ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は太田忠司のミステリー小説【麻倉玲一は信頼できない語り手】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
太田忠司の作品は初めて読みますが今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】はどんでん返し作品みたいなので楽しみですね~!!
どこか懐かしいどんでん返し!?
概要
- 作品名:【麻倉玲一は信頼できない語り手】
- 作者:太田忠司
- 発売日:2021年4月14日(文庫本)
- 発行所:徳間書店
あらすじ
死刑が廃止されてから28年後。日本に生存する最後の死刑囚・麻倉は、無人島だった離島に設けられた民間経営の刑務所内の特別拘置所で、刑を執行されることなく過ごしていた。
フリーライターの熊沢は、彼に関する本を執筆するため、麻倉本人からの指名を得て取材に向かう。
インタビューするうちに、麻倉が犯した数々の殺人事件に対して「彼らには死すべき理由があった。僕は審判なんだよ。人の命をジャッジする」とうそぶく本人の態度に、熊沢は激しい嫌悪感を抱く。
さらに驚いたことには、離島には麻倉に殺害された被害者の関係者が存在していた。また、離島にまつわる不気味な言い伝えを聞かされた熊沢は、この仕事の先にライターとしての成功を夢見ていた最初の気持ちが大きくぐらつくのを感じ始める。
そしてついに恐ろしい事件が起きた……。
引用:徳間書店
読者の予想を覆す奇想ミステリーの問題作!
タイトルが上手い!
今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】についてまず感じたのは作品のタイトルのつけ方が上手いな~!って感じたしインパクトがありますよね!?
やっぱりどんなに面白い作品でも読者に読んでもらえないと意味がないですもんね!ただ突拍子もないタイトルをつけて目立つだけで内容がペラペラなら意味がないし逆に読み終わった後ガッカリした気持ちになっちゃいます!
バンディーがタイトルで印象に残っている作品あるのですが、今までにも何度も書いていますが(笑)殊能将之の【ハサミ男】と歌野晶午の【葉桜の季節に君を想うということ】ですね~!タイトルからも内容が気になってしまいますし、両作品ともタイトルも秀逸ですがどんでん返し作品としても完成度は高いです!
タイトルの重要性を再認識したのと【麻倉玲一は信頼できない語り手】今作はタイトルからも分かるように内容も何やら仕掛けがありそうですな!!
死刑が廃止された世界
今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】は死刑が廃止されて28年後の日本が舞台です!こういった特殊な設定は天祢涼の【葬式組曲】があり葬式が規制された日本が舞台となっています!
こういった普段の日本なようでどこか少し違う『特殊設定』の内容もたまにはいいですね、普段は体験出来ない事が小説では味わえるから読書は止められませんね~!!
王道的変化球のどんでん返し
今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】は二転三転する展開で先が読めない王道的な展開が待ち受けており、かと思いきや変化球が待ち受けるどんでん返し作品となっています!
しかも読み終わった後にどこか懐かしさを感じるどんでん返しとなっていましたが、近い分類では東野圭吾の【仮面山荘殺人事件】と西澤保彦【神のロジック 次は誰の番ですか?】に似た読後感がありました!
ドラマ化に向いている!?
今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】はタイトルにもある麻倉玲一は連続殺人犯で『最後の死刑囚』なのですが、このキャラクターがあの名作サスペンス映画【羊たちの沈黙】のレクター博士を想像してずっと読み進めていました!
バンディーは毎回小説を読むときには頭の片隅に『映像化しても面白いか?』って事を念頭において読んでいるのですが、今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】は映像化に向いていると感じました、1番いいのは分けて描いていく『ドラマ化』がベストですが、地上波のドラマよりは自由がきく『Netflix』や『Amazonプライムビデオ』等の方が向いてると思いましたが!
信用できない語り手の意味とは・・・?
今作【麻倉玲一は信頼できない語り手】はタイトルのつけかたが上手く非常に内容が気になります、その中でも『信用できない語り手』と書かれているのが何とも気になる部分ですね~!
ただ色々と気になり期待が高まる事が多い今作は残念ながらバンディーの期待のハードルを越える事は出来なかったです・・・。
どんでん返しにいくまでは最後まで先が読めず期待が高まりましたが、感じのネタバレ部分が弱かったのが残念でしたね~!確かに変化球でいいのですがそこまで読み手を惹き付けるものではなかったです!
毎度毎度言ってますが本にある過度な煽り文は諸刃の剣なので、程ほどにして頂いた方が読者のガッカリが減るかと思います・・・。
【麻倉玲一は信頼できない語り手】
バンディー的オススメ度
★★★★☆☆☆☆☆☆