ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は辻村深月の初めての本格ホラーミステリー【闇祓】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
ヒット作が多い辻村深月の本格ホラーミステリーは一体どんな作品となってるのか楽しみですね〜!
連作短編の要素が作品をより面白くしている!?
概要
- 作品名:【闇祓】
- 作者:辻村深月
- 発売日:2021年10月29日(単行本)
- :2024年6月13日(文庫本)
- 発行所:角川
あらすじ
転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。優等生の澪は、クラスになじめない要に気を遣ってこわごわ話しかけ徐々に距離を縮めるものの、唐突に返ってきた要のリアクションは「今日、家に行っていい?」だった――。この転校生は何かがおかしい。身の危険を感じた澪は憧れの先輩、神原一太に助けを求めるが――。学校で、会社で、団地で、身の周りにいるちょっとおかしな人。みんなの調子を狂わせるような、人の心に悪意を吹き込むような。それはひょっとしたら「闇ハラ=闇ハラスメント」かもしれない。「あの一家」が来ると、みんながおかしくなり、人が死ぬ。だから、闇は「祓わなくては」ならない――。
引用:角川
辻村深月
今作【闇祓】の作者辻村深月は数々のヒット作や映像化された作品が多くあります!
バンディーが読んで1番印象に残った作品は劇場アニメ化された【かがみの孤城】です!読み終わった時の満足度はかなり高かったし、万人受けするのでまだ読んでない方は是非ともチャレンジしてみて下さい。
しかも初期辻村深月作品は作品間のリンクがあるので読んでいて楽しいし、こういった仕掛けバンディーは好きなので辻村深月作品以外でも読みたいぐらいです。
ハズレがないイメージの作家なのであらすじ読んで気になる作品から読み始めるのもいいかもしれませんね〜!!
連作短編ホラーミステリー
今作【闇祓】は冒頭にも書きましたが辻村深月作品初の本格ホラーミステリーとなっております。
確かにガッツリホラーミステリー作品は無いイメージだったので今作【闇祓】はかなり期待してしまいます!
実際に読んでみてホラーミステリーですが、それよりもイヤミス要素があり読みながら嫌になることもしばしばありました。
リアルなホラーミステリーと言うよりフィクション?要素が強いのでより作品に幅が出来てます!
しかも!構成が連作短編になっているのもバンディー的にはかなりポイントが高く読み終わっても満足感は高かった!
読み進めていく事にそれまでの章が関係してると判明していくし、特にラストの章で上手く収束していったのはお見事でした!!
毎章印象に残る
今回紹介している【闇祓】は全5章で構成されており、1章1章毎回印象に残る内容なので結構疲れます(笑)
タイトルにもある通り、人の心に悪意を吹き込む『闇ハラスメント』が重要な要素となっていて、その部分がホラーよりもイヤミス的な強さがより出てるように感じました!
第1章『転校生』で主要な登場人物が出てきており、転校生の白石要と原野澪の2人は最終章でも出てきます。
要は変わった雰囲気を醸し出しており、会話がズレて話が通じない人間だと澪は感じます。
全くその通りですが、第1章『転校生』を読み終わった後その考えは全く別の物になるので期待して読んでみて下さい!
1章から4章までは物語の主人公と場所が変わりながら話は進んでいきますが、きっちりと闇ハラの被害は出てるし毎章印象的です!
毎章闇ハラを撒き散らす人物が登場し周りの人達をめちゃくちゃにしていきます、少しづつその人物達の繋がりも浮かび上がってくるのでした・・・。
収束の仕方が見事
今回紹介した【闇祓】は構成は連作短編小説となってるのも良かった!
話の内容的にも長編だったら読むのが辛かったかもしれません、連作短編になってるからこそテンポよく読めたしイヤミス的な内容にもなんとか耐えることが出来ました(笑)
4章までは独立した話かと思いましたが、最終章でそれまでの伏線や話、登場人物が見事に収束しています、思いも寄らない展開で大満足でした!
バンディーは文庫本で読みましたが、表紙や各章の挿絵のイラストも作品にマッチしており、よりお話に没入できる手助けになっていて久しぶりに小説のイラストに対してあって良かったと感じました。
映像化される予定みたいなので気になりますね〜、どのような演出にするかでだいぶ作品の出来が左右されそう・・・。
せっかく面白い作品なのでコケたりつまらない映像作品にならない事を祈ります!!
ただ唯一気になった点は最終章終盤での出来事です、駄目ではないですが少し飛躍しすぎた感は否めないので読む人にとっては興醒めするポイントかもしれません・・・。
【闇祓】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆