ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品はスチュアート・タートンの海外ミステリー小説【イヴリン嬢は七回殺される】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
タイトルからして内容が気になる作品でバンディーも【イヴリン嬢は七回殺される】って意味が気になるので読んでみる事にしました!
海外小説にしてはしっかりミステリーを楽しめた作品!!
概要
- 作品名:【イヴリン嬢は七回殺される】
- 作者:スチュアート・タートン
- 発売日:2019年8月9日(単行本)
- :2022年7月6日(文庫本)
- 発行所:文藝春秋
あらすじ
仮面舞踏会の夜、令嬢イヴリンは死んだ。――おまえが真犯人を見つけるまで、彼女は何度も殺される。
森の中に建つ屋敷〈ブラックヒース館〉。そこにはハードカースル家に招かれた多くの客が滞在し、夜に行われる仮面舞踏会まで社交に興じていた。そんな館に、わたしはすべての記憶を失ってたどりついた。自分が誰なのか、なぜここにいるのかもわからなかった。だが、ひょんなことから意識を失ったわたしは、めざめると時間が同じ日の朝に巻き戻っており、自分の意識が別の人間に宿っていることに気づいた。とまどうわたしに、禍々しい仮面をかぶった人物がささやく――今夜、令嬢イヴリンが殺される。その謎を解き、事件を解決しないかぎり、おまえはこの日を延々とくりかえすことになる。タイムループから逃れるには真犯人を見つけるしかないと……。不穏な空気の漂う屋敷を泳ぎまわり、客や使用人の人格を転々としながら、わたしは謎を追う。だが、人格転移をくりかえしながら真犯人を追う人物が、わたしのほかにもいるという――
引用:文藝春秋
色々な設定ごちゃ混ぜ小説
今回紹介している作品【イヴリン嬢は七回殺される】はスチュアート・タートンのデビュー作で日本のミステリーランキングでも『週刊文春ミステリーベスト10』と『本格ミステリ・ベスト10』共に第2位を獲得しており新人ながら高い評価なのが窺えます!
【イヴリン嬢は七回殺される】の内容はタイトルから想像出来そうですが!?『タイムループ』・『人格転移』・『SF要素』がごちゃ混ぜの本格ミステリーとなっています!
今まで読んだ海外のミステリーでピーター・スワソンの【アリスが語らないことは】は帯に『ミステリにとてつもない衝撃を求める、あなたへ。』って書かれていてかなり期待して読んだのですが蓋を開けてみたら・・・。この経験から海外ミステリーに対して警戒心が強くなってきました(笑)
しかし、今作【イヴリン嬢は七回殺される】はそんなトラウマを吹き飛ばしてくれるぐらい魅力的な作品でした!ただ色々な問題点もありましたが。
なかなか手強い作品であった!
単行本で読んだ【イヴリン嬢は七回殺される】は約400ページ程あり1ページ2段構成なので長く感じます、そして只でさえ長く感じるのに作品の『特性上』かなり読むのに手こずる筈でしょう!
海外ミステリーは日本のミステリー小説に比べて読んでいても知らないワードが多くなかなかイメージしにくく読むスピードが遅くなりがちですが、今作は今まで以上に強敵でしたね~!
まず『タイムループ』で時間を行ったり来たりして時間軸を把握するが大変プラス『人格転移』と言う主人公が宿主を転々とするので毎回人物を覚えないといけない大変さがあります!
主人公の宿主が多いのにも関わらず『Aさん1番Bさん1番・・・』と順番に進んでくれたら分かりやすいですが『Cさん朝→Bさん夜→Dさん昼・・・』のように法則なく転々とし時系列(毎回同じ日)もバラバラなんでま~大変です!『タイムループ』・『人格転移』この2点のせいで極端に今作【イヴリン嬢は七回殺される】を読むスピードが落ちると思います!
面白さは後半から巻き返す!?
今回紹介している【イヴリン嬢は七回殺される】は先ほど書いたポイントのせいで終盤まではかなり読むのに苦労して面白さがあまり湧かず読むのを断念してしまう気持ちに襲われると思います。
頭の中で整理しながら読まないといけないし、登場人物も多いのでそれぞれの人物からの視点から描かれる情報を覚えていかないといけないので大変ですし、バンディーに至ってはよく分からない状態になっていたので深く考えずフィーリングで読んでいました!『考えるな感じろ!』ですね(笑)
物語も終盤になってくると主人公が色々な宿主を通して視てきたヒントや情報から段々と物語の全容がみえてきて面白さが加速していきます!
やっぱり今作【イヴリン嬢は七回殺される】は本格ミステリー要素が強い作品で事件の犯人やトリック等も明かされますが何よりどんでん返し要素もあり驚きましたね~!!なので途中で脱落しそうな方は絶対最後まで読んでくださいね!!読んでから今作【イヴリン嬢は七回殺される】が面白かったかそうでは無かったか判断して頂きたいです!
最後に
今作【イヴリン嬢は七回殺される】はSF要素もありクセも強くミステリー初心者の方にはハードル高く感じるかも知れませんが、色々考えながら読んでいく楽しさもあるので是非チャレンジしてみて下さい!
今作が面白くスチュアート・タートンの作品他にもっと読んでみたいと思えたので、次回は【名探偵と海の悪魔】がありチャレンジしようと思いますが、『海洋冒険+怪奇小説+不可能犯罪』っと言った気になるキーワードてんこ盛りの作品なので期待したいのと、作品事に様々な要素を取り入れていってる精神にはリスペクトを贈りたいと思います!!
【イヴリン嬢は七回殺される】
バンディー的オススメ度
★★★★★★☆☆☆☆