ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は有栖川有栖の本格ミステリー小説【捜査線上の夕映え】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
4大ミステリーランキングに全てベスト10入りと帯に書かれていましたが、読み終わって確かにベスト10入りに納得の出来でした!
読後の余韻に浸れる作品
概要
- 作品名:【捜査線上の夕映え】
- 作者:有栖川有栖
- 発売日:2022年1月11日(単行本)
- 発行元:文藝春秋
あらすじ
大阪の場末のマンションの一室で、男が鈍器で殴り殺された。金銭の貸し借りや異性関係のトラブルで、容疑者が浮上するも……。「俺が名探偵の役目を果たせるかどうか、今回は怪しい」
引用:文藝春秋BOOKS
火村を追い詰めた、不気味なジョーカーの存在とは――。コロナ禍を生きる火村と推理作家アリスが、ある場所で直面した夕景は、佳き日の終わりか、明日への希望か――。
初火村英生シリーズ!!
今回紹介している作品【捜査線上の夕映え】は『臨床犯罪学者 火村英生シリーズ』の一つですが、『火村英生シリーズ』が誕生して30年経つんですね~!
今回初めて『火村英生シリーズ』を読むのですが読みたかった作品【鍵の掛かった男】が『火村英生シリーズ』だと最近知りました(笑)有名シリーズなので読むのがかなり楽しみな作品です!
有栖川有栖の別シリーズの『江神二郎シリーズ』の【女王国の城】は読んだ事がありますが面白く印象に残った作品だったので頑張って両シリーズ制覇しようと思います!!
コロナ禍を扱った作品
今作【捜査線上の夕映え】は今現在もまだ続いている『コロナ禍』を作中に取り入れており、初めてコロナ禍を作中に取り入れている作品を読みましたが、無理無く作中に取り入れている手腕は流石ベテラン作家有栖川有栖だなと思いました!!
マスクをしている人々、ソーシャルディスタンスを保ったりアルコールで除菌したりと現実世界でも我々がコロナ対策で行っている描写があるのが読んでいて不思議な気持ちでした(笑)
これ以降も別の作家がコロナ禍の日常を取り入れた作品が増えてくると思いますが、今作【捜査線上の夕映え】を越える作品が出てくるかどうか!?
事件はシンプル
今作【捜査線上の夕映え】はどんでん返しや連続殺人が起こるような作品ではないので、歌野晶午【葉桜の季節に君を想うということ】や綾辻行人【十角館の殺人】ぐらいの驚きを求めて読んだらガッカリしてしまうのでくれぐれもご注意を!
事件は大阪が舞台で部屋の一室でスーツケースに押し込まれた男性の遺体が発見され、警察から火村と有栖に捜査の手伝いが依頼され物語は始まっていきます。
ネタバレ無しの範囲で書くと事件は至ってシンプルで連続殺人鬼や奇想天外なトリックがある訳ではないのに今作【捜査線上の夕映え】を読み終わった後は不思議と満足出来た作品でした!
シリーズ作品ですが今作から読んで求めて全く問題無いのでシリーズ作だからと言って気負う事なく気軽に今作【捜査線上の夕映え】から読んじゃって大丈夫です!ただやっぱりシリーズを通して登場する人物達もいるので火村と有栖との関係性を知っておけばより楽しめます。
身近な場所が舞台だった!
1番読んでて嬉しかったのがバンディーが普段暮らしている駅や地域、地名が出てくるのでテンションかなり上がりましたね~!!
大阪が舞台ですが色々ある大阪の地域でもピンポイントでバンディーにゆかりのある場所が出てくるとは思わなかったのでこんな偶然がある事にビックリ!
今作【捜査線上の夕映え】もバンディーに関わりのある地域等が出てなくても面白かったですが、関係ある地域が出てきた事でより印象に残りました!
後半からの変化が嬉しい!
最初に書きましたがトリック自体は普通でしたが、『何ならちょっと無理があるかも!?』って思ったぐらいでしたが、最後まで読むと何とも言えない読後感を味わえるはずです!?
優等生のような物語で平凡ではありますが丁寧に描かれているので不満はないので、読み始めて退屈に感じても後半まではしっかり読んで下さいね!
詳しく書くと1番美味しい部分のネタバレになるので書きませんが、後半から一気に物語が動きだすので要注意です!長年続くシリーズはやっぱり続く理由があるのが分かりました!今作【捜査線上の夕映え】は圧倒的にエモかった!!
【捜査線上の夕映え】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆