ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は海外のミステリー小説でピエール・ルメトール【悲しみのイレーヌ】をネタバレ無しで紹介していきます!!
そもそも今作【悲しみのイレーヌ】はシリーズ作品で、以前このミスで海外作品で第1位になった【その女アレックス】があり本当はそっちを先に知り読もうと思ったのですが、シリーズ第2作品目なので今回紹介するシリーズ第1作品目の【悲しみのイレーヌ】を先に読む事にしたのです!
既視感があるが衝撃は大きい!
概要
- 作品名:【悲しみのイレーヌ】
- 作者:ピエール・ルメートル
- 発売日:2015年10月5日(文庫本)
- 発行所:文藝春秋
あらすじ
『その女アレックス』のヴェルーヴェン警部のデビュー作。 奇怪な連続殺人をめぐる物語がたどりつく驚愕の真相。 若い女性の惨殺死体が発見された。パリ警視庁のヴェルーヴェン警部は、裕福な着道楽の部下ルイらとともに捜査を担当することになった。殺人の手口はきわめて凄惨で、現場には犯人のものと思われる「おれは帰ってきた」という血文字が残されていた。 やがて過去の未解決事件とのつながりが浮かび上がる。手口は異なるものの、残虐な殺人であることは一致していた。これは連続殺人なのだ。そして捜査が進むにつれ、犯人は有名なミステリ作品に登場する惨殺死体を模して殺人を繰り返しているらしいことが判明した。ジェイムズ・エルロイの『ブラック・ダリア』、ブレット・イーストン・エリスの『アメリカン・サイコ』……ほかにも未解決の事件があるのではないか? ヴェルーヴェン警部らは過去の事件のファイルを渉猟し、犯人の痕跡を探る。 しかし警部は知らなかった――犯人の魔の手が、自身の身重の妻イレーヌへと伸びていることを。
引用:amazon
初めての海外ミステリー小説に挑む!!
日本の小説は大好きで読めて洋画もどんでん返し映画が好きでよく観てるのですが、なかなか海外の小説は苦手意識が強く敬遠して来ました(笑)
多分理由としては映画は映像として観るので理解出来るのですが、小説は登場人物が覚えれなかったり舞台となってる土地等が馴染みが無いのでイメージしづらく読むスピードも理解しながら読むのでまぁ~遅いんですよね(笑)
しかし、日本のミステリーもある程度読破して近頃は歌野正午の【葉桜の季節に君を想うということ】や殊能将之の【ハサミ男】を初めて読んで度肝を抜かれるような体験をすることが少なくなってきました。
色々な日本のミステリー小説を読んできて慣れと耐性がつき結末やトリックを予測出来るようになってきたからだと思います!なので新たな驚きを求めてまだ未開の海外の小説ならまだ沢山あると思い今作【悲しみのイレーヌ】から読んで挑んでみようと決意した次第でございます!しかも、ミステリー大賞を4つも受賞した作品なんで期待が高まります!!
猟奇的な見立て殺人を追う
物語は主人公カミーユが取り調べをしている時に発生した猟奇的な殺人事件が起こる所から物語は始まります。
調べるうちに過去の未解決事件との関係が浮上して有名なミステリー作品の通りに犯行を行う見立て殺人だと判明しカミーユ達は捜査を進めます。
それと平行してカミーユは記者に追い回されプライベートな記事も書かれ、しかも事件の捜査員しか知らないような情報も記事にして捜査も混乱を極めます。
犯人を追い詰めるべき捜査していきますが、ハラハラしながらバンディーは読み進めて行きました!一体どんな真相が待ち受けるのか!?
タイトルのイレーヌとは誰か?
今作【悲しみのイレーヌ】のタイトルのイレーヌとは誰なんだと思いましたが、主人公カミーユの妻の事でイレーヌは妊娠中なのですが何か嫌な予感がするんですよね~・・・
だって今作【悲しみのイレーヌ】ってタイトル『悲しみ』って書いちゃってましからね(笑)誰でも勘繰っちゃうですよね!?イレーヌの身に何も起こらなければいいな~と祈りながら読んでいました。ただこれはタイトルの付けかたに問題があると思うのでもう少し翻訳の邦題どうにかして欲しかったですね~!
仕掛けに気付きパニックになる
今作【悲しみのイレーヌ】は2部構成になっておりほとんどが猟奇的殺人の捜査の部分に割かれており、1部が終わった時に読者はとんでもない仕掛けに気付き必ずパニックになり脳が追い付かなくなるでしょう!!
実際バンディーもある程度予測しながら読んでいましたが、そんな予測なんてぶん投げられるぐらいの衝撃を受け一旦頭を整理してから2部を読み始めました・・・
2部に入ってからは物語はさらに加速していき1部を読み終わった後衝撃を受けたばかりなのに無慈悲にも作者ピエール・ルメートルは読者に更に追い討ちをかけてとんでもない結末を突きつけてくるのでした!!
いや~!今作【悲しみのイレーヌ】は構成と仕掛けが素晴らしくまたミステリー小説の面白さを再確認しましたし、海外の小説ももっと読んでみたいと素直に思えました!海外の小説にありがちな読み辛さはなかったので翻訳も良かったですね~。
早く続編の【その女アレックス】も読みたくなりましたし、シリーズは3部作なんで全部読みきってみせますよ!!
ただ【悲しみのイレーヌ】描写が結構エグいのでそういった描写が苦手な人は注意が必要です!!我孫子武丸の名作どんでん返し作品【殺戮にいたる病】が読めるのなら大丈夫かもしれません(笑)
既視感はあった
【悲しみのイレーヌ】を読んでいて何処既視感があるな~と思ったら、ブラッド・ピット出演でデビット・フィンチャー監督作【セブン】を思いだしました!
【セブン】も七つの大罪の見立て通りに殺人が起き描写もきつく最後の衝撃度も同じ匂いがする部分が被ったんだと思います!どちらの作品も必ず驚きを提供さしてくれるのでチェックしておくべき作品です!!
【悲しみのイレーヌ】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆