ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は横田順彌の連作短編小説【平成古書奇談】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
古書店にまつわる奇妙な謎が待ち受ける連作短編小説で、様々なジャンルの謎を楽しめるのが魅力的な作品です!
毎話不思議な読後感が楽しめる!?
概要
- 作品名:【平成古書奇談】
- 作者:横田順彌
- 発売日:2022年7月7日(文庫本)
- 発行所:筑摩書房
あらすじ
初書籍化となる鬼才・横田順彌による古書ミステリ。主人公の馬場浩一が馴染みの古書店で出会う古書をきっかけに本にまつわる謎に巻き込まれる。
引用:筑摩書房
20数年後に待望の文庫化!
今回紹介する横田順彌【平成古書奇談】は2000年から2002年頃雑誌で連載された作品ですが、書籍化は今回が初めてなのが以外ですね~!20数年越しに待望の文庫化なので嬉しいですね!
横田順彌は残念ながら2019年に亡くなっており、今作【平成古書奇談】は亡くなってから世にでた作品で、アンソロジストの日下三蔵が編集したお陰で日の目をみたので感謝ですね~!
横田順彌に限らず雑誌に連載されていたがまだ書籍化していない隠れた名作が在るかもしれませんね!?
様々なジャンルの連作短編小説!
今作【平成古書奇談】は連作短編小説なのですが、実にバラエティーに富んだ話が一杯の作品で読んでみて驚きました!!
ミステリー要素は全編を通してあるのは当たり前ですが、さらに各話色々なテイストの話がありSFや怪談、不思議な話等があるので飽きずに最後まで読むことが出来ます!
連作短編小説ですが、七河迦南【七つの海を照らす星】のように驚きがあると言うよりは北森鴻【花の下にて春死なむ】の雰囲気に近い作風だとバンディーは感じました!
どの話も面白かったですが、バンディーのオススメの話は『おふくろの味』と『サングラスの男』が特に印象に残り、不気味さと驚きが心地良かった!普通の作品と思って読んでいたらきっと皆さんも驚くと思います!
肝心な部分はネタバレになるので詳しくは書きませんが、ミステリー好きな方なら何となく予想出来るし読んだ事あるかも知れない内容ですが、オチまでの持って行き方が上手いので既視感があっても新鮮な気持ちで楽しめるはず!?
お馴染みの登場人物たち!
今回紹介している【平成古書奇談】の舞台は主にタイトルにある通り古書店が関係しており、主人公はフリーライターの馬場浩一で他には馴染みの古書店店主野沢とその娘玲子の三人が毎話登場し軽快なやり取りを繰り広げてくれます!
奇妙な話等がありますが主要な登場人物3人のお陰で重すぎず読むことが出来るのでキャラクターの造形がいかに大切か再認識しました!
短編小説と違い登場人物が共通して話が進むので1話1話は長編と比べたら短いので読みやすいし、毎回違った登場人物ではなく読むごとに登場人物に愛着を持ちながら読み進めれるのが連作短編小説の魅力ですね~!!
その後が気になる終わり方・・・
先ほども書きましたが今作【平成古書奇談】は様々なバラエティーに富んだ作品でどの話も楽しめ、きっと自分好みの話に出会えると思います!
ただ共通して言えるのはどの話も最後はモヤっとした終わり方をするので、人によってはスッキリせず気に食わない読者の方も出てくると思います!
モヤっとした終わり方って書きましたが悪い意味ではないのであしからず!バンディーはわりかしこういう真相がはっきりしないような物語の終わりかたでも自分で色々考察して楽しめるので問題無かったです!
人気ドラマ『世にも奇妙な物語』に似た雰囲気がありました!『世にも奇妙な物語』が好きな方はオススメかもしれません!ただ連作短編小説ですが、最終話の終わり方は『連作短編小説の良さ』を活かしきれてなかったと思います。
充分面白い作品ですが、1話1話は面白かったのでもっと繋がりを持たせる事が出来たらもっと良い読後感を味わえたと思いました!
【平成古書奇談】
バンディー的オススメ度
★★★★★★☆☆☆☆