ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は藤原伊織のハードボイルド小説!【テロリストのパラソル】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
今作【テロリストのパラソル】はタイトルには『テロリスト』って書いてるので物騒な作品と思うかもしれませんが、読む手が止まらないハードルボイルド作品でした!もちろんタイトルにもきちんと意味があります!
名作は何年経っても色褪せない!!
概要
- 作品名:【テロリストのパラソル】
- 作者:藤原伊織
- 発売日:1995年9月6日(単行本)
- :1998年7月15日(文庫本)
- 発行所:講談社
あらすじ
アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た事実とは……。史上初の乱歩賞&直木賞W受賞作。
引用:講談社BOOK倶楽部
乱歩賞と直木賞をW受賞した作品!
今作【テロリストのパラソル】は何と言ってもすごいのが江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞した作品なんですね~!どちらも由緒ある賞なのです。
直木賞は言わずもがな大抵の方は知ってる大変有名な文学賞で以前紹介した米澤穂信【黒牢城】、島本理生【ファーストラヴ】等印象に残った作品が多い気がます!
もう一方の江戸川乱歩賞はバンディー的には若手作家の登竜門的なイメージがあるのですが以前紹介した【仮面山荘殺人事件】の東野圭吾も【放課後】で乱歩賞を受賞しています。
爆破事件が起こり・・・
今作【テロリストのパラソル】は主人公島村が新宿中央公園で起こった爆発事件に巻き込まれてしまう所から物語は始まるのですが、その事件ではかつて学生運動に一緒に参加していた仲間が犠牲になってしまいます。
そして、島村にも20年前に起こった事件と関係してそうですし、たまたま昔の仲間が同じ場所で犠牲になるって事は確率的にもあり得ないはずです・・・。島村自身も爆破事件の重要参考人となってしまい逃走しながらも真実を探っていきます。
なんか伊坂幸太郎の名作【ゴールデンスランバー】を思い出しましたがそれよりももっと【テロリストのパラソル】はハードボイルド色が強くなっております!
登場人物のやり取りがいい!
バンディーが今作【テロリストのパラソル】を読んでて1番良かったポイントは『登場人物達のやり取り』が印象に残りました!主人公島村のキャラクター自体がある中で一匹狼だが年の割に腕っぷしもよいのでハードボイルド小説にはピッタリの主人公像ですね~!
特に島村の相棒的な役割の浅井とのやり取りが読んでいてニヤリとしてしまいました!浅井という人物もヤクザ者なのですが島村と協力して事件の陰謀に立ち向かっていきます。
浅井もただのヤクザ者だけではなく過去に大きな出来事を経験している人物なのでした。いや~!登場人物達のやり取りでここまで面白いと思ったのは久しぶりでしたね~!!
最後に
今作【テロリストのパラソル】は学生運動の事等が描かれているのですがバンディー自身学生運動が行われていた時代にリアルタイムで生きていないので今ピンとこなかった点が残念でした。
言葉も専門的な言葉が多く分からなかったりしたので少しは勉強して理解しておいた方が良かったと感じました、他の作品でも学生運動が描かれる作品に出会った事あるしこれからも出会うと思うので・・・。
それでも学生運動の予備知識無しでも今作【テロリストのパラソル】を十分に楽しめるのでご安心を!!
やはり乱歩賞と直木賞をW受賞するぐらいの作品なのも納得の出来でしたし、1995年の作品ですが今の時代に読んでも十分面白いので名作は何年経っても面白い事が分かりました!!
今作【テロリストのパラソル】はハードボイルド小説ですがミステリー的要素もあり終盤には特に色濃く反映されているのでミステリー好きなバンディーは嬉しい要素でした!!
【テロリストのパラソル】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆