ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は奥泉光の天才ピアニストを描いた音楽ミステリー【シューマンの指】をネタバレ無しで紹介していきます!!
奥泉光の作品は以前【桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活】を紹介しましたが、読み終えたとき久しぶりに残念な結果になってしまいあまり奥泉光の作品に良いイメージがなく不安になりながらのまま今作【シューマンの指】を読む事になりました果たして結果は・・・!?
前半は退屈だが後半で巻き上げる作品!
概要
- 作品名:【シューマンの指】
- 作者:奥泉光
- 発売日:2010年7月23日(単行本)
- :2012年10月16日(文庫本)
- 発行所:講談社
あらすじ
音大のピアノ科を目指していた私は、後輩の天才ピアニスト永嶺修人が語るシューマンの音楽に傾倒していく。浪人が決まった春休みの夜、高校の音楽室で修人が演奏する「幻想曲」を偶然耳にした直後、プールで女子高生が殺された。その後、指を切断したはずの修人が海外でピアノを弾いていたという噂が……。
引用:講談社BOOK倶楽部
シューマンに焦点をあてた作品
今作【シューマンの指】はタイトルにある通り実在の作曲家シューマンについて色々書かれていますが、名前だけは聞いたことがあっても実際に曲はすぐには思い浮かばないので一般的にも同じ様な認知度だと思っていますが参考までにシューマンの曲を張り付けておきますね!
今作【シューマンの指】は後輩の天才ピアニスト永嶺修人と主人公が主に大きく関わってきますがその二人のやり取りの中にシューマンは大きく関わってきます、他にも色々な音楽家の名前が出てくるんですがバンディーはほとんど知らないし理解は出来ませんでした、しかも英語の横文字で記載しているので何て書いてるか読めないし分からないのです!!この点は以前紹介した 【桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活】 の時もそうでしたが全く意味ない単語を太文字にしていて非常に読み辛かったのを覚えています!奥泉光の悪い癖なのかもしれませんね・・・
中盤までは退屈かも・・・
音楽に焦点を当てている作品【シューマンの指】はクラシック音楽に詳しい人は最初から読んでいても苦ではないと思いますが、そこまで詳しくない人は全く知らない人物等が出てきてあまり重要ではないのでかなり苦痛でしたね~(笑)
ただ以前紹介した田中啓文の【落下する緑】も同じくジャズを扱った音楽ミステリーで普段馴染みは無いですが、そんな人でもかなり楽しめた作品で是非とも読んで頂きたい作品なんです!今作【シューマンの指】も【落下する緑】のように全く詳しくない人でも楽しめるように持っていけたならまた違った感想になっていたかもしれませんね・・・
事件が起きてからが面白くなる!
バンディー的に【シューマンの指】は先ほど書いた通り中盤までは本当に退屈で何度読むのを諦めようかと面白いましたが、ある事件が起きてから一気に読む気力が湧いてきました!(笑)
事件が起きてからがミステリー要素が強くなるんですが、今作【シューマンの指】にミステリー要素がなく終始序盤のような展開ならとんでもない事になっていたかもしれませんね・・・
冒頭で指を切断する事故にあった永峯修人が海外で普通にピアノを演奏している謎が最初に提示されますし、中盤で起こる事件の謎が徐々に解明しだしてから物語は一気に加速し出すのでバンディーと同じように退屈に感じてる方は何とか我慢して読む進めて欲しいです!!
あまり期待していなかったせいか二転三転する展開に正直驚きましたし(笑)自分が予想していた展開とは違う方向に進んだので嬉しい誤算でしたが、最初から頑張って欲しかったのが率直な感想でした!
合う合わない作品はやはりある!?
先ほど書いたように【シューマンの指】は驚きの真相がありますが、それでも手放しで喜ぶ事は出来ず突っ込みどころがあるのも事実です、冷静に考えたら序盤が盛り上がらず期待値が低かったから終盤で盛り返しただけなのです。
今作【シューマンの指】を読んで感じた事は読者は作家によっては合う作家と合わない作家がいるのだなという事でした!人の好みなのでどうしても合う合わないは仕方のない事ですので上手い事付き合っていかなければなりません。
バンディーは奥泉光作品とは相性が悪いのだと思いますがこれから二度と読まないのではなく面白そうな作品が出たなら読もうとは思います、食わず嫌い読まず嫌いはいけないですからね・・・
【シューマンの指】
バンディー的オススメ度
★★★★☆☆☆☆☆☆☆