新人作家とは思えない出来映え!【此の世の果ての殺人】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は荒木あかねデビュー作【此の世の果ての殺人】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

今作【此の世の果ての殺人】江戸川乱歩賞を受賞した作品でしかも史上最年少っていうのにも驚きましたが、作品の出来映えにさらに驚きました!!

とんでもない新人が現れたもんだ!!

宇宙

概要

  • 作品名:【此の世の果ての殺人】
  • 作者:荒木あかね
  • 発売日:2022年8月24日(単行本)
  • 発行元:講談社

あらすじ

―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。

引用:講談社BOOK倶楽部

衝撃のデビュー作

今回紹介している作品【此の世の果ての殺人】荒木あかねの作品ですが今作がデビュー作になりますがとんでもない新人が現れました!!

最近のデビュー作で驚かされたのは色々と話題に上がった逢坂冬馬【同士少女よ、敵を撃て】もデビュー作とは思えない出来映えでしたが、それと同じぐらい印象に残りました!

【此の世の果ての殺人】江戸川乱歩賞を受賞した作品でもありますが、史上最年少での受賞にも驚きましたが、推薦文も結構持ち上げており、若いから話題性だけで選ばれたんじゃないの~?って半信半疑でしたが実際に読んだら素晴らしかったです!疑ってすいませんでした!

地球滅亡までの物語

今作【此の世の果ての殺人】はタイトルからもイメージ出来ると思いますが世界が終末に向かっている世界での出来事が物語です!

小惑星が地球に衝突する事が発覚しパニックに陥った人々は日本から脱出したり、暴動が起き多数の人々が亡くなり山奥に入り自殺する人も多数おりもう日本にはほとんど人が残っていない設定が舞台のお話です。

小惑星が衝突して地球が滅亡する設定は名作映画【アルマゲドン】を思い出しますね!今作はスペースシャトルを使って宇宙に行く話ではなく、誰も居なくなった自動車教習で主人公のハルと教官のイサガワが自動車教習を受けてい何故この時に車の免許を取る為に運転を習っているのか?考えただけでもかなり物語の導入としては気になる設定で良いですね!

主な舞台も日本の首都東京では無く九州の福岡って所も良いですね~!小惑星の落下地点が熊本なので舞台が九州なのも自然な設定です。

小惑星が衝突し地球が滅ぶまでにハルとイサガワ先生はとんでもない事に遭遇してしまいそこからミステリーとしての面白さが動きだすのでした・・・。

ミステリーとしての面白さ!

今回紹介している【此の世の果ての殺人】は小惑星が衝突し地球が滅亡する❗パニック小説ではなくミステリー小説がメインで滅亡に向かうまでの設定も上手く取り入れています!

誰も居なくなった自動車教習所で2人きりで車の教習受けているのは想像したらかなりシュールですが、もちろん何故主人公のハルが車の免許を必要としているかは作品で語られます。

そんなシュールな毎日の途中でいきなり教習車のトランクから女性の死体が発見されるのでした、しかも身体を刃物で何回も刺され生前は拷問を受けたような跡も見受けられる殺人である事がわかります。いずれは皆死んでしまうのに何故殺人事件を起こす必要があったのか?

それだけではなく事件を調べていく内に同じような事件に遭遇し連続殺人事件の疑惑が強まり生徒と先生二人が調査することになるのでした。実はイサガワ先生は教官の前は刑事だった事が判明するのですが、何故刑事を辞める事になったのか?事件以外にも気になる所がいくつか浮かび上がって来てかなり先が気になる話の構成になってるんですね~!!

ミステリー部分は割りと早めに真相が分かったと思いきやそこからが以外にも長かったの嬉しかったですが、ラスト付近になると犯人は『あの人』しか浮かんで来なかったのですがそれがすんなり犯人だったのでそこが少し残念でしたが、それまでの謎や伏線の張りかた等飽きる事ない展開は素晴らかった!何度も言いますが今作【此の世の果ての殺人】が作者荒木あかねのデビュー作なんです!!

人との繋がり

ミステリー要素も良いのですが世界が終焉に向かっていくなかで数少ない人々との繋がり関わりが凄くいい味を出しています!!

主人公ハルとイサガワ先生とのバディも読んでいて面白いし、先ほども書きましたがイサガワ先生は元刑事なだけあって鋭い指摘や捜査能力は素晴らしいものがあるのですが時折顔を覗かせる狂気的な一面が過去にイサガワ先生に何かがある事を匂わせています。

その他にも2人は色々な人々と出会っていきますが争いがあったり、助けあいがあったりと世界が滅ぶ前だからこそ人との繋がりの大切さが読んでいて伝わりました。

特にバンディーが印象に残っているのが『ある人物達』と2人は出会うのですが、最初はあまり良い出会いとは言えず何なら争っていたぐらいですが、徐々に打ち解けていきその過程もグッと来るものがありますが、その過程があるからこそラストの展開はかなり心に残るものがありました!

詳しく書いてこの気持ちを伝えたいですが、ネタバレになる為書けないのが非常にもどかしいですが、この体験は是非とも未読のまま皆様に味わって貰いたいですね~!!

今作【此の世の果ての殺人】は荒木あかねのデビュー作でここまでの作品を書ける事に驚きました!!早く次回作も読みたいと思える来たいの大型新人が現れた事は非常に嬉しい限りです!!

【此の世の果ての殺人】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★☆☆☆

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