怪談に重きをおいたホラーミステリー!?大島清昭【影踏亭の怪談】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は大島清昭ホラーミステリー小説【影踏亭の怪談】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

ミステリー小説も好きですが、ホラー要素も加わったホラーミステリーはさらにな好きなんで今回の作者大島清昭には期待しかありませんね~!

実話怪談要素を取り入れた構成も面白い作品!

悲しみ

概要

  • 作品名:【影踏亭の怪談】
  • 作者:大島清昭
  • 発売日:2021年8月27日(単行本)
  •             :2023年6月16日(文庫本)
  • 発行所:東京創元社

あらすじ

僕の姉は実話怪談作家だ。本名にちなんだ「呻木叫子」というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪現象は、取材中だった旅館〈K亭〉に出没する霊と関連しているのか? 調査のため〈K亭〉こと影踏亭を訪れた僕は、深夜に発生した奇妙な密室殺人の第一発見者となってしまう──

引用:東京創元社

影踏亭の怪談/東京創元社/大島清昭

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ミステリーズ!新人賞受賞作収録

今回紹介している【影踏亭の怪談】全4話で構成されており、連作短編小説となっております!その中の『影踏亭の怪談』ミステリーズ!新人賞受賞作となっています!

このミステリーズ!新人賞受賞作は以前に紹介した櫻田智也【サーチライトと誘蛾灯】伊吹亜門【刀と傘】の中の作品も受賞しています!

【サーチライトと誘蛾灯】【刀と傘】両作品とも面白かったのでミステリーズ!新人賞は他の新人賞よりはバンディーこれからもチェックしていこうと思います!

新たなるホラーミステリー

今回紹介している作品【影踏亭の怪談】はホラーとミステリーが融合した作品ですが、今までにもホラーミステリーは数多くありました。

その中でもバンディーは毎回書いてますがホラーミステリーの最高到達点は三津田信三【首無の如き祟るもの】ホラー要素もミステリー要素も抜群で未だにこの作品を上回る小説はまだ出会ってません!まだ未読の方は必読です!!

そして最近きているニューカマーは阿泉来堂【贋物霊媒師:櫛備十三のうろんな除霊譚】【ナキメサマ】等新たなホラーミステリーが提示されておりこれからが期待な作家でございます!

今作【影踏亭の怪談】の作者大島清昭は先ほど名前を挙げた三津田信三、阿泉来堂とは違ったベクトルの作者なんで乞うご期待!

実話怪談を取り入れた構成

今回紹介している【影踏亭の怪談】は実話怪談作家の主人公呻木叫子が作中で怪談を体験した人に取材しているルポタージュパートと現在進行形のパートが分かれて描かれている構成となっています。

叫子が体験者に取材するルポタージュパートは丁寧に怪談を体験したから人から話を聞きますが、面白いのが取材相手の名前は伏せてイニシャルで作中記載されていますが、現場パートにはイニシャルではなくしっかり名前が記載されており答え合わせをしているみたいで面白いのとこの設定が活きてくるんですね~!

ルポタージュパートがある事で怪談を深掘りしているのと現場パートで事件を捜査するミステリーパートがあるので怪談とミステリー両方楽しめるようになっており事件についてはある程度解決を示すてくれるのはいいのですが、怪談については真相が・・・。

今作【影踏亭の怪談】三津田信三や阿泉来来に比べたらホラーミステリーですが、怪談要素に重きをおいている作品だと感じました、【首無の如き祟るもの】ような本格ミステリー要素を期待したら肩透かしを喰らうのでご注意を!

全4話の連作短編小説

今回紹介している【影踏亭の怪談】全4話から構成されている連作短編小説です!そこまで強い繋がりはありませんが最終話でそれまでの出来事を繋げてくれるような構成の作品です!

簡単にですが各話に触れておきます!

『影踏亭の怪談』:こちらは表題作でミステリーズ!新人賞を受賞した作品で主人公の叫子が目を自分の髪の毛で縫われ気絶している状態で発見されます、これだけで気になる作品ですがもっと驚く展開が待ち受けます!やっぱり新人賞を受賞するだけある内容でした!

『朧トンネルの怪談』:よくある肝だめしで友達同士がトンネルに訪れた時に怪異にあい、友人が失踪してしまう話ですが、論理的には解決していく内容が良かったが不気味な話です。

『ドロドロ坂の怪談』:この話は残念ながらあまり印象に残らない話でしたがトータルでみたら連作短編小説なので意味があった話すかも!?箸休め的気持ちで読んでました。

『冷凍メロンの怪談』:この話は最終話ですがタイトルの冷凍メロンだけでも面白さが窺えます(笑)そんなぶっ飛んだタイトルですが勿論きちんと意味もあります、しかし、それよりもミステリー的などんでん返し要素もあり怪談の要素もきちんとあったので1番好きな話でした!

次作も読んでみたい気持ちになった

今回紹介した【影踏亭の怪談】怪談要素に重きをおいた作品でしたがしっかりミステリー要素もあったので満足でしたがミステリーがメインではなかったのが少し残念でしたが・・・。

それでも各話一つ一つは面白かったしラストの『冷凍メロンの怪談』で作品全体を繋げてくれた作りは良かったですね~!特にラストの展開は賛否あるかもしれませんが・・・。

バンディーはラストの展開は角川ホラー文庫の【弟切草】【彼岸花】の作者長坂秀佳【寄生木】の展開を思い出しました、現実か虚構かこの曖昧な感じバンディーは好きでした!大島清昭の次回作も気になるので読んでみようと思います!

【影踏亭の怪談】

バンディー的オススメ度

★★★★★★☆☆☆☆

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