ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は川崎草志のミステリー小説【長い腕】をネタバレ無しで紹介していきます!!
今作【長い腕】は2001年に発売され今から20年前の作品ですが、バンディーは小説をかなり読んでいる方だと思っていましたが、【長い腕】を読み終えて思ったのは『何故今まで読んでいなかった!!』と後悔した作品です!!
様々な要素が絡み合った名作!!
概要
- 作品名:【長い腕】
- 作者:川崎草志
- 発売日:2001年5月1日(単行本)
- :2004年5月25日(文庫本)
- 発行所:角川
あらすじ
東京近郊のゲーム制作会社で起こった転落死亡事故と、四国の田舎町で発生した女子中学生による猟銃射殺事件。一見無関係に思えた二つの事件には、驚くべき共通点が隠されていた……。
引用:角川
作者は元ゲーム制作会社に勤務
今作【長い腕】の作者川崎草志はセガ等のゲーム制作会社に勤務していたそうで、今作にもゲーム制作の事が描かれておりゲームが好きなバンディーはまさかミステリー小説でゲーム制作の内情を知る事が出来たので別の意味で驚きました!(笑)
しかも簡単な説明ではなくガッツリゲーム制作の事が書かれていたので勉強になりましたし、ただ単にゲームの事を描いているのではなくしっかりミステリー小説として絡ませているので面白いな~と思いましたし今までゲーム制作の事をここまで描いているのは無かった気がします!
1部は謎に迫る
今作【長い腕】は2部構成になっており1部では冒頭で電車の中で起きた事件や空港での事件が描かれています、そこからは主人公汐路が務めるゲーム制作会社で転落事故が起こり、汐路の地元愛媛でも女子中学生が起こした事件と今回の転落事故である共通点が浮かび上がるのでした!
1部は事故が起こりますが主にゲーム制作の事を描いている部分の方が印象に残りました、やはり元ゲーム制作会社に勤めていただけあり詳細に描かれておりなんならこの『ゲーム制作』のみで1冊小説を出して頂きたいと思いました!調べたら作者の別の作品で【オールド・ゲーム】という作品がありまさにバンディーが望んでいた 『ゲーム制作』 の事を書いた作品なのでいつか読んでみようと思います!!
1部では汐路の上司の石丸も登場し誰に対しても敬語で話す仕事が出来る人物で、汐路も何かと頼よる人物で今作【長い腕】では主人公汐路に次ぐ登場人物だとバンディーは思いました!
事件に共通する謎から汐路の地元愛媛に関係している重要な事が判明し謎を解明する為汐路が愛媛に帰省する所で1部は終わります・・・
違う一面が現れる2部
汐路が地元愛媛に帰り『ケイジロウ』の事を探っていく事で汐路の身に降りかかった過去の悲しい出来事や自身の屋敷、父がおかしくなってしまった事等色々な謎が浮かび上がってきます。この作品は色々な出来事が起こるのですが多種多様で読んで飽きなかったですね~!!
登場人物も魅力的で主人公汐路も強い女性で描かれており、特に上司の石丸と友人のモラシの二人が特にお気に入りでこの二人との関わり合いはきっと楽しんで頂けると同時に非常に印象に残る事になるでしょう!!
事件の真相に迫った時その異様な出来事で本作がホラーの要素も含んでいた事を思い出しました!1部では全くそんな感じが無かったので余計に恐ろしく感じました!お化け等の怖さよりも人間の恐ろしさを体験しました!特に終盤のある人物の取った行動は非常に恐ろしく感じましたね~!!
隠れた名作!?
今作【長い腕】は表紙は見た事あるのですがただ単にホラー小説と勘違いして読まなかったのですが、その事を非常に後悔しています!読み終わった今は様々な要素が上手く絡まり合いしっかりミステリーの部分も面白かったのですぐにでも続編が読みたい思える作品でした!
【長い腕】はまさに隠れた名作だなとバンディーは感じました!多分もともと有名だったと思いますが出会えて良かったと思います!ただスッキリしない部分はあるのでその点は残念でしたが、【長い腕】から11年後に待望の続編が出ているのでそこですべての謎が判明するかもしれませんね!!
最近紹介した浅倉秋成【六人嘘つきな大学生】や斜線堂有紀【廃遊園地の殺人】等の最近のミステリー小説も面白かったですが、これからはもっと昔の隠れた名作を探してみるのも良いな~と思う今日この頃です!!(笑)
【長い腕】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★☆☆