冒頭から物語の結末部分の真犯人と対峙する直前の所から始まります、この部分が最後にどのように繋がっていくか?真犯人は一体誰なのか物語に期待を膨らませながら読み進めていく事になりました。

【名探偵】の挫折と復活の物語でもある

【蒼海館の殺人】は青海館を舞台に事件が起こり数々の謎や真犯人を暴いていく本格ミステリーでもありますが、バンディーは【名探偵】挫折と復活の物語だとも感じています。

前半(~3部)までは事件が起こり数々の謎もあり、洪水の被害が館を襲い始める所が描かれていますが、後半(4部~)は物語の真相まで怒涛の展開が始まります!!

ここからは一気に引き込まれ最後まで読み切ってしまい、連日途中で読み終わるタイミングを見つけるのが難しいほど久しぶりに寝る間を惜しんで読みましたね~(笑)前半も中だるみすることなく事件や謎を散りばめることで問題なく読めましたし、後半は特にバンディーは5部の『対話』の部分が非常に気に入りましたね!是非この部分は注目して読んで貰いたいですね!!

用意周到な犯人『蜘蛛』張り巡らされた罠には驚きましたが、葛城が魅せた解決編もよかったですね~!ただやはりこの『名探偵の挫折と復活』の部分は前作【紅蓮館の殺人】を読んでいる方が深みが増しますね!!

最後に

今作【蒼海館の殺人】は年末恒例のミステリランキングに上位に食い込むのは確実だと個人的には思います!

ただ真犯人についてはうすうす気づいてしまった事と前作と同じく館が舞台になっており災害から脱出する部分も同じなのでデジャブ感はありましたが・・・

ただ前作【紅蓮館の殺人】の記事の時にも書きましたが『名探偵とは?』っていう答えを今作【蒼海館の殺人】では提示してくれているので前作の疑問の回答を示してくれた部分は良かったです!!

もし田所、葛城コンビの次作があるとしたら同じ様に【○○館の殺人】といった館シリーズを出すのだとしたらよっぽど面白い作品以外はマンネリ化になり駄作になりかねないのでその点が不安です・・・

ただ以前紹介した数珠玉揃いの【透明人間は密室に潜む】【館シリーズ】とは関係ない作品で数あるランキング本でも3位以内に入っており本格ミステリベスト10では1位を獲得しているので、そんな余計な心配をしなくとも、勢いに乗っている作家阿津川辰海はまた新たな名作を生みだしてくれるでしょう!!

【蒼海館の殺人】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★★☆☆

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