ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は古泉迦十のミステリー小説【火蛾】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!
今作【火蛾】は単行本がプレ値がつくぐらいの作品でバンディーなかなか手に入れれなかったのですが、講談社から23年経って遂に文庫化になったのでかなり嬉しかったのですが・・・
この作品は扱いがかなり難しい作品である!?
概要
- 作品名:【火蛾】
- 作者:古泉迦十
- 発売日:2000年9月6日(単行本)
- :2023年5月16日(文庫本)
- 発行所:講談社
あらすじ
12世紀の中東。
引用:講談社BOOK倶楽部
聖者たちの伝記録編纂を志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。
男が語ったのは、アリーのという若き行者の《物語》──姿を顕さぬ導師と四人の修行者だけが住まう《山》の、
閉ざされた穹盧(きゅうろ)の中で起きた連続殺人だった!
未だかつて誰も目にしたことのない鮮麗な本格世界を展開する
メフィスト賞受賞作!
今回紹介している作品【火蛾】は第17回メフィスト賞を受賞した作品で、バンディーも注している賞の1つであります!
今までも殊能将之【ハサミ男】や夕木春央【絞首商會】、潮谷験【スイッチ 悪意の実験】、五十嵐律人【法廷遊戯】を紹介してきましたがどれも一筋縄ではいかない作品ばかりです!
新人賞なので作品的に内容がまだまだなものもありますが、受賞した作家はこれから期待出来る作家が多い気がします。何よりメフィスト賞は概念にとらわれず何でもアリな精神な賞だと個人的に思ってるので好感が持てるのです!
しかも、今作【火蛾】はそんなメフィスト賞を体現?したような作品でしたね~!これから読む方は気合いを入れて下さいね!!
文庫化までの道のりが長かった!
今作【火蛾】はもともと単行本が発売されたのが2000年なんです!文庫化されたのが2023年なんで実に23年もかかってます、今までに文庫化でこんなにかかった作品はあるのでしょうか!?
文庫化されなかったのは作者の古泉迦十が今作【火蛾】以降に作品を出して無いって理由やセールス的な問題があるかと思いますが、バンディー的にはもっと大人の事情があったと勝手に推測しています(笑)
文庫が出るまでバンディーも気になって読んでみたかったのですがプレ値がつきなかなか手に入らなかったので嬉しい文庫化でした、同じ思いした方々きっといたはず!?ですがそんな楽しみにしていた期待は裏切られるのでした・・・。
取っつきにく!!
期待に胸を膨らませながら待望の【火蛾】読み始めましたが、読み始めて数ページで挫折しそうになりました(笑)
とにかく読みづらい!!内容が『イスラーム神秘主義』を扱ってる作品なのが最大ウリでもある壁でもありました、まずバンディー自身がそんなに宗教(イスラム教、キリスト教、仏教等々)に精通しとおらずどちらかと言えば苦手意識が強いのにさらに『イスラーム神秘主義』ときたらもうお手上げです!
専門用語も出てくるし漢字とルビがマッチしてなくて困惑し理解しようと読んでいったらなかなかページ数が進みませんでした!かなり取っつきににくく久しぶりにハードルが高い作品でしたね~!
唯一無二のミステリー作品だが
今作【火蛾】はイスラーム神秘主義を扱った今まで読んだ事もなくここまで踏み込んで書いてる小説は古泉迦十【火蛾】だけではないでしょうか!?
ミステリー要素も確かにありますが、それ以上に宗教が色濃く反映されており『トリップ』してしまいそうなぐらいブっ飛んでいる作品なのは間違いないです!今まで読んで樋口毅宏の【民宿雪国】も大概ブッ飛んでましたが両作品別のベクトル方向にブッ飛んでました!
ミステリー部分は本当にオマケ程度でしたし、バンディー個人的には全く理解出来ず申し訳ないですが面白さが分かりませんでした・・・。確かに唯一無二で入手困難だった作品ですが何故ここまで人格化されてたのかが理解できません・・・。
あくまで個人的な感想なのでもっと読者レベルが上がり内容が理解出来たらもっと楽しめたかもしれませんが、反対にこういった作品が好きな方には刺さる作品なのかもしれません!
人を選ぶ尖った作品なのでこれから読もうと思う猛者はかなりの覚悟を持って挑んで下さい!幸運を祈る!!
【火蛾】
バンディー的オススメ度
★★☆☆☆☆☆☆☆☆