ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は五十嵐律人のリーガルミステリー【法廷遊戯】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
昔に『このミス』に3位にランクインしていてその時に存在を知り気にはなっていたのですが、タイミングがあわず今まで読めませんでしたが丁度文庫本が発売されたのでやっと読めるタイミングが来ました!
デビュー作とは思えない作品!?
概要
- 作品名:【法廷遊戯】
- 作者:五十嵐律人
- 発売日:2020年7月15日(単行本)
- :2023年4月14日(文庫本)
- 発行所:講談社
あらすじ
法曹の道を目指してロースクールに通う、久我清義と織本美鈴。二人の過去を告発する差出人不明の手紙をきっかけに不可解な事件が続く。清義が相談を持ち掛けたのは、異端の天才ロースクール生・結城馨。真相を追う三人だったが、それぞれの道は思わぬ方向に分岐して――?
引用:講談社Book倶楽部
デビュー作
今作【法廷遊戯】は五十嵐律人のデビュー作なのですが実際にバンディー読んでみましたが、とてもデビュー作とは思えない出来でした!デビュー作なら粗が目立ったりする作品ありますが、それが少なかった印象です!
しかもデビューにも関わらず『このミス』3位ランクインを始め年末恒例のミステリーランキングに軒並みランクインしてたのを知ってやっぱり評価は高いだと感じましたね~!
以前紹介した話題作【方舟】の作者夕木春央のデビュー作【絞首商會】と同じく今作【法廷遊戯】もメフィスト賞を受賞しています!個人的にはメフィスト賞は好きな賞なのでかなり期待値は上がりました!
デビューで映画化!?
今作【法廷遊戯】はデビュー作にも関わらず何と映画化も決定してるんですね~!デビュー作で映画化って何気に凄くないですか!?
2023年11月に公開予定でバンディーも予告を観てみましたが色々な感情が沸き起こりましたね~・・・。主演は3人いて北村匠と杉咲花までは良かったのですがもう一人永瀬廉の名前を見かけて嫌な予感の方が強くなりましたね。
別に永瀬廉が個人的に好きとか嫌いとかは無いのですが未だにジャニーズ事務所のタレントを映画主演に推す風潮が好きになれないんですね~、もちろんスポンサーや芸能事務所のパワーバランス等も理解出来ますが認知度優先で配役する限り邦画に未来は無い気がします・・・。
これでいざ蓋を開けてみて納得してしまったらバンディー自身の考え方が誤ってたと認め改めます!なので今作【法廷遊戯】の映画化か期待と不安で一杯です!
リーガルミステリー
今回紹介している【法廷遊戯】はタイトルから判る通りリーガルミステリーに分類されます!全く関係ないですが最初このタイトルをみてブルース・リーの【死亡遊戯】が真っ先に浮かんだ方は30代以上かも知れませんね~(笑)
冗談はさておき実際に今作【法廷遊戯】を読んでみるとしっかりとリーガルミステリーでした!しかし、『法律』や『法廷』をイメージしたら堅苦しい感じがしますが今作は以外にすんなり読めたので安心してください!
けど法廷のシーンや専門用語は出てきますのでバンディーも全て理解したつもりは無いですが充分雰囲気で読めるので問題無しです(笑)
なんでこんなにしっかりしたリーガルミステリーをデビュー作で書けるのかと思って調べてみたら、作者の五十嵐律人は弁護士で法律事務所に所属しており驚きと同時に納得しました!
無辜ゲーム
今作【法律遊戯】の柱と言っても過言ではないのが独特の設定『無辜ゲーム』があります!簡単に説明すると実際の裁判ではなく清義、馨、美玲の主人公達が通っているロースクールの中で行われている『模擬法廷の私的裁判』です!
バンディーも実際に初めて読んだ時はチンプンカンプンでしたが、読み進めていったら何とかなるもんですね~(笑)第1部と第2部に分かれており基本的には第1部はこの『無辜ゲーム』がメインになってますのでしっかりと読んで下さいね!ちゃっかり第2部に繋がってきますので!
『無辜ゲーム』も重要な要素ですがそれ以外にも清義と美玲の過去を告発する手紙の発見からいざこざに発展していきます、色々な出来事が進んでいくのですが飽きずに読めるのは嬉しい誤算でした!
清義と美玲の『過去』がかなり気になりますが思いの外早い段階で判明するのでご安心を!清義と美玲、馨の三人の関係性も第2部に深く関わってきますがそれよりも第1部ラストにもきっと驚くはず!?
リーガルミステリー
今作【法廷遊戯】は先ほど書きましたが2部構成で特に2部は1部から数年たっており清義は個人事務所をかまえる弁護士になっており、美玲はある事件の容疑者となりその美玲を弁護する事になります。
2部から舞台は模擬法廷では無く本物の裁判でのやり取りが描かれます!内容を詳しく書くとネタバレになり1部の衝撃が薄れるので控えますが、一気にリーガルミステリーとしての本領を発揮してきます!
裁判でのやり取りは難しく感じるかも知れませんが問題なく読めますし、きちんと1部からの流れや伏線を活かしてるので改めて今作【法廷遊戯】はミステリー小説なんだと再認識しました!
真実を知った時はバンディーが想像していた結末の斜め上をいきしっかりと『リーガルミステリー』としての作品の描き方をしておりお見事でした!清義と美玲と関わりがある警察が実は・・・って設定は少しご都合主義に感じましたが不満点はそこぐらいでしたね~!
これから初めて『リーガルミステリー』読む方にはオススメの入門書になるだろうしミステリー好きな方も満足できる作品になってるので、今作【法廷遊戯】は是非読んで頂きたいしとてもデビュー作とは思えない出来に脱帽でした!!
【法廷遊戯】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆