構成と話が繋がる展開が良き!逢坂冬馬【ブレイクショットの軌跡】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど〜も、バンディーです!!

今回紹介する作品は逢坂冬馬の最新長編小説【ブレイクショットの軌跡】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

逢坂冬馬と言えばデビュー作【同士少女よ、敵を撃て】が話題になりましたが、今作【ブレイクショットの軌跡】はそれを超える事が出来るのか!?

緻密に練られた群像小説だ!!

反転

あらすじ

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ブレイクショットの軌跡 [ 逢坂 冬馬 ]
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概要

  • 作品名:【ブレイクショットの軌跡】
  • 作者:逢坂冬馬
  • 発売日:2025年3月12日(単行本)
  • 発行所:早川書房

デビュー作から凄い!

冒頭でも紹介しましたが、デビュー作から逢坂冬馬は凄かった!

デビュー作の【同士少女よ、敵を撃て】『アガサク・リスティー賞』大賞を受賞し、『本屋大賞』受賞しました。

2022年の色々なミステリーランキングにもランクインしたり、その年を代表する一冊だと言っても過言ではないですね〜!

1942年の独ソ戦争の女性狙撃手に焦点をあてており、日本の作者が海外を舞台にした作品を読むことあまりないですが、逢坂冬馬の描く海外が舞台の作品は面白い!

ブレイクショット

今回紹介している逢坂冬馬【ブレイクショットの軌跡】は先ほど紹介した【同士少女よ、敵を撃て】とは違い、日本が舞台で話が進みます。

間に海外が舞台の話も出てきますが、今まで日本が舞台の作品は無かったので、ワクワクしてしまいますね〜!

そもそもタイトルにある『ブレイクショット』は作中に登場するSUVの名前と、ビリヤードの1番最初のショットの名前です。

そして作品もビリヤードのブレイクショットの様にひとつの出来事がドンドン次に影響していく構成はたまらんです!!

ひとつひとつの話も面白い

今回紹介している【ブレイクショットの軌跡】は長編と言うよりは連作短編小説の方が近いです。

バンディーは常々書いていきますが、連作短編小説の最高峰は伊坂幸太郎【ラッシュライフ】だと思っています。

1番最初に出会った連作短編小説で衝撃を受けたからだと思いますが、完成度も高かったですね〜。

【ブレイクショットの軌跡】は最初自動車期間工の話から始まり、合間合間に出てくる海外の話、ベンチャー企業の話、サッカー少年の話等など色々な話が繰り広げられます。

毎回話の主人公は変わり独立した話が進んでいきますが、その話に出てきた脇役が次の話の主人公だったりと、話が紡がれていく感じは読んでいて楽しかった!

ひとつひとつの話が面白いから次が気になり一気に読み進めてしまったし、構成や物語の絡め方が良きです。

ただ【ラッシュライフ】の方がバンディー的には群像劇としても、話と話の関わり方は秀逸でまだまだ連作短編小説のトップの地位は不動だと思いました!

最後に

今作【ブレイクショットの軌跡】はタイトルにある通り、『ブレイクショット』は重要なキーワードでしたし、構成や仕掛けは素晴らしかったです!

ただ物語終盤だけは上手くまとまったようで纏まらなかったのは残念でしたね〜・・・。

色々な社会問題をぶち込みすぎたか感もあり失速しましたが、逢坂冬馬作品としては現時点で1番では無いでしょうか!?

直木賞候補になりましたが、その回の他のノミネート作品共々受賞する事は無く、『直木賞受賞作無し』は結構ニュースでも話題になりました。

ただ直木賞は逃したが、必ず年末のミステリーランキングには入ってくると思うので今から楽しみです!!

【ブレイクショットの軌跡】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★☆☆☆

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