ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品はくわがきあゆのミステリー小説【焼けた釘】をネタバレ無しで紹介していきます!!
どんでん返しだけは楽しめるミステリー
概要
- 作品名:【焼けた釘】
- 作者:くわがきあゆ
- 発売日:2021年10月13日(単行本)
- 発行所:産業編集センター
あらすじ
帰省した千秋は後輩の萌香がストーカー被害に遭っていることを知る。数日後、萌香の刺殺体が発見された。千秋は彼女の格好を真似ながら独自に犯人を捜し始める。第8回暮らしの小説大賞受賞作。
引用: 産業編集センター
暮らしの小説大賞受賞作!
今作【焼けた釘】は産業編集センターが主催している、第8回暮らしの小説大賞を受賞作した作品です!申し訳ないのですが今作【焼けた釘】を知るまで同賞の存在を知らなかったです・・・ただ読んでみると大賞を受賞したのにも納得のどんでん返し作品でした!!
この 暮らしの小説大賞 はこの第8回をもって終了していますので今作【焼けた釘】が最後の受賞作となります!!
交互に進行する2つの物語
今作【焼けた釘】は地元の後輩萌香が殺され犯人を探し出そうとする千秋の視点で描かれる物語と憧れの会社の先輩に想いを寄せる杏の視点で描かれた物語2つのお話が交互に進んで行きます!
もちろんミステリー好きで勘のいい人はお気づきかもしれませんが、大概ミステリーで無関係にみえる別々の物語が交互に進んで行くと大体いつか最後に交わる説!!(笑)がありますが今作も大方の予想通りの展開になります!(ネタバレでは無いです!)
ただ千秋と杏それぞれの物語を読み進んで行くだけでもそれぞれ楽しむポイントもあり先が気になり全く展開が読めません!
殺された後輩の恰好をする主人公!?
今作【焼けた釘】の主人公?千秋の話は地元の後輩萌香が殺され、独自に犯人を探す為に何と!殺された萌香の格好をしながら調査していくのですが、普通に考えたら異常ですよね!?
いくら犯人を探す為とはいえわざわざ殺された人の格好をしますかね?その点でもどこか千秋の異常性を感じますね!確かに犯人からしたら殺したはずの人物の格好をした人を見かけたら何らかの反応はあるとは思いますが・・・
徐々に主人公千秋がもしかしてまともではないのかも?と思い始めます。殺された萌香に関わりのある場所にも積極的に関わっていくのですが、冷たくあしらう人物や歓迎的な人物様々な登場人物がいますが果たしてこの中に萌香を殺した犯人はいるのか?
会社の先輩に惹かれる杏
もう1つの話の主人公はノルマが厳しいブラック企業まがいの会社で上司に罵倒される日々を送ってる杏の視点で描かれていきます。
会社には気になる男性の先輩の他にも杏にとっては憧れ的な存在の樹里も登場し、樹里は杏とは違い要領よく仕事をこなし上司には罵倒される事はないそんな彼女樹里と気になっている男性の先輩が付き合っているのではないかと気になりだす杏の心境が描かれています。
若干恋愛要素も含みながら話は進んで行きますが途中で杏の驚きの過去が判明していきます。
終盤のどんでん返し!
今作【焼けた釘】の本の帯に『きっとあなたも騙される』と書いてある通り、終盤にはどんでん返し要素が待ち受けています!しかし大概は大げさに煽るだけで大したことは無いのですが今作はバンディーは久しぶりに騙されました(笑)!
物語の途中までは一体どのようにお話が着地するか分からず色々考察しながら読んで行きましたが、まさかこんな形で騙されるとは・・・不覚!!(笑)
二つの物語がどのように交わるのか?その先に待ち受ける展開はどうなるかわくわくしながら読め、作者にもまんまと騙されたミステリー作品でした!!
最後に
今作【焼けた釘】はどんでん返しだけは楽しめます!実際にバンディーもまんまと騙され驚きました!ただどんでん返しは楽しめましたがそれ以上の衝撃は無く作品自体は読み終わっても印象に残らないと思いました。
確かにトリックは素晴らしいですが、偉そうですが書かさせていただくと、読者に与える読後感や読み終えた後も記憶に残るような作品にはまだ達していないレベルだと感じました・・・作者のくわがきあゆは次の作品には期待したい新たな作家だとも思いました!!
【焼けた釘】
バンディー的オススメ度
★★★★★★☆☆☆☆