ハイ！ど～も、バンディーです！！
今回紹介する作品は田中啓文の連作短編ミステリー小説【落下する緑―永見緋太郎の事件簿】を紹介していきます！！
ジャズ×ミステリーは以外にあう！？
概要
- 作品名:【落下する緑―永見緋太郎の事件簿】以下【落下する緑】
- 作者:田中啓文
- 発売日:2005年11月29日(単行本)
- :2008年7月11日(文庫本)
- 発行所:東京創元社
あらすじ
唐島英治クインテットのメンバー、永見緋太郎は天才肌のテナーサックス奏者。音楽以外の物事にはあまり興味を持たない永見だが、ひとたび事件や謎に遭遇すると、楽器を奏でるように軽やかに解決してみせる。逆さまに展示された絵画の謎、師から弟子へ連綿と受け継がれたクラリネットの秘密など、永見が披露する名推理の数々。鮎川哲也も絶賛した表題作にはじまる、日常の謎連作集。
引用:東京創元社
ジャズマンが主役の連作ミステリー
今回紹介する作品【落下する緑】は始めて読む田中啓文の作品で今作【落下する緑】はシリーズ作品でその第１作目です他には2021年現在で3作品まで発売されています！
最初はあまり詳しくないジャズが大きく関わっているので敬遠していましたが、石塚真一の漫画【ブルージャイアント】が劇場版アニメ化のニュースをみて少しずつジャズに目覚めつつあるミーハーのバンディーですが(笑)漫画【ブルージャイアント】を読む前に以前気になっていた今作【落下する緑】を 読もうと決心しました！
もっと早くに読んでおくべきだった・・・
『ジャズ』っていう苦手と未知のジャンルにビビっていましたが先に結果を書くとしたら・・・『めちゃくちゃ面白い！！』もっと早い内から読んでおけば良かったと後悔しております！(笑)
ジャズが全く知らなくても十分楽しめますし、専門用語も出てきますが問題なく読めますが少しでもジャズの知識があればもっと楽しめるはずです！作中に作者田中啓文がジャズについての紹介しているページもあるのでだんだんジャズに興味を抱き始めました。
連作短編作品
今回紹介する作品【落下する緑】は連作短編小説なので１話１話で完結して終わるので読みやすく登場人物は同じなので読んでいく内に登場人物に愛着が湧いてきます！
では簡単にですが【落下する緑】全７章を説明していきます。
『落下する緑』
美術館で反対に展示されていた絵の謎。今作【落下する緑】表題作で今作を読み始める掴みにはバッチリなお話です！面白い！！
『揺れる黄色』
クラリネットキングから譲られたクラリネットをめぐる事件！
『反転する黒』
消えた天才ピアニストが写った写真を手にピアノマンを探し出すお話。
『遊泳する青』
亡くなった作家の遺作が発見され本物か鑑定するが意外な真実が・・・このお話もバンディーは好きですね～！
『挑発する赤』
ある音楽評論家をめぐるお話！とにかくスカッとしました！
『虚言するピンク』
アメリカ人のフルート奏者が尺八に魅了され日本の尺八奏者に弟子入りして巻き起こる騒動のお話！
『砕け散る褐色』
伝説のコントラバスが破壊されており、一体犯人は誰なのか？セッションする事で犯人が分かるというのだが！？
１話１話の満足度が高い！
全７章を読み終えて冒頭にも書きましたが『めちゃくちゃ面白い』作品です、なんと言っても１話１話の出来きがよく謎の解明も見事なんで非常に満足度も高いんですね～！
連作短編小説は１つの話は面白いが他の話は微妙な出来が多い時もあり残念な気持ちになる事もありましたが今作【落下する緑】はジャズにちなんで例えれば『捨て曲が全く無い』作品なんですよ！！
今作【落下する緑】は人が殺されたり殺人鬼がいたりするようなガッツリしたミステリー作品ではなく、東京創元社お得意の『日常の謎』を扱った作品なんでミステリー読んだ事ない方も楽しめる作品になっております！！他の連作短編小説では七河迦南の【七つの海を照らす星】や伊坂幸太郎の【死神の精度】等の作品もおススメなので是非読んでみて下さい！！
ジャズに興味が持てた作品
今作【落下する緑】はジャズマンが主役でジャズの事を主に扱っている作品ですが、最初ジャズに苦手意識があったバンディーも夢中に読めてジャズにも興味が持ってた素晴らしい作品でしてた！以前紹介した映画【セッション】も音楽映画で鬼気迫るもんがある作品でしたので音楽好きな方は是非観た方が良い作品です！！
続編も気になるので読んでみたいし、実写化されても小説では表現できなかった『音』が体感できるのでドラマ化して欲しいですね～！
今作【落下する緑】はジャズが苦手な方やミステリーが苦手な方、反対にミステリー好きな方もきっと満足出来る作品になってますので、まだ未読の方は是非とも読んで頂きたい作品でしてた！！
【落下する緑 永見緋太郎の事件簿】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★★☆