ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品はこれからが期待される作家、五条紀夫の特殊設定ミステリー【町内会死者蘇生事件】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
タイトルからして読みたくなる作品!タイトル以上の面白さだった!!
ユーモア、感動、驚きありの大満足ミステリー!!

概要
- 作品名:【町内会死者蘇生事件】
- 作者:五条紀夫
- 発売日:2025年5月28日(文庫本)
- 発行所:新潮社
あらすじ
生まれも育ちもここ信津(しなづ)町の、健康(たけやす)、昇太、由佳里は、町を支配する信津寺の住職で、悪辣非道な町内会長の権造を殺害することを決意する。酒に酔わせて風呂に沈めて、大成功!のはずだったのに……。なぜか翌朝、ラジオ体操にピンピン元気な権造が。「誰だよ! せっかく殺したクソジジイを勝手に生き返らせたのは!?」殺人犯が蘇生犯を追う、痛快なユーモアメタミステリーの超傑作、爆誕。
引用:新潮社
掴みは最高!!
今回紹介する作品のタイトルは【町内会死者蘇生事件】です!
どうです!?このタイトル!今までにこんなタイトルあっただろうか!?
大概奇をてらったタイトルの作品はタイトル負けして面白くない作品が多いですが、今作【町内会死者蘇生事件】はタイトル以上の面白さでした!
タイトル見ただけで買いたくなるような作品で表紙のイラストもGOODです!掴み最高ですね〜!
町内会長を・・・
今作【町内会死者蘇生事件】はタイトルからも分かる通り信津町が舞台の作品で、今作の重要人物町内会長が登場します。
寺の住職で町内会長を牛耳る悪名高い人物で被害を受けた町の人は多数おりかなり嫌われている人物です!
主人公の健康、昇太、由佳里も町内会長から被害を受けており、ついに殺害計画を企て実行に移すのでした。
行き当たりの犯行では無く、しっかり計画を練り成功したかと思われたが翌日には確かに死んだはずの町内会長がピンピンとした状態で普段通りに現れたのであった・・・。
あらすじで書いてるのでネタバレでは無いですが、死んだものが生き返るありきたりな設定だが今作は殺人犯を探すのではなく、蘇生犯を探すという斬新な設定にご期待あれ!
特殊設定
五条紀夫と言えば【クローズドサスペンスヘブン】や【イデアの再臨】など特殊設定を得意とした新星ですが一筋縄ではいかないところが良い!
今作【町内会死者蘇生事件】も特殊設定ありで、町内会に伝わる死者を生き返らせる秘術があり、この秘術にも色々とルールがありそのルールもきちんと作中に落とし込めています。
そもそも犯人は町内会長を殺した健康、昇太、由佳里達でありすでに読者にはバレています。倒叙ミステリーでもあるが、今作では町内会を生き返らせた蘇生犯を探し出すという前代未聞のストーリーなんですね〜。
特殊設定ミステリー数あれど初めて読むこのジャンルを読む方にはピッタリかもしれません!
特殊設定だけじゃない!
今回紹介した【町内会死者蘇生事件】はずっと特殊設定ミステリーと書いてきましたが、それだけでは無いんですね〜!
もっとシリアスな展開だと思ってましたが、やはり五条紀夫!今までの作品もユーモアある作品だったのでこの要素は欠かせないです。
読んでいてクスリと出来る作品は読みやすい、けどいつかユーモアを抜いたガチガチの本格ミステリーも読んでみたい気がします!
ユーモアだけでなく、まさか感動?させられるとは思わなかったので嬉しい誤算でした。
しっかりと謎を回収したのも良かったが、特に終盤の展開は久しぶりに一気読みした!
ミステリー的な展開ではあったが、バンディーの予測を良い意味で裏切ってくれて読後も余韻に浸れたのでした!
ますます五条紀夫の次作に期待しまくりです!!
【町内会死者蘇生事件】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★★☆
