こんなに面白いホラーミステリー小説は久しぶり!【踏切の幽霊】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は高野和明【踏切の幽霊】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

今作【踏切の幽霊】ホラーとミステリーを上手く融合した作品でこれまで様々なホラーミステリー読んできましたが、久しぶりにレベルが高い作品に出会えました!!

映画化したらかなり面白そうな作品だ!

怪異

概要

  • 作品名:【踏切の幽霊】
  • 作者:高野和明
  • 発売日:2022年12月13日
  • 発行元:文藝春秋BOOKS

あらすじ

マスコミには決して書けないことがある――

都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。
同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。
雑誌記者の松田は、読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出すが、
やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着く。

引用:文藝春秋BOOKS

2作目の高野和明作品

今回読んだ【踏切の幽霊】は初めて読む高野和明作品では無く1番最初に読んだの高野作品は【ジェノサイド】でした!!

【ジェノサイド】『このミス』と『文春ミステリーベスト10』では1位を獲得しており、『日本推理作家協会賞』と山田風太郎賞、直木賞候補(獲得はしてません)にまでなった獲得した賞はかなり凄く、バンディーも期待して読んだのですが残念ながら全くハマらなかったのでした・・・。

【ジェノサイド】はミステリー小説と言うよりは冒険小説、SF要素が強い作品だったのもあり思ってたのと違いガッカリした記憶があります、東山彰良【ブラックライダー】読んだ時と同じ気持ちでした。

なのでそこから高野和明の次読む作品になかなか期待が持てずにずっといましたが、今回紹介している【踏切の幽霊】はあらすじを読んで面白そうだった為思いきって読みましたが今作はアタリでした!!

久しぶりに出会った良作ホラー小説!

今回紹介している【踏切の幽霊】はタイトルにも『幽霊』って書いている事から分かる通りホラー小説となっています!ぶっ飛んだ設定のホラー小説と言うよりは現実に起こりそうなリアルな怖さがありました、以前紹介した小野不由美【残穢】に近い怖さがありましたね~!!

要所要所で怖さを体験出来その塩梅が良かったし、ミステリー要素もあり上手く融合してかなり良質なホラーミステリー小説です!バンディーがホラーミステリーで1番と思ってる三津田信三【首無の如き祟るもの】とはベクトルは違いますがそれと同等レベルの面白さでした!

ホラーやミステリーが好きな方は是非とも読んで頂きたいですし、バンディーと同じように高野和明【ジェノサイド】を読んでガッカリした人達こそ読んで欲しい!きっと高野和明に対する評価が変わるはず!?

きっかけは踏切の幽霊

今作【踏切の幽霊】はタイトルにある通り『踏切に現れる幽霊』を雑誌記者松田が追いかける所から物語始まって行きますが、だんだんと思いもよらない展開になっていき楽しませて頂きました!

舞台は1994年の日本ですが、何でこの年代が舞台かな~って考えてたら、当時バンディーは小学生でしたが確かにこの時代はオカルトや恐いテレビが普通に放送されている時で、お昼にはみのもんたの『あなたの知らない世界』や霊能力者宜保愛子織田無道などかなりオカルト・心霊ブームだった時代だと思い出し今作はうってつけの時代設定だと納得しました!

松田は読者からの投稿で『踏切の幽霊』を調べ始めますが、最初はガセだと思いながらバンディーも松田と同じ気持ちで読んでいましたが、だんだん調査を進めていく内にとんでもない真相が徐々に明らかになっていくのでした。

作品を読んでいる内にずっと恐い訳ではないのですが時おり挟まれる恐い描写が上手く読んでいる読者までもが背筋が凍る描き方でした!特に読んだ方は分かると思いますが『午前1時3分の電話』は心臓に悪い!(笑)

恐いだけではない!

今作【踏切の幽霊】はただ恐いだけのホラー小説ではなく、ミステリー要素もあり主人公松田の再生の物語でもあるのでそういったものが上手く昇華されて面白い作品になっているのです!!

詳しく書いたらネタバレになるのでもどかしい気持ちでネタバレにならない範囲で書いていきますが、『踏切の幽霊』の正体が分かりその裏側も分かっていく所のミステリー要素が秀逸だし、社会ミステリー的な『日本社会の闇』が浮かび上がってくる様には驚きましたし何なら興奮しながら読み、久しぶりにこんな気持ちになれる作品に出会え良かったと思えました!

冒頭でも書きましたが今作【踏切の幽霊】は主人公松田の再生の物語でもあり、妻に先立たれ喪失感を抱いたまま生きておりもともと新聞記者でバリバリ働いていたが、今は女性誌の記者をしていますそんな矢先に今回の取材が始まるのでした。

読んでいてだんだん松田が以前の新聞記者時代に戻りつつあるのも読んでいて分かるし、記者ならではの刑事とのつきあい方や人とのやり取り等も読んでいて面白かったし描写が上手ですね~!!

色々な要素を含んだ作品で夢中になって読んでいました!ホラーミステリーですが何とも言えない読後感が最高でした!真相が少し最後足早だったのもう少し掘り下げて欲しかった点は気になりましたが、久しぶりに読んで良かったと思える作品でした!

映画化希望!!

今回紹介した【踏切の幽霊】は絶対に映画化して欲しい作品だとバンディーは思います!!映像化にピッタリな作品でした!何ならドラマでも!

ホラー演出全開でも良いぐらいです!ミステリー要素はおまけ程度でもいいですが必ず盛り込んでは欲しいですね。読んでいて1番近い映画は何かと考えたら【仄ぐらい水の底から】がピッタリでした!あの作品を思い浮かべながら読んでも問題ないかも!?初代【リング】ぐらいの演出でも面白そう!

何でこんなに映像化がピッタリなのかと考えたら作者の高野和明はロサンゼルスの映画学校に入っており(中退してますが)そういった方面に関わりがあったからなんだと知ってからは納得でした!

1度は高野和明に勝手にバンディーガッカリしてましたが(笑)今作【踏切の幽霊】は一気に評価が変わる作品でしたし、必ず皆様には読んでいただきたい作品でした!

【踏切の幽霊】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★★★☆

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