ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は恩田陸のミステリー小説【ユージニア】をネタバレ無しで紹介していきます!!
恩田陸の作品は昔【六番目の小夜子】や【三月は深き紅の淵を】位しかバンディーは読んでいなかったのですが、最近気になった作品が今作【ユージニア】だったので久しぶりに恩田陸作品を読んでみました!!
毒殺事件の真相は・・・!?
概要
- 作品名:【ユージニア】
- 作者:恩田陸
- 発売日:2005年2月2日(単行本)
- :2008年8月23日(文庫本)
- 発行所:角川
あらすじ
あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は――。
引用:角川
恩田陸作品
今作【ユージニア】は久しぶりに恩田陸作品を読んだのですが、バンディーの恩田陸の作品のイメージは『独特の世界観を持った作品』でバンディー的には毎回新作を追いかけるほどではないのですが、今作【ユージニア】は以前紹介した麻耶雄嵩【隻眼の少女】や早見和真【イノセント・デイズ】等も受賞した推理作家協会賞を受賞している作品なので余計に気になり読んでみようと思ったのでした!
恩田陸の作品は【夜のピクニック】は第26回吉川英治文学新人賞と第2回本屋大賞を受賞し【中庭の出来事】は第20回山本周五郎賞を受賞し【蜜蜂と遠雷】は第156回直木三十五賞と第14回本屋大賞を受賞しており作品の評価も高い作家であると共に【夜のピクニック】と【蜜蜂と遠雷】は映画化もされています!
久しぶりの恩田作品はバンディーをワクワクさせてくれるのか!?
昔に起こった毒殺事件が始まり
今作【ユージニア】は昔に起きた17人も犠牲者を出した毒殺事件が非常に重要なポイントで登場人物の一人で事件の当事者でもある満喜子が大学生になった時に卒論で出した『忘れられた祝祭』がベストセラー小説になってしまいます、この『忘れられた祝祭』は毒殺事件のことについて書いた本でした。『祝祭』と聞けば以前紹介した映画【ミッドサマー】を思い出しましたが『祝祭』というキーワードは共通ですが全く違った作品なのですが、【ミッドサマー】も映画としては異質な作品なので興味がある方は是非観て頂きたい作品ではありますが!
事件の犯人と思われる人物は自ら命を絶っており事件は解決したように思えましたが、今作冒頭を読んでいくと満来喜子が書いた『忘れられた祝祭』に書かれていた事や事件に関して他に本当は真犯人がいたのではないか?っていう疑問が浮かび上がってきます・・・
色々な人から語られる別の角度から見た事件
【ユージニア】は各章によって【毒殺事件】の事が語られていきますが、語る人によって徐々に事件の全貌が浮き彫りになってきますが、その語りの中には当人の主観や感想が入っているので全てが手放しで信じられる証言では無いですが、最初に読み始めた頃よりはバンディー自身も【毒殺事件】について大体の事が分かってくるようになりました!
バンディー的に面白いな!と思ったのは次の章に移った時にその章で語られる人物は前の章でちらっと出てきた人が次の章では重要な語り手になっている部分が興味を惹かれました!!リレー形式で繋がっていくのでテンポよく読み進めれました!(作品自体は理解しながらなので読み進めるのは大変でしたが!)
不思議な読書体験!?
今作【ユージニア】を読んでいて思ったのは何とも言えない不思議な読後体験をしているなと思いましたね~!!ミステリー小説ではあると思いますが謎やトリックどんでん返しがある訳では無いんですが非常に引き込まれましたしジャンレスな作品でした!!恩田陸の独特な作風がでていましたね~!!
飽きそうな作品で万人受けしづらいとは思いますが、その反面ついつい気づいたら読み進めて先が気になっているんです唯一無二の作品かもしれません!
一体何が真実なのか・・・?
今作【ユージニア】は真犯人が別にいるのでは?と思わせてくれる証言が次々に出てきますが、バンディーは最後まで確信をもって真犯人はこいつだ!!って言いきれませんでした・・・ある程度目ぼしい人物はいたのですが。
モヤモヤするかもしれませんがそれが嫌と言うわけではなく読み終わった後も余韻浸りながらついつい考察をしてしまっていたので決して駄作ではありません!!ただ読み終わって感じたのは今作【ユージニア】は読む人によって読み終わった後の感想や真犯人等は違ってくるんではないのだろうか?という事です!
もし皆さんが今作【ユージニア】を読んだなら一体どういった感想を抱きますか・・・!?
【ユージニア】
バンディー的オススメ度
★★★★☆☆☆☆☆☆