ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品はマット・ラフの小説【魂に秩序を】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
巷ではガルシア・マルケス【百年の孤独】が騒がれてますが、バンディーは同じ時期に出た今作【魂に秩序を】の方が気になったので手に取り読んでみることにしました。
1000ページ超えの鈍器本!
概要
- 作品名:【魂に秩序を】
- 作者:マット・ラフ
- 発売日:2024年6月26日(文庫本)
- 発行所:新潮社
あらすじ
わずか2年前、アンドルーは多重人格者の魂の代表として26歳にして“誕生”し、魂たちの共存のため奮闘していた。ある日、殺人犯を事故死へ追い込んだことで、自分が継父を殺害したのではないかという疑念に囚われる。真相解明のため、同じ障害をもつ女性ペニーと故郷へ向かうが、自身の隠された秘密だけでなく闇の魂からの脅威にも晒され……。
引用:新潮社
初1000ページ越えの小説!
今回紹介している【魂に秩序を】感想を書いていく前にバンディーが1番最初に驚いた事を書いておきます!
手に取って驚いたのが本の分厚さでした!約1000ページありバンディーの中では初めての1000ページ越えの小説で楽しみでもありますが、読むのにどのくらいかかるのか!?って事が1番最初に頭に浮かびました(笑)
1番ページ数が多い文庫本を発行しているイメージの京極夏彦作品【鉄鼠の檻】でさえ826ページで、今作【魂に秩序を】の方が多いのには驚きましたね〜!
寝転びながら読んでたら何回か寝落ちして顔に落ちてきてダメージを受けながら読んだのはいい思い出です(笑)皆様も心して挑んで下さい!!
色んなジャンルを扱った作品
【魂に秩序を】ページ数も驚きましたが、もう1点のオススメポイントは様々なジャンルを扱った作品だと言う事です!!
今作の文庫本帯に書いてたジャンルを書き出しますと『ミステリー・青春・ノワール・冒険・サスペンス・成長小説・モダンホラー・情痴・ロードノベル・ラブストーリー・ジェンダークライシス文学』と見てもらったら分かる通り様々なジャンルを扱っています!
これだけ色んなジャンル詰め込まれてたらワクワクしますね〜!バンディーも実際に読みましたが帯に書いてあったジャンルを全て理解できたかと言うと怪しいですがほぼ書いてる通りのジャンル体感したつもりです(笑)
ミステリーだけが好き、サスペンスだけが好きな方が読むと肩透かしを喰らうのでご注意を!!ただ色んなジャンルが詰め込まれた今作は唯一無二かもしれません!?
今までにない多重人格者の描き方
今回紹介している【魂に秩序を】は多重人格の主人公を扱った作品です。しかも2人の多重人格者が登場します。
主人公のアンドルーは誕生して2年ですが、肉体の年齢は26歳なんですね〜!1人の人格として誕生した事を意味しており、他にも様々な人格が存在しています。
なかでもバンディーが面白いと感じた点は様々な人格をアンドルーの精神世界?脳内?に家を建てその中の部屋で共存している所でした!
今まで読んだ多重人格の登場人物が出る作品は急に出てきたり、どういった理屈か分からなかったのですが、今作【魂に秩序を】での色んな人格を管理するという手法は斬新でした!
アンドルーは人格と共存しており外出した時に人格の意見を聞き、時間を決めて色んな人格に身体を譲り暮らしています。
最初は色んな人格がおり覚えるの大変でしたが、慣れてくるとひとりひとりの人格は性格も違うので知れば知るほど面白かったです!
不思議な読み応え!?
今回紹介した【魂に秩序を】はアンドルーともうひとりの主人公ペニーの成長物語要素が強かったです。
アンドルーは人格の管理の仕方を知ってますが、ペニーは知らないのでかなり大変そうで、アンドルーが手を貸し共に成長していきます。
アンドルーが継父を殺したかも知れないと疑惑が出てきます、自殺として片付いていたがもしかしてアンドルーの中の別の人格が殺したかもしれない・・・。
確かに可能性としてはありそうなので、読者も半信半疑になりながら物語を読み勧めていきます。
真相を知るために旅に出るところは確かにロードノベルの要素があり、改めて色んなジャンルが詰め込まれてると思いました!
ただ1000ページもあり内容も万人受けしにくい作品なのでなかなか人には勧めにくいが、まだ海外小説にしては読み易い方でした。
【魂に秩序を】
バンディー的オススメ度
★★☆☆☆☆☆☆☆☆