ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回は以前紹介した七河迦南【七つの海を照らす星】の続編作品の【アルバトロスは羽ばたかない】を紹介していきます!
【七つの海を照らす星】の記事はこちら
構成の妙が冴える連作短編小説

概要
作品名:【アルバトロスは羽ばたかない】
著者:七河迦南
発売日:2010年7月27日(単行本) 2017年11月30日(文庫本)
発行所:東京創元社
あらすじ
児童養護施設・七海学園に勤めて三年目の保育士・北沢春菜は、多忙な仕事に追われながらも、学園の日常に起きる不可思議な事件の解明に励んでいる。そんな慌ただしい日々に、学園の少年少女が通う高校の文化祭の日に起きた、校舎屋上からの転落事件が影を落とす。警察の見解通り、これは単なる「不慮の事故」なのか? だが、この件に先立つ春から晩秋にかけて春菜が奔走した、学園の子どもたちに関わる四つの事件に、意外な真相に繋がる重要な手掛かりが隠されていた。鮎川哲也賞受賞作『七つの海を照らす星』に続く、清新な本格ミステリ。
引用:東京創元社
七海学園シリーズ第二弾
今回紹介する【アルバトロスは羽ばたかない】は児童養護施設を舞台にした【七海学園シリーズ】の第二弾です。前作は主に七海学園をメインに描かれていますが今作は七海学園の少年少女たちが通う高校で起きた事件をメインに描かれていきます。
前作は観ておくべきか?
本作から読んでも読む事は可能ですがバンディーは前作【七つの海を照らす星】を読んでから【アルバトロスは羽ばたかない】を読む事を強くおススメします!!
続編なので前作を読んでいる方が登場人物が理解しやすいですし、前作の重要な出来事が今作に生きてくるので、前作を読んだ人と読まなかった人とでは余韻や衝撃度が全く変わってくると思います!!
舞台は高校の事件がメイン
高校の学園祭で起きた転落事件をメインを謎を解明していきます、前作【七つの海を照らす星】は学園の謎を解いていき、1つ1つのお話にも意外性がある話があり満足出来ましたが最後には・・・これ以上はネタバレになるので詳しく話ないのが残念です(笑)
しかも作者の七河迦南は【七つの海を照らす星】がデビュー作で素晴らしい作品でしたので驚きました!!
今作は前作と同じ連作短編小説ですが個人的には【アルバトロスは羽ばたかない】は前作以上に楽しめました!!

各章の構成が素晴らしい
【アルバトロスは羽ばたかない】前作と同じ連作短編小説ですが構成が少し違っていました!
構成
- プロローグ
- 冬の章I
- 春の章
- 冬の章Ⅱ
- 夏の章
- 冬の章Ⅲ
- 初秋の章
- 冬の章Ⅳ
- 晩秋の章
- 冬の章Ⅴ
- 冬の章Ⅵ
- エピローグ
ざっと書き出しましたが赤色の冬の章が転落事故を追っている現在の話です、それ以外の春から晩秋までの章は過去の話です。
過去の話も前作同様一つ一つしっかりした話で意外性の話もあったりと十分楽しめる話達です!しかも過去の章の話も現在の冬の章にしっかりと関わってきます。
バンディー的感想
【アルバトロスは羽ばたかない】はさっきも書きましたが書く章の話も十分面白いのですが、物語の終盤に入ると作者の七河迦南は読者を驚愕のどん底に落としにきます!
途中の物語の謎は何となく気づく事が出来たのですが、それでも全体像は見えて来ず色々考えている所に頭をガツンと叩かれるほどの衝撃のどんでん返しが待ち受けていました!!
久しぶりにこんなにきれいに騙されました!!以前紹介した麻耶雄嵩【螢】ぐらいの衝撃です!!
【螢】の記事はこちら
やはりこの衝撃を倍増させる為にも是非とも前作【七つの海を照らす星】を読んでから読んでほしいですね~!
物語のラスト賛否両論あると思いますがバンディーは前向きにとらえました!次作の【七海学園シリーズ】にかなり期待したいです!!
いや~しかし作者の七河迦南は2作続けて良作を書き上げているのには脱帽です!!
【アルバトロスは羽ばたかない】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★★☆
