ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回は葬儀屋を舞台にした天音涼の異色ミステリー【葬式組曲】を紹介していきたいと思います!!
連作短編小説で読みやすくなっております!!
今回紹介しているのは2022年に全面改稿しているバージョンでは無いのでご注意下さい!
どちらも読んで大丈夫です!
数珠玉揃いの連作短編集!!
概要
- 作品名:【葬式組曲】
- 作者:天祢涼
- 発行日:2012年1月1日(単行本)
- :2015年1月15日(文庫本)
- :2022年11月8日(再文庫化)
- 発行所:双葉社、文藝春秋(再文庫化)
あらすじ
0代の女性社長・北条紫苑が率いる「北条葬儀社」。妙な関西弁を喋る餡子、寡黙で職人肌の高屋敷、生真面目すぎる新入社員の新実……癖の強い社員が目立つが、遺族からは「あの葬儀社は素晴らしい」と抜群の評価を得ている。なんと、彼らには故人が遺した“謎”を解明する意外な一面があったのだ。奇妙な遺言を残した父親、火葬を頑なに拒否する遺族、霊安室から忽然と消えた息子――。謎に充ちた葬儀の果てに、衝撃の結末が待ち受けるミステリー連作短編集。
引用:文藝春秋
ダークホース的作品
作家の天祢涼は今作で始めてしった作家なのですが、【葬式組曲】とても面白くこれから要チェックするバンディーの作家リストに入りました(笑)
作品自体も葬儀屋が舞台の小説は今まで読んだ事は無かったので斬新で興味があり手に取ってみたのですが、これがかなり面白かって当たり!!でしたね
多分ノーマークの作品で期待値が低かった事(すいません!!)もあるとは思いますが、それでも十分面白い作品であり、こうゆう棚からぼた餅的に見つけた小説が面白かった時が一番うれしいですね!!
死を扱った作品
葬式なので『死』を扱った作品ですが、以前紹介した【死ねばいいのに】とはまた違ったカラーの作品です!
ミステリー小説自体は事件は起こり、被害者は生まれるわけなので必ず『死』を扱う作品にはどうしてもなってしまいますが、葬儀屋自体を舞台にしているのがバンディーはそれだけでも読む理由になりましたね!
【葬式組曲】の舞台は日本ですが、葬式は以前は当たり前に行われていたのですが、今では『葬式は無駄』と考えれらるようになり、直葬が当たり前になったパラレルワールドの日本が舞台になっています。
その特殊な設定が今作【葬式組曲】に上手く組み込まれています。
バンディー的感想
今作は連作短編集になっており全5章から構成されています。
構成
- 父の葬式
- 祖母の葬式
- 息子の葬式
- 妻の葬式
- 葬儀屋の葬式
ひとつひとつの話もしっかりがオチがあり驚かされる展開も待ち受けているので、ダレることなくテンポよく読み進めれる事が出来ます!!
1章の『父の葬式』の話はバンディーは印象に残り、読んでいるバンディーも勘違いしたまま読んでいたのですが、真相が分かった後には驚きと悲しさ、辛さが同時に襲ってくる不思議な読後感でお気に入りです!!
また登場人物も個性があり魅力的で一癖二癖もあるのですが、読んでいる内に愛着が湧いてきます。
もちろん連作短編集何で全体を通して登場人物や話は繋がっていますが、特に最後の章の『葬儀屋の葬式』が一番度肝を抜かれた話で読んでいてボルテージが上がりましたね!!
この章がどんでん返しもあり、驚かされること間違いないので必ず最後まで読み進めて貰いたいですね!!!
最初にも言いましたがダークホース的な作品だったので期待値のハードルが低かったので余計に驚きが倍増された要因もありますが、その要素を取っ払っても十分に楽しめる作品なのでどんでん返し作品が好きな方は是非チェックしてみて下さい!!
天祢涼の【あの子の殺人計画】もまた違った味わいの作品なので要チェックです!!
【葬式組曲】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆