ハイ!ど~も、バンディーです!!
今作紹介する作品は今村夏子の【むらさきスカートの女】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います。
意外にもバンディー自身芥川賞作品を読むのが、今作【むらさきスカートの女】が初めてなので偉大な文学賞の作品はどんなものなのか?楽しみですね~!
芥川賞受賞の作品は異色作!?
概要
- 作品名:【むらさきスカートの女】
- 作者:今村夏子
- 発売日:2019年6月7日(単行本)
- :2022年6月7日(文庫本)
- 発行所:朝日新聞出版
あらすじ
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない<わたし>は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導する。
引用:朝日新聞出版
芥川賞受賞作品
今回紹介する作品【むらさきスカートの女】は芥川賞を受賞した作品なんですが、冒頭にも書きましたがバンディーはあまり芥川賞作品は読んできませんでした・・・。
芥川賞や直木賞等はテレビで大々的に扱われたりしますが、バンディーはどちらかと言えば本格ミステリー大賞や日本推理作家協会賞などのミステリー作品が多いのでそちらの方が好きなんですね~。
最近だと直木賞を受賞した米澤穂信【黒牢城】は例外ですが、日本推理作家協会賞長編部問の芦辺拓【大鞠家殺人事件】や短編部門を受賞した逸木裕【五つの季節に探偵は】を読みましたがどちらも面白く、改めてミステリー小説が好きなんだと再認識させられました!
大きな事件は起きないが・・・
今作【むらさきスカートの女】はTikTokで話題になったみたいで、本の帯にも『何も起こらないのに面白い!』と書かれていますが読んでみたら確かにその通りでしたね!
ネタバレになるので詳しく書くのは控えますが、シンプルながら面白い構成になっています、無理に凝った構成やトリックよりもシンプルな方がダイレクトに読者に驚きが訪れると感じました!!
ミステリー作品では無いので難解な事件やトリックを味わいたい人は肩透かしを喰らうのでそういった方はそれを頭に入れてから読み始めて下さいね!!
変化を楽しむ
今作【むらさきスカートの女】は主人公は『むらさきスカートの女』と仲良くなりたい『私』の視点で描かれていきます。
『むらさきスカートの女』はどこか変わった人物で公園で決まったベンチにしかし、座らず小学生達にもちょっかいだされるような女性で見た目もイケてなくバンディーは隠キャ的な人物像を頭の中で描きました。
『私』の頑張りでなんとか同じ職場で働けるようになりますが、読者は『本当にあの!むらさきスカートの女は働けるのか?』と思うはずです!
しかし、読者の考えとは反対に『むらさきスカートの女』は先輩達にも気に入られ、徐々に隠キャから脱却し仕事も出来る様になり女子力も上がって最初の印象とは全く違う女性になり読んでいるこちらも『むらさきスカートの女』の成長が楽しみになってきます!
徐々に違和感が・・・
物語も終盤に差し掛かると序盤からずっと感じていた違和感の正体が判明していきます!読んでいて何かハッキリせずにずっとモヤ~っとした気持ち悪い感じがしていたので、分かった時はスッキリしましたがそこからはまた別の感情が沸き起こってきましたが(笑)
殺人事件が起きるわけではない本作【むらさきスカートの女】ですが、物語の全容が分かるとそれまで作中に散りばめられていたちょっとした事が繋がってくるところ等が『ミステリー的要素』があり作品のスパイスになっていました!それがなければ芥川賞受賞も無かったかもしれませんね~!!
ページ数も多くは無いので飽きる事無くサクッと読めるので、小説読むのが苦手な方にもおススメです!!物語のラストも読み手の想像で色々な解釈が出来る所も読み終わって余韻に浸れるのが良かったです!ただ先ほども書きましたが、今作【むらさきスカートの女】はミステリー小説では無いのでその点はあしからず!!
【むらさきスカートの女】
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆