何故前の事件の第1発見者が殺されるのか・・・荒木あかね【ちぎれた鎖と光の切れ端】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど〜も、バンディーです!!

今回紹介する作品は荒木あかねの2作品目!ミステリー小説【ちぎれた鎖と光の切れ端】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

江戸川乱歩賞を受賞した前作【此の世の果ての殺人】で期待が上がってますが一体どのような出来になっているの!?

1度で2度楽しめるミステリー小説!?

泡

概要

  • 作品名:【ちぎれた鎖と光の切れ端】
  • 作者:荒木あかね
  • 発売日:2023年8月30日(単行本)
  • 発行所:講談社

あらすじ

「私たちが絆を断った日、島は赤く染まった。」

復讐を誓う男がたどり着いた熊本県の孤島(クローズドアイランド)で目にしたのは、仇(かたき)の死体だった。
さらに第二、第三の殺人が起き、「第一発見者」が決まって襲われる――。

2020年8月4日。島原湾に浮かぶ孤島、徒島(あだしま)にある海上コテージに集まった8人の男女。その一人、樋藤清嗣(ひとうきよつぐ)は自分以外の客を全員殺すつもりでいた。先輩の無念を晴らすため--。しかし、計画を実行する間際になってその殺意は鈍り始める。「本当にこいつらは殺されるほどひどいやつらなのか?」樋藤が逡巡していると滞在初日の夜、参加者の一人が舌を切り取られた死体となって発見された。樋藤が衝撃を受けていると、たてつづけに第二第三の殺人が起きてしまう。しかも、殺されるのは決まって、「前の殺人の第一発見者」で「舌を切り取られ」ていた。

そして、この惨劇は「もう一つの事件」の序章に過ぎなかった――。

引用:講談社

江戸川乱歩賞

今回紹介している【ちぎれた鎖と光の切れ端】の作者荒木あかねは前作【此の世の果ての殺人】で江戸川乱歩賞を受賞しました。

【此の世の果ての殺人】は小惑星の衝突が迫り地球の滅亡のカウントダウンが始まっている時に自動車の教習を受けているシュールな設定ですが、ある時教習車のトランクの中から死体を発見し教官である元刑事の女性とコンビを組み謎を解決していきます。

ありそうで無かった世界観のミステリー小説ですが面白かったので是非読んで見て下さい!しかも作者の荒木あかねは『江戸川乱歩賞』を史上最年少受賞でこれからが期待出来る作家です!

孤島で起きる殺人事件

今回紹介している【ちぎれた鎖と光の切れ端】孤島が舞台の作品でそこで連続殺人が起きます!ミステリー好きにはたまらない設定ですが、面白いのは前の事件の第1発見者が殺されていく部分です。

死体は舌を切り取られていて、謎が多く先が気になります。主人公の清嗣は友人たち8人とこの孤島のコテージでバカンスを楽しむ予定でしたが、清嗣には別の目的がありました。

友人たち全員を復讐の為に殺害する計画を立てており、世の中に向けて自動で犯行声明を送れるように準備をして退路を絶ってまで復讐するつもりです。

しかし、実際に事件は起きましたが犯人は清嗣ではありません!ここも面白い所でならば一体誰が殺人を行ったのか!?驚くべき結末で一章の幕が閉じます。

面白い構成

今作【ちぎれた鎖と光の切れ端】でバンディーが良かったと思ったのは二部構成の部分です!二部構成とかの作品は多々ありますが、2章ではゴミ収集車を運転する真莉愛が主人公になります。

最初に清嗣が関わった事件の数年後の話で、そのことについても後に関わってきますがその描き方が上手く最後まで飽きずに読めました!

1度で2度美味しいを体験出来る作品でしたね〜!2章の終盤で真相には驚かされました!1章2章始まる前にそれぞれ登場人物一覧がありましたがそのお陰で独立した話のように感じたし今までにあまり見たことないので新鮮でした!

最後に

今回紹介した【ちぎれた鎖と光の切れ端】を読んでる途中に既視感があり思い出すと、以前紹介した方丈貴恵【孤島の来訪者】が頭に浮かびました!

【孤島の来訪者】も主人公が復讐の為にターゲットを孤島で殺害しようとするも別の人物に先を越される展開です。今思い返しても2つの昨日がごちゃ混ぜになってます(笑)

詳しい内容は全く違うので両方読んでも楽しめるのでご安心を!ただ1つ今作で気になったのは2章の主人公の真莉愛のキャラクター設定です。あまりにも態度が常識のない人物像に感じたので感情輸入出来ませんでした、鼻につくキャラクターでしたね〜。

後半で失速した感じは否めませんが、荒木あかねの次回作には期待しかありません!非常に楽しみな新星が現れました!

【ちぎれた鎖と光の切れ端】

バンディー的オススメ度

★★★★★★☆☆☆☆

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