タイムトラベルを扱ったSFミステリー!!方丈貴恵【時空旅行者の砂時計】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は方丈貴恵のSFミステリー小説【時空旅行者の砂時計】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

初方丈作品ですが、ずっと気になってた作家なので『竜泉家の一族』シリーズを最初から読んで読破したいと思います!!

SFも館も本格も全て詰まった素晴らしい小説!!

砂時計

概要

  • 作品名:【時空旅行者の砂時計】
  • 作者:方丈貴恵
  • 発売日:2019年10月11日(単行本)
  •             2023年9月29日(文庫本)
  • 発行所:東京創元社

あらすじ

マイスター・ホラを名乗る者の声に導かれ、2018年から1960年へタイムトラベルした加茂。瀕死の妻を救うには、彼女の祖先を襲った『死野の惨劇』を阻止する必要があるというのだ。惨劇が幕を開けた竜泉家の別荘では、絵画『キマイラ』に見立てたかのような不可能殺人の数々が起こる。果たして、加茂は竜泉家の一族を呪いから解き放つことができるのか。

引用:東京創元社

現代から過去へ

今回紹介している方丈貴恵【時空旅行者の砂時計】はタイトルから察する事が出来ると思いますが、タイムトラベルを扱ったSFミステリーです!

SFって聞けばハードルが高く感じますが、今作【時空旅行者の砂時計】SF要素のあるミステリー小説なので安心して読んで頂きたいです!

今作の主人公加茂は不思議な砂時計の声に導かれ、病気で亡くなりそうな妻の為に祖先を襲った悲劇を防げば未来も変えれて妻を救う為に過去へ旅立ちます。

砂時計の謎の声は『マイスター・ホラ』と名乗りいかにも怪しいですが、実際にタイムトラベルを行う事が出来加茂のバディみたいな関係性になり物語が進むとホラの目的を明かしてくれますが、この意外性も良かったです!

死野の惨劇

2018年から1960年に加茂はホラの力でタイムトラベルをして妻の祖先『竜泉家の一族』を襲った『死野の惨劇』を防ぐ為にやってきます。

タイムトラベルにあるお決まりの設定『タイムパラドックス』もありそれらも上手く関係してきます、早速竜泉家の13才の少女文香と出会いますタイムトラベルに理解のある文香は事態を飲み込み加茂と共に惨劇を阻止しようと動き出します!

タイムトラベルした時にすでに事件が起きており文香の父親も何者かに殺されています、ホラと加茂が想定していた日数より早くに事件が起き何故か過去の事実から若干誤差があります、この点も謎ですが更なる被害を防ぐ為に加茂は捜査を始めます。

止まらぬ惨劇

過去を変える為にタイムトラベルした筈が惨劇は止まらず新たな被害者が出てしまう結果に、先ほども書いた事実との誤差がここでも関係してきており物語中盤でホラから驚きの事実を突き付けられます。

文香と文香の叔父の幻二と行動することが多く共に事件の捜査をしていきます、竜泉家にある絵画『キマイラ』の見立て通りに事件が起こり過去に竜泉家に暮らしていた人物が重要なポジションにいます!ミステリーではありきたりな設定ですがやっぱり切り離せない要素ですよね~!

物語終盤にはホラから『読書への挑戦状』がありニヤリとします、バンディーは相変わらず見抜けませんでした(笑)ただ真相を知った時は驚きましたし、久しぶりに読んで楽しかったミステリー小説でした!!

色々な要素が入った読むべき作品!

今回紹介した【時空旅行者の砂時計】はタイムトラベルが扱われるSF作品でもありますが、きちんとミステリー要素でも充分満足出来る作品です!

本格ミステリー要素もあり、館の見取り図、竜泉家の家系図、特殊設定などふんだんに色々な要素を盛り込まれています!久しぶりにバンディー的に楽しめた作品何で是非とも色々な方に読んで頂きたいですね~!!

しかもデビュー作品で鮎川哲也賞を受賞してます!受賞も納得ですが内容の面白さからしたら当たり前ですがデビュー作なのが恐ろしい!!同じく今村昌弘【屍人荘の殺人】もデビュー作で輝かしい受賞歴があります!デビュー作でここまで満足出来るのって本当に凄い!

以前紹介した特殊設定の傑作斜線堂有己【楽園とは探偵の不在なり】と同じぐらいの作品なので是非両方とも読んで下さい!決して損はしないので、後は『竜泉家の一族』シリーズを目指します!

【時空旅行者の砂時計】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★☆☆☆

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