後に大ヒット作を出す作者のデビュー作品!夕木春央【絞首商會】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は夕木春央のデビュー作【絞首商會】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

タイトル【絞首商會】もかなり特殊で、これだけでは一体どんな作品か判らないので読むのが楽しみな作品でした!

メフィスト賞を受賞したデビュー作!!

概要

  • 作品名:【絞首商會】
  • 作者:夕木春央
  • 発売日:2019年9月19日(単行本)
  •             :2023年1月17日(文庫本)
  • 発行所:講談社

あらすじ

大正の東京。
秘密結社「絞首商會」との関わりが囁かれる
血液学研究の大家・村山博士が刺殺された。
不可解な点は3つ。遺体が移動させられていたこと、
鞄の内側がべっとり血に濡れていたこと、そして、
遺族が解決を依頼したのが以前村山邸に盗みに入った元泥棒だったこと――。
頭脳明晰にして見目麗しく、厭世家の元泥棒・蓮野が見つけた
四人の容疑者の共通点は、“事件解決に熱心過ぎる”ことだった――。

引用:講談社BOOK倶楽部

先に【方舟】で作者を知る

今作【絞首商會】の作者夕木春央の名前は以前紹介した【方舟】で初めて知りました!ミステリーランキングにも上位に入賞したりミステリー界隈で話題になった作品です!

シンプルながらも最後の一撃に必ずやられる筈なのでミステリー玄人からミステリー初心者の方まで楽しむ事が出来るので是非とも1度は読んで頂きたい作品です!

なのでデビュー作品ではなく、以降の作品で夕木春央を初めて知るという逆転現象が起きたのでした!

デビュー作がメフィスト賞受賞!

今回紹介している【絞首商會】『メフィスト賞』を受賞したと同時に夕木春央のデビュー作でもあります。

デビュー作でメフィスト賞を受賞した作者は個人的に期待しているので、今作【絞首商會】にも期待したいのと歴代のメフィスト受賞者には【ハサミ男】殊能将之【スイッチ】潮谷験【イニシエーションラブ】乾くるみ等々がいます。

そもそもメフィスト賞自体ミステリー作品だけではなく『面白ければ何でもあり!』『個性的な作品』が特徴の賞だとバンディー的には思っていて、映画化もされた砥上裕將【線は、僕を描く】が受賞しているので如何に幅広い作風の作品が受賞しているか分かりますね~!!

泥棒が探偵!?

今作【絞首商會】村山鼓堂博士が殺害された事件から物語は進み出します、そして探偵役は蓮野なのですがこの男実は以前にこの村山邸に盗みに入った事がある泥棒なのです!

探偵役が元泥棒って設定は今までありそうで無かったので良いですね~!しかも、蓮野は知的な人物な所が泥棒とのギャップもありますが見事に探偵役勤めている有能キャラです!!

村山邸に住む水上婦人から村山博士が殺害された真相を探り当てて欲しいと依頼されます、警察には真実を伝えずに個人的に解決することや、かつて自分の家に泥棒に入った人物にわざわざ依頼するとはいかにも何かありそううな感じがプンプンしますね~!

秘密結社『絞首商會』

そして今作【絞首商會】とタイトルにもある通りこの秘密結社『絞首商會』が重要な要素となっており、物語冒頭から『絞首商會』のメンバーらしき人々が会話してる描写されています、秘密結社は世界の戦争や犯罪に関わってるおりまさに秘密結社らしい集団ですね。

そしてどのように今回の村山博士殺害に関わっているのか?殺した犯人は誰なのか?蓮野がどのように真相を解明していくのかが今作の見所でミステリー作品としての面白さもあります!

先に書いていきますが、この秘密結社『絞首商會』の働きや描き方が微妙だったのが残念でしたね~!もっと巨大で陰謀めいたものがあれば良かったですがいまいちすごさが判らないまま終わってしまいました・・・。

大正という時代設定

今回紹介している【絞首商會】の時代設定は大正時代なのですが、これが読み終わった後にとてもいい時代をチョイスして書かれた作品だと思いましたね~!

殺された村山博士は血液研の第一人者です、この『血液』についても後々重要になってきます、これ以上書くとネタバレになるのでひかえますが、今作【絞首商會】は設定を上手く活かすたミステリー小説となっています!

終盤になってからが面白い!

今回紹介している【絞首商會】は終盤になるまでは結構読むのがキツかったですね~!助手役の井口が身分を偽って潜入する所や井口の妻と友人が容疑者宅に向かい情報を得る所のやり取りは個人的に好きでした。

井口の義理の妹が何者かに襲われる場面も気になり後に真相も判明します、やはり今作【絞首商會】は前半は先ほど書いた以外の事は読んでいて退屈する事の方が大きかったですね~!この前半を乗り越えれる事が第一条件だと思います!

後半特に終盤になってからはミステリー小説らしくそれまでの伏線や事件の真相を蓮野が解決する所など山場が一杯あり前半の退屈さを吹き飛ばしてくれるので、是非とも最後まで頑張って読んで頂きたいです!

けれども最初からこの面白さがあればまた感想は変わりましたが、前半が退屈すぎましたね~!しかし、今作【絞首商會】がデビュー作で後に大ヒットする【方舟】も書き上げる作者夕木春央にはこれからは要チェックですね!!

【絞首商會】

バンディー的オススメ度

★★★★★☆☆☆☆☆

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