ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は鬼才白井智之の連作短編ミステリー小説をネタバレで紹介していきたいと思います!
唯一無二の作家になりつつある白井智之、そんな彼のらしさが詰まった作品でした!!
タイトルからは想像出来ない面白さ!!

概要
- 作品名:【死体の汁を啜れ】
- 作者:白井智之
- 発売日:2021年8月30日(単行本)
- :2025年4月4日(文庫本)
- 発行所:日本実業出版社
あらすじ
豚の顔をした人間が死んでいる――
こんな死体、あり!?
ならず者たちが、異常すぎる死体の謎を追う
若き鬼才が描く、本格ミステリの新世界!
この街では、なぜか人がよく殺される。
小さな港町、牟黒市。殺人事件の発生率は、
南アフリカのケープタウンと同じくらい。
豚の頭をかぶった死体。頭と手足を切断された死体。
胃袋が破裂した死体。死体の腹の中の死体……。
事件の謎を追うのは、推理作家、悪徳刑事、女子高生、
そして深夜ラジオ好きのやくざ。
前代未聞の死体から始まる、新時代の本格ミステリ!引用:日本実業出版社
好みがハッキリ分かれる作家!?
今回紹介している【死体の汁を啜れ】タイトルだけで見たらかなりぶっ飛んでますよね!?
中身もタイトル通りしっかりぶっ飛んでます(笑)
他の白井作品もどれも癖が強く一筋縄ではいかない作品達ばかりです。
バンディーが初めて白井作品を読んだのは【おやすみ人面瘡】でした、身体に人面瘡が出来る奇病を扱った作品だが不思議な事にしっかりとミステリーを味わえるですね〜。
他にもぶっ飛んだ作品が多いがまず読んどけば間違いないのが、以前にも紹介した【名探偵のいけにえ】【エレファントヘッド】は是非とも読んでほしい!!
ただ万人受けするタイプの作品達なので、ハッキリと好き嫌いが分かれる作家なのです。
連作短編小説
今作【死体の汁を啜れ】は牟黒市を舞台にした連作短編小説です!
タイトルはぶっ飛んでますが、しっかりミステリーを楽しめるのでミステリー好きな方はご安心を!
またミステリー初心者の方は新たな世界が広がるかも!?(笑)
今作はやくざに刑事・売れない作家・女子高生の4人が主な登場人物たちで、各章事に主人公が変わっていきます。
お話も前日・後日譚をあわせたら全10章から構成されています。
一つ一つのお話にオチがあり色々な種類の死体が登場するのには驚き!
キャラが良い
主要な登場人物たちは個性的でキャラクターが立っていていいですね〜!
4人が色々な組み合わせで登場し関係性があるのも良かったし、これぞ連作短編小説って感じでした。
各章事に登場する被害者、犯人、関係者も個性的で人物名や市の名前にまで徹底していい意味でふざけ倒してます(笑)
白井作品に共通して言えますが、登場人物たちはまともな人物の方が少ないです。
ただ愛着が湧き読み終わる頃にはどこか寂しい気持ちにさせられるのでした。
近年で1番余韻に浸れた作品
今作【死体の汁を啜れ】はタイトルも内容もぶっ飛んでましたが、読み終わった時には満足出来た作品です。
最初はタイトルだけでそこまで期待はしてませんでしたが、読み終わったあとは近年で1番余韻に浸れる作品だったのがバンディー的にも意外でした。
一つ一つの話のトリックの面白さにはバラツキがあるが、バンディーはラスト2話で面白いと確信した!
グロ要素があるミステリーだが、しっかりと伏線があり最後に回収したのも素晴らしかった!まさに連作短編小説の理想系!!
ネタバレになるので詳細は伏せるが、ラストの意味を知った時色々と余韻に浸りなんとも言えない気持ちになった・・・。
好き嫌いは分かれるが是非ともチャレンジしてほしい1冊です!
バンディーはしっかりと刺さった作品でした。
【死体の汁を啜れ】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆