迷宮の中で生き死にをかけたバトルロワイヤル!?早坂吝小説【しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は早坂吝のミステリー小説【しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

作者の早坂吝は尖った作品が多いイメージです、今作も長いタイトルですがかなり内容が気になるので楽しみです!

ありきたりな内容かと思ったが・・・

迷路

概要

  • 作品名:【しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人】
  • 作者:早坂吝
  • 発売日:2023年5月24日(単行本)
  • 発行所:光文社

あらすじ

「六つの迷宮入り凶悪事件の犯人を集めた。各人に与えられた武器で殺し合い、生き残った一人のみが解放される」
女名探偵の死宮遊歩(しのみやゆうほ)は迷宮牢で目を覚ます。姿を見せないゲームマスターは六つの未解決事件の犯人を集めたと言うが、ここにいるのは七人の男女。全員が「自分は潔白だ」と言い張るなか、一人また一人と殺害されてゆく。生きてここを出られるのは誰なのか? そしてゲームマスターの目的は?

引用:光文社

早坂吝

早坂作品は何冊か読みましたがやっぱりタイトル当ても含むミステリー【○○○○○○○○殺人事件】が強烈に印象に残りました!タイトルが印象的だけではなくしっかりしたミステリーで『メフィスト賞』受賞も納得です!

援交探偵『上木らいち』シリーズ【誰も僕を裁けない】【双蛇室】などがあり一筋縄ではいかないミステリー作品ですが何よりも気になるのは『援交探偵』っという聞いたことがない単語です(笑)

ま~今まで聞いたことない『援交探偵』って単語からも想像出来る通りエロ要素が入ってます!バカミスとかは聞いたことありますが『エロミス』という新ジャンル(笑)ただエロいだけではなくしっかりミステリーに重要な要素として機能してます!

エロが苦手では無い方は是非ともチャレンジして新たな扉を開いて欲しいと思います!

しおかぜ市一家殺人事件

今作【しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人】のタイトルに書いてある『しおかぜ市一家殺害事件』が起こります、冒頭から重要な登場人物餓田が出て来てとんでもない行動に出る所から始まり唖然としました。

派遣社員として工場で働いていますが働きぶりをみてるとどんくさい男です、しかしその反面本屋でミステリー小説をこき下ろしたり、俺はスゲー的な事を『自分の中だけ』でしか偉そうに出来ない典型的なうだつの上がらない人間です。

ネタバレになるので詳細は省きますが、そんな餓田が起こした事件が『しおかぜ一家殺害事件』なのです!冴えない男が何故こんな大きな事件を起こしたのか!?

『しおかぜ一家殺害事件』の内容は一家が亡くなる程の凄惨な事件で読んでいてバンディーはきつくなるぐらい描写が生々しかったし何より餓田に対する嫌悪感が生まれました!餓田憎し!!

迷宮牢の殺人

もうひとつの事件は『迷宮牢の殺人』パートがあります、こちらの主人公は女名探偵死宮遊歩が活躍します!!冒頭知り合いの刑事と話てたのですが急に意識を失うのでした。

目を覚ますとそこは見慣れない部屋でした、部屋から出ると迷路のような不思議な場所でした!迷路が出てくる作品と言えばやっぱり綾辻行人【迷路館の殺人】が思い浮かびますね~!果たして名作を越える事が出来るのかも気になる所です!!

遊歩が迷路を捜索してると他にもこの迷宮に連れてこられた人を発見します!しかも迷宮の出口が無い事が分かり皆状況が呑み込めませんそんな時にアナウンスが流れます。

アナウンスの主が言うには男女7人集められてますがこの中には『6つの未解決事件』の犯人を集めていると言われます、さらに犯人の部屋の金庫の中には事件で使用した凶器が武器として入っているのでした!この設定は面白いと思いましたね~!

遊歩は自分が犯人では無いと理解してるので自分以外は犯人確定なので警戒しながら脱出するため捜索し始めますが殺人事件が起きるのでした。

医者、先生、武道家、YouTuber等個性的な人達が集まっており疑心暗鬼の中脱出するために捜索しながら遊歩は事件も解決していきます、この二つの全く異なる事件は一体どういう風に関わってくるのかも気になりながら読み進めて行きました。

真相が判明した時の驚き!

『しおかぜ市一家殺害事件』と『迷宮牢の殺人』そして『迷宮牢の殺人』の合間に挟まれる現在の女性警察官と遊歩が『迷路牢の殺人』について話している描写がありそれがどう関わるのか読んでいる途中まで分かりません。

まだまだ終盤まで分からない状況が続き物語終盤で真相が判明した時は久しぶりに驚きました!ミステリーらしい作品で先ほど書いた綾辻行人【迷宮館の殺人】とはまた違ったベクトルで楽しめました!

作中の散りばめられた違和感と伏線を最後に回収するときは鳥肌が立ちました!最初餓田にイラついてた時はどうなるかと思いましたが読後は大満足でした!

エロミステリーのイメージが強かったですが、今作【しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人について】で評価は良い方に変わりましたし、多分年末のミステリーランキングには必ず食い込んでくるでしょうね~!!

【しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人について】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★★☆☆

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