そんなトリックもありか!?と唸った作品!【天啓の殺意】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は中町信のミステリー小説【天啓の殺意】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

中町信の作品は今作【天啓の殺意】が初めてですが、それまでは他の作品【模倣の殺意】が一時期書店でもうプッシュされていたのを見て以前から気になっていた作家さんでした!

思いもよらぬトリック・・・

森

概要

  • 作品名:【天啓の殺意】
  • 作者:中町信
  • 発売日:2005年4月22日(文庫本)
  • 発行所:東京創元社

あらすじ

柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説――柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる――要するに作家同士の知恵比べをしよう、という企画は順調に進行するかに見えたが……。問題編を渡したまま、柳生は逗留先から姿を消し、しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に綴ったものだった。

引用:東京創元社

叙述トリックの名手!?

今作【天啓の殺意】の作者は叙述トリックの名手と言われており、先程も紹介した【模倣の殺意】でも発揮されています!

叙述トリックの名手といえば他にすぐにバンディーの頭に浮かんだのは折原一でした!以前紹介した代表作にして名作!【倒錯のロンド】は1度は読んでおいた方がいい作品です!!

バンディーは歌野正午【葉桜の季節に君を想うということ】で叙述トリックの虜になったので今作【天啓の殺意】はかなり楽しみでした!ただ叙述トリックのある作品ってだけでネタバレ感があるので伝えたいけどあまり伝えられないもどかしさがありますね~(笑)

ピークを過ぎた作者の犯人当てリレー小説!?

今作【天啓の殺意】はピークを過ぎたミステリー作家柳生照彦から犯人当てミステリー作品を女性編集者の花積に持ちかける所から話が動き出します。

しかも問題編は柳生が書き解答編はタレント作家尾道が書くという一風変わったスタイルになる予定だったのだか・・・、このアイディア読んだ時はバンディー普通に面白そうだと思ったんで現実世界でもあったらいいのにと思いましたね~!すでにあったら申し訳ないですが。

話し手が代わりながら進む物語

今作【天啓の殺意】プロローグ→事件→追及→捜査→真相→エピローグ→犯人の独白、と物語は進んでいきますが、ずっと同じ主人公(花積)の視点ではなく話ごとに代わっていきます。

その話し手によって物語の事を語っていきますが、読み手の私たちは話し手に内容で事件のことについて考えていきます、ずっと同じ主人公でもいいのですがこういった感じに話し手が代わっていく作品もたまにはいいですね~!!

思いもよらぬトリックにしてやられた!

今作【天啓の殺意】はタイトルにも書いてる通り思いもよらぬトリックにしてやられましたね~!叙述トリックがウリなのでどんでん返しが待ち受けているとは思いましたが今まで味わってこと事がない種類のトリックだったので新鮮でした!!

殊能将之【ハサミ男】もふざけたタイトルとは裏腹にとんでもないどんでん返し作品でしたがそれとはまた違ったトリックなので色々などんでん返し作品を読んできた方も騙されるのではないでしょうか!?

ただ確かに今まで味わった事のないトリックが待ち受けていますが、先程紹介した【葉桜の季節に君を想うということ】や【ハサミ男】に比べると驚愕度は及びませんが、『なるほど~!そういったトリックもあるのか!』って感心はしましたが、あまりどんでん返しを期待し過ぎると肩透かしを喰らうのでご注意を!!

肩透かしを喰らうとは書きましたが、作品はしっかり犯人も登場しますし、二転三転する物語や、読み終わった後も考察する楽しみもありますし、文庫本の帯にも『読後、もう一度このタイトルを見返してください。』って書いてある通り楽しみが待っているので実際に読み終わって【天啓の殺意】ってタイトルを見返して下さい!そこには・・・

【天啓の殺意】

バンディー的オススメ度

★★★★★☆☆☆☆☆

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