ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は西村京太郎の本格ミステリー小説【殺しの双曲線】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
今作【殺しの双曲線】で意外にも初西村京太郎作品で、西村京太郎作品と言えば『電車や時刻表を使ったトリックとテレビドラマの原作』で良く名前を目にした大御所の作家先生ですが、そんなイメージの西村京太郎の本格ミステリー作品なのでかなり期待しています!!
西村京太郎の本格ミステリーは如何に!?
概要
- 作品名:【殺しの双曲線】
- 作者:西村京太郎
- 発売日:1979年5月22日(文庫本)
- :2012年8月10日(新装版文庫本)
- 発行者:講談社
あらすじ
差出人不詳の、東北の山荘への招待状が、六名の男女に届けられた。しかし、深い雪に囲まれた山荘は、彼らの到着後、交通も連絡手段も途絶した陸の孤島と化す。そして、そこで巻き起こる連続殺人。
西村京太郎初期作品中、屈指の名作!
引用:講談社BOOK倶楽部
トリックは双生児・・・!?
今作【殺しの双曲線】は初西村京太郎作品っていうのでワクワクしてますがさらにワクワクするのが今作【殺しの双曲線】は新装版を読んだのですが、その帯に『この推理小説のメイントリックは、双生児であることを利用したものです。』って書かれているのですがそれだけでもう勝ちですね!!(笑)
今までにミステリーの作品の帯によく『必ず騙される!ネタバレ厳禁!予想は全て裏切られる!』等様々な煽り分が書かれていますが、なかなかその煽り分通りに驚かされるのは本の一握りで大概ガッカリする事が多かったんです・・・。
今まではそんな嬉しくも悔しい煽り分が多かったのですが、今作【殺しの双曲線】に書いてあった『トリックは双生児』ってこんだけ潔く書いちゃってるの初めてで逆に新鮮でネタバレでは無いですがメイントリックを最初に明かしてしまうパターンは読者に挑戦しているようで良いですね~!!
『そして誰もいなくなった』に挑戦
今作【殺しの双曲線】は先ほど書いた通りメイントリックを最初から明かしているのにも驚きましたがさらに作者の西村京太郎はアガサ・クリスティーの名作ミステリー【そして誰もいなくなった】に挑戦しているって部分もポイント高いですね!!
バンディーは以前にも紹介しましたが、アガサ・クリスティーは【アクロイド殺し】は読んだ事あるのですが名作【そして誰もいなくなった】は読んだ事無いのですが、今までに様々な作品がオマージュを捧げているので何となくメイントリックは分かるのですが今作【殺しの双曲線】はどのようにオマージュしてるのかも見所です!!
作品は1970年代と前の作品だが・・・
今作【殺しの双曲線】は1970年代なんで少し前の作品ですが、最近は鮎川哲也【リラ荘殺人事件】や小泉喜美子【弁護側の証人】等バンディーは昔の名作にチャレンジ中なので最近の作品のような目新しさは無いのですが今読んでも問題なく楽しめました!!
差出人不詳の招待状で東北の山荘に6人の男女が集められているのですが、そこで事件が起き交通手段と連絡手段だ立たれて孤立し俗に言う『クローズドサークル』でミステリ好きにはたまらん展開になっていきます!!全く関係のない6名に隠された関係性とは・・・!?
既に物語冒頭で双子の兄弟が強盗事件を起こしているおり、帯に書いていた通り『双生児を扱ったトリック?』の事なのかと思いながら読み進めて行きました。確かに1970年代の作品なのでピンと来ない部分もあったりし波があるのが若干気になった部分ではありました・・・。
提示されていたが見抜けなかった
冒頭でも書いていましたが、帯に『双生児をトリック』って書かれているにも関わらずバンディーは見事に騙され最後まで見抜けなかったです!!そして最後に犯人に対して刑事が対峙していく部分は読んでいて一番良かった部分なので是非とも読んで頂きたいです!!
歌野晶午の【葉桜の季節に君を想うということ】や我孫子武丸【殺戮にいたる病】等のようなぶっ飛んだトリックでは無いですが、最初からトリックが明かされている上で騙されるっていう新たな体験も出来ました!!
【殺しの双曲線】
バンディー的オススメ度
★★★★★★☆☆☆☆