ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は西澤保彦のミステリー作品【聯愁殺】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
ごく普通のミステリーと思って読み終わった後は色々と驚かされた作品でした!
推理合戦の先に待ち受ける真実とは・・・
概要
- 作品名:【聯愁殺】
- 作者:西澤保彦
- 発売日:2002年3月1日(単行本)
- :2010年9月22日(文庫本)
- 発行所:中央公論新社
あらすじ
迷宮入りの連続殺人事件、唯一の生存者から真相究明を託された〈恋迷会〉の面々。白熱の推理バトルの末、彼らが辿り着いた真実とは――!?
引用:中央公論新社
西澤保彦と特殊設定
今回紹介する【聯愁殺】の作者西澤保彦はバンディー的には特殊設定を得意とする作家イメージです!
特に西澤保彦の代表作【七回死んだ男】を読みましたが、特殊設定でかなり面白くタイトルの付け方も秀逸で名作なので読んで無い方は是非1度読んで頂きたいですね~!!
もう1つオススメしたいのが、【神のロジック 次は誰の番ですか?】です!こちらも驚愕のミステリーとなってるので、出来たら予備知識無しで読んで是非とも驚いて下さい!!
未解決連続殺人事件
今作【聯愁殺】は梢絵が主人公なのですが、ただの主人公ではなくなんと!無差別連続殺人事件の被害者で唯一の生き残りなんですね~!
襲われてから数年後に『恋謎会』という元刑事や現職の刑事、ミステリー作家等が様々に肩書きを持つ人々が集まって、梢絵が襲われた事件に対してそれぞれが推理していきます!
何故襲われたのか?犯人の動機は?他の被害者との共通点は?等が被害者である梢絵ですら知らない事が色々と浮かび上がってきて、事件の全容が徐々に判り始めます。
多重推理
今作【聯愁殺】は『恋謎会』のメンバーがそれぞれ状況や情報を独自に推理してそれぞれの考えを発表していきます。
ミステリー小説の推理は探偵が自分の推理を関係者を集めて披露して解決するのが定番ですが、これだと解決方法が1つしか堪能できません。
多重推理だとそれぞれの人が考えうる推理を披露するので、披露する人の数だけ推理があり楽しめるのですが、それが全て正解かと言われれば必ずしもそうでは無いんですね~!ただ1つの作品で色々な推理を楽しめるのは嬉しいですよね!
最近バンディーが読んだ作品で同じように多重推理作品は紺野天龍【神薙虚無最後の事件】もそうでしたが、こちらは多重推理も良かったですが、作品全体を通しても非常に満足出来た作品なのでミステリー小説が好きな方は是非読んで頂きたいです!
途中でダレた・・・
作品の途中で各々が考える推理を披露していくのですが、1つ1つ推理も違い最初はワクワクしながら読んでいたのですが、途中でダレて若干飽きてしまったのが残念でした・・・。
前に推理した人の内容と似ていたり、捕捉的な感じで楽しくはなかったです、同じ事件を推理しているので全く違う推理なら冷めてしまいますが、その塩梅が難しい所です。
最後までは読むべし!
先ほどは多重推理が途中でダレて飽きると書きましたが、確かに飽きるのですが推理内容は今作【聯愁殺】というよりは主人公梢絵にとっては全く無駄ではないんですね~、梢絵自身犯人の名前すら知らなかったのが推理を披露される事で知る事が出来てるのでそういった意味では重要でした!
ただそれとは別に最後まで読む事で驚愕の真実が判明するので途中ダレても絶対最期までは読んで欲しいです!流石西澤作品と言うべきか別の作品【神のロジック 次は誰の番ですか?】とはまた別の驚きがまってます!
真相が判った時読んでいてスッキリするような読後感ではなく、我孫子武丸【殺戮にいたる病】のようなイヤミス的な後味が悪い読後感になってしまうので、耐性がない方は注意して読んで下さいませ!?
【聯愁殺】
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆