ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は新名智のミステリー小説【雷龍楼の殺人】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
タイトルと作品の表紙が目を惹く作品ですが、肝心の内容は果たして面白いのか!?
ありきたりな設定と思いきや・・・チャレンジは評価したい!
概要
- 作品名:【雷龍楼の殺人】
- 作者:新名智
- 発売日:2024年8月2日(単行本)
- 発行所:角川
あらすじ
富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では2年前、密室で4人が命を落とす変死事件が起こった。事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京にいるいとこ・穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。霞に誘拐犯は、彼女を解放する条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。しかし穂継が到着した夜、殺人事件が発生。その状況は2年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。穂継の疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は、「完全なる密室」の謎解きに挑む。
引用:角川
過去に雷龍楼で起こった事件
今回紹介している【雷龍楼の殺人】は2年前に4人が亡くなる事件が起きており、その事件を軸に物語は進んでいく。
主人公の霞は『雷龍楼』の持ち主外狩家の一族だが2年前の事件で両親を亡くし、現在は東京で暮らしている穂継の家族達と暮らしています。
2年前の事件は密室で4人亡くなってますが、非常に難解な密室事件となっており、それだけでも小説としては面白そうですね〜。
今作【雷龍楼の殺人】が面白いのはこの事件をベースとしてさらに作品に深みを出してる所なので、ミステリー好きからしたらたまらない構成かも知れません!!
誘拐事件
序盤東京で穂継の家で暮らす霞か何者かに誘拐され監禁されます、犯人からの要求は身代金では無く、外狩家のある重要な書類を手に入れることでした。
その交渉相手に穂継が選ばれ2年前事件が起こった雷龍楼に訪れるのでした。犯人の真意が分からないまま進むので展開が最初は読みづらかったです。
人質を取られている穂継は絶対に犯人からの依頼を達成しないといけないし、霞も囚われている間の部屋の状況や犯人とのやり取りも描かれてるのでそこからどのように展開していくのか楽しみにしながら読み進めていきました!
再び起こった事件
霞を解放する為に犯人が必要としている物を手に入れる為に雷龍楼を訪れた穂継でしたが、そこで2年前とよく似た状況の事件に遭遇します。
しかも、穂継が1番怪しい人物として疑われ完全に容疑者として扱われます、それでも誘拐犯から依頼された物も探さないといけないし、疑いを晴らすために雷龍楼で再び起こった事件の犯人を探しだしていきます。
1番大忙しの穂継は読んでいても大変だと感じました(笑)大事な霞のと良くしてくれた薊の為にも犯人解明と霞の解放を目指します。
ここで今作【雷龍楼の殺人】が面白い所は本格ミステリーでお約束の読者への挑戦状がありますが、何とそこで穂継が訪れた時に起こった事件の真犯人の名前が明かされています!
作者そこに嘘偽りは無いと書いてますが、読者からしたら犯人が分かった状態でミステリー小説を読むことほどつまらないものは無いのでかなり心配になりました。
バンディーと同じように不安に思った方はとりあえず作者を信じて最後まで読み進めて下さい!作者の企みが判明した時驚愕するはず!?
読んで1番痛感したのは人を簡単には侮ってはいけないって事が教訓として学べました!この意味は読み終わったら納得するはずなのでそちらも楽しみにして読んでみて下さい!
一筋縄ではいかない!
今回紹介した【雷龍楼の殺人】は密室殺人や誘拐、読者への挑戦状等よく見るありきたりな設定に感じると思います。
物語も終盤になってから本領を発揮するのでそれまでは頑張って読んで頂きたいです!まさかそんな展開になりそんな結末が待ち受けるのか!?ときっと驚くはず!?
作者のチャレンジは評価したいが若干設定に無理があったり、急にちゃちく感じたりと改善点はあります。
結末も数年前に流行ったミステリー小説の落ちに通じる部分がありやや新鮮味にかけました。
それでも終盤の驚きは読むのに値するので楽しみに読み進めていって欲しいですね〜!!
【雷龍楼の殺人】
バンディー的オススメ度
★★★★★☆☆☆☆☆