ハイ!ど〜も、バンディーです！！
今回紹介する作品は阿津川辰海【黄土館の殺人】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います！！
数多の作家がチャレンジしている、定番の『館ミステリー』ですが、阿津川辰海流の『館ミステリー』は一体どのような作品となっているのか！？
並行して起こった事件の真相とは！？
概要
- 作品名:【黄土館の殺人】
- 作者:阿津川辰海
- 発売日:2024年2月15日（文庫本)
- 発行所:講談社
あらすじ
殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。
引用:講談社BOOK倶楽部
復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。
そのとき土砂の向こうから女の声がした。
声は、交換殺人を申し入れてきた――。
同じころ、大学生になった僕は、
旅行先で「名探偵」の葛城と引き離され、
荒土館に滞在することになる。
孤高の芸術一家を襲う連続殺人。
葛城はいない。僕は惨劇を生き残れるか。
シリーズ第3弾
今回紹介している【黄土館の殺人】は名探偵葛城と助手の田所が主人公のシリーズ作品となっております！
シリーズ作品なので発行順で言えば【紅蓮館の殺人】、【蒼海館の殺人】そして今作【黄土館の殺人】までの3作品があります！（2024年3月現在)『館四重奏シリーズ』と銘打たれてるのど最後あと1作品残っており風と緑がタイトルに絡んでくると予想しています。
今作【黄土館の殺人】は『館四重奏シリーズ』の位置づけ的にも第3弾なので、今作から読んでも前作までの【紅蓮館の殺人】と【蒼海館の殺人】の内容も書かれてるし、前2作の登場人物も関係してきますのでバンディーは『順番通りに読む』事をオススメします！！
土砂崩れで葛城と田所が分断される
『館四重奏シリーズ』はタイトルに関連する災害に遭遇しまし、【紅蓮館の殺人】は火事【蒼海館の殺人】は洪水【黄土館の殺人】は地震が発生するんですね～!こう来ると次作の災害は多分台風なはず！
今作では葛城と田所はある人物に呼び出され『荒土館』を訪れますが、地震によって発生した土砂崩れによって田所は荒土館に葛城は荒土館の外に分断されてしまいます！
今までは名探偵葛城と共に助手の田所は活躍してましたが、今回は名探偵がいない状態で荒土館で事件が起き、葛城地震も待機している旅館で事件に巻きこまれます。
今作【黄土館の殺人】が面白いのは2人が別々の場所で別々の事件に遭遇する事と犯人達による交換殺人が密接に関わってきます！！
葛城の事件
土砂崩れで荒土館の外に分断された葛城は滞在する旅館で起こる事件に遭遇しますが、この事件は犯人の視点から描かれます。
今作の重要な要素の1つ『交換殺人』があり、旅館の事件の犯人もその１人で、土砂崩れ越しに姿が見えないもう1人の荒土館側の犯人の女性から殺人を持ちかけられるのでした。
お互い姿が見えない状態での交換殺人の成立で旅館の事件の犯人はその旅館の女将を殺す事が目的でした。
そこで犯人と葛城の攻防が描かれますが、作品の序盤としては程よいボリュームと事件の内容でした！しかし、後にこの事件も重要な出来事として関わっくるのでした・・・。
荒土館の殺人
名探偵葛城がいない状態で荒土館で殺人がおきます、しかも土砂崩れの影響で物資や食料に限りがある緊迫したなかで生き延びなければなりません！
このシチュエーションは前2作も同じでお馴染みの設定となってますね〜！しかも名探偵葛城がいないので絶体絶命！？
荒土館は特殊な作りの館で、そこの持ち主の芸術一家達がいる場所に『ある人物』から葛城と田所に助けの手紙が来て訪れる事になるのでした、『ある人物』もシリーズ共通の登場人物なのでやはり前2作は読んでおいた方がより楽しめます！
葛城不在の中助手の田所が奮闘して頑張ります、最初に荒土館側の事件が終わり葛城が救出者達と合流します、その時には誰が生き残ってるのか分からない状態なのでハラハラ状態で読み進めます、主人公の田所もその時点では・・・。
解決篇
今作【黄土館の殺人】は大きく分けて3部になってます、今までは2部まで書きましたが、最後は解決篇になりますそこでは今までに何度も書いてきた『ある人物』が活躍します。
前作までを読んでおけば『ある人物』の活躍に胸が踊るし、初めてお目にかかる捜査方法にも驚きです！またタイトルのつけ方もカッコイイですね〜！！
真相が分かった時も驚きで館を使ったトリックや真犯人、ミステリーとしては満足出来ましたし作品を通して1つにまとまってたのが良かったです！
相変わらず安定した面白さで嬉しかったですが、次作で本当に『館四重奏シリーズ』なら最終作になるはずなので楽しむな反面寂しさもあります。次作が出るのはまだ先だと思うので楽しみに待っておきます！
まだ『館四重奏シリーズ』未読の方は是非とも全シリーズ読破して頂きたいですね〜！！
【黄土館の殺人】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆